ジャコウジカのジャコちゃん



あるところに、ジャコちゃんという名のかわいいシカちゃんがいました。


そんなジャコちゃんはちょっとシャイ。


あるところに、シカさんが集まっていて楽しそうな群れがありました。


そっと近づいていってると、バッとみんな一斉にこっちを見ます。


ジャコちゃんは緊張。


「あの〜」


うまく話かけられないし、楽しいなと感じるお話もちょっとずれている様子かで、モゾモゾ


シカさんたちはヒソヒソ「なんだか角がないね〜」「わたしたちに似てるけど、なんだかちょっと違うような、、、」


そのうちシカさんの群れの一人が話題を振るように
「なんだかすごくステキな香りが漂ってきてるわね!」


そうすると他のシカさんたちも
「そうね!なんだか、すごくステキな香りよ!」


「私もさっきから実は、そう思って気になってたの!」


「私も」「私も」


と口々に語りだしました。


「あなたもステキな香り、ただよっているでしょ?」


「あ、、、あの〜、私は、匂わなくて、、、鼻が悪いのかしら」


「そう!?あなた、このステキな匂いがわからないの?」


、、、


ジャコちゃんはトボトボと、おうちのお山に帰りました。



また、あるときに別のシカさんたちの楽しそうな群れに遭遇しました。


「あの〜•••」


、、、、、、


「そういえばさっきからステキな香りが漂っているわね。あなた匂う?」


「匂いません、、、」


この前とおんなじ。



ジャコちゃんは、おうちのお山でひとりで遊ぶことにしました、そしてときどき、山をまわって、そのステキな香りを探してみました、でもなかなか見つかりませんでした。



そんなあるとき、お山をおさんぽしているおじさんがいました。


とっても珍しい!


こんな森の奥深いお山をおじさんがおさんぽするのは珍しかったのです。



そこでジャコちゃんは、おじいさんに近づいて行きました。でも話しかけていいのやら、わからずモジモジなってしまいました。


そうしてモジモジしていたら、おじさんはにっこりして言いました。


「どうしたの?何かあった?」


「はいー、おじさん、わたしはジャコです。わたしはシカさんたちとところに遊びにいったりしてたんですが、うまく仲間になれませんでした」


「へぇー、そうなんだ。それでどうしたの?何かあった?」


ジャコさんは、これまでのことをおじさんに語りました。


そうしたところ、おじさんはニッコリ笑いました。そして次に楽しそうに気持ちよく笑いながらいいました。


「それはねー、ジャコちゃん!君の鼻が悪いワケでもないし、君が悪いワケでも、全然ないんだよ! だってね、そのステキな香りって、キミ自身から漂っているんだから! キミから漂っている匂いだったから、だよ。 いつも嗅いでいる匂いだから、 それがずっと普通で特別なものとわからなくて、だからキミが気づかなかったんだね、それだけだよ!」


ジャコちゃんは、ビックリ! そうだったんだ! うれしくなりました。


おじさんはいいました。


「ジャコちゃん、ほかと違ったりする独特な性質や感性あったりするとね、ときになかなか周囲のシカさんたちには理解されないことがあるかもしれない。


それどころか両親や兄弟にさえもわかってもらえず、悲しい思いをすることもあるかもしれない。


でも、きみのその性質は、かけがえないすてきなものなんだよ!そんな性質がいったい誰からもたらされたものだというんだい?


それはたぶんきっと、そもそも生命をきみにもたらせてくれた、宇宙や神さまが、一緒にもたらしてくれたもの、だろう?


ぼくらはいつだって完璧に宇宙からサポートされているんだよ!


そう!だから!ほかの人の評価なんて気にして生きる場合じゃないんだよ。手前にある、宇宙からのサポートとそこからの自分と自分の直感を信じれればいいんだよ! 


そんな中で、もしひとりに悩むことになったのなら、きみの個性を最大限に発揮できる場所・自分を探していく旅にでたらいいよ。


もし今いる山がきみにちょっと合わなかったら、離れた土地へおさんぽしていって活路をさがしにいってごらん。今の山のルールや常識が今のジャコちゃと少し違っていれば、ためしに違う山を歩いてみるんだよ!


歩いて行ってもいいし、歩いていかなくてもいい。でも歩いていってもいいんだよ!


自由な発想を持っていいんだよ。そうしていってれば、その先できみは必ず必ず良き理解者に出会うことができる。そしてその出会いはきっときみの運命を変えてくれるに違いないよ!」


ジャコちゃんの目はキラキラと輝きました。


笑いながら、目の奥で滲んだ何かが反射したのかもしれません。



「そしてね、ジャコちゃん! 良き理解者っていうのは、かならずしも家族でも、友人でも、仲間でも、ライバルでもなくていいんだよ!そりゃー、そんな場合だったらそれはそれでとってもいいことだけどね、そりゃー、そうじゃなくてもとってもいいことだからね! とにかくね、そんなね、良き理解者が必ずあらわれてくれるからね!」


「じゃあ、それは、おじさんのこと!?」


「あはは! ジャコちゃんがそう言ってくれるなら、僕もそうかもしれないね!ただ、ボクだけじゃない、かならず、もっともっとたくさんの良き理解者に出会えるからね! だってね、ぼくらはいつだって完璧に宇宙からサポートされているんだから! だから大丈夫だよ!安心してね、ジャコちゃんの道をたのしんであゆんでいけばいいんだよ! 」


ジャコちゃんは、うれしくなって、スキップして楽しくあるきはじめました^^


***


【いのりんどうコメント】

今回ひさびさサットサン・シリーズの1つ^^
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サットサン・シリーズ


ジャコウジカとは
南アジアに生息します。ジャコウジカの分泌する麝香と呼ばれる香りは、古来より高価な香料として珍重されてきました。シカに似てますがが別の分類とされてます。草食性で単独性であり臆病な性格が多く(通常人里離れた)丘の多い森林環境に生息します。


さて、このお話、ポイントは2つで
「自分の魅力はなかなか自分で気づかない」
「外の世界を探し求めて見つからなかったが、それは自分の内側にあった」ということですよね。


もちろん僕もですけど、もしかしたら、みなさんどこかでジャコちゃん的な部分を持っている、のカモしれないなって思ったりすることがときどきあります。


さいきんやときどき、時代か流れか社会かだったりで、どうしてもジャコちゃんっぽくなっちゃうこともあるかもしれませんが


今後の時代、これからの時代、みなさんがそれぞれ自分の内側のジャコちゃんを取り戻し自分なりに楽しい人生を送っていかれたらいいですよね!^^と思います〜


***


ということで
今回は以上でーす。


ひきつづき
みなさま
たのしんDay〜^^


それでわ、わでれそ〜






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