ダイヤを探しに

人は、まず先に、自分が本当に求めているもの・目的・前提を、きちんと捉えておくことも大切なのカモしれない。


ある村で、男が、日々の生活にいっぱいいっぱいになって、ブツブツつぶやきながら歩いていた。


「どうしたら、この生活が楽になるのだろう。どうやらダイヤというものを手に入れたら、豊かになって楽になるらしい」


男は村を離れ、ダイヤを探しに旅にでた。


男は最初に、山々に囲まれた村にたどり着いた。


「生活が豊かになって、楽になるというダイヤというものを探しています、ご存じですか?」


「はて?聞いたことがないな?ここには山の暮らしがあるだけじゃからの、ほら、どうだい、この緑豊かな、この木々は。わしらの自慢じゃよ^^ 大変なこともあるけど、こんな大きく豊かに木々に囲まれて、色んな山の幸に恵まれて、楽しく暮らせておる。ありがたいこっちゃよ」


たしかに見回すと、素晴らしく豊かな緑。楽しげに暮らす人々。


数日、生活をともにし、さまざまなことを学び、男はお礼を言って、村を離れた。


男はトコトコと歩みを進め


次に海に囲まれた村についた。


「生活が豊かになって、楽になるというダイヤというものを探しています、ご存じですか?」


「はて?聞いたことはないな?ここには海の暮らしがあるだけじゃからの、ほら、どうだい、この青々と透き通るように輝く海は。わしらの自慢じゃよ^^ 大変なこともあるけど、こんな大きく豊かな海に囲まれて、色んな海の幸に恵まれて、楽しく暮らせておる。ありがたいこっちゃよ」


たしかに見回すと、青々と透き通るように輝く海。楽しげに暮らす人々。


数日、生活をともにし、さまざまなことを学び、男はお礼を言って、村を離れた。


男は、いろいろと歩きまわった。さまざまな場所を歩きまわったが、どうやらダイヤとはキラキラひかる、ただの石に似た物らしいという話くらいで、たいした情報は得られなかった。


ただ、歩き回ったおかげで、それまで村にしか居なかった男には、たくさんの発見があった。


山での暮らし、海での暮らし


ただ、どの場所ででも、出会った人々は、どこかの角度では、何かしら、その場所や状況での特有の大変さを抱えており、それは同じだった。


ただ、そんな大変さを抱えながらも、それぞれの場所や状況で、どうにかして上手に楽しさをつくりだし、日々を暮らしていっている、そんな様子を見てとることができた。


男は思った。


「もしかしたら、人間に与えられた、最も偉大な能力の1つとは、いつ・どんな環境・条件・状況下でも、限られたリソースの中でも、その中で、どうにか 自分を楽しくしていける能力、どうにかして先に楽しさを見いだすようにしていける能力、そのような能力ではないだろうか」
「限られたリソースの中で、自分の可能性を最大限に活かし、楽しくしていけるようにしている、これも同時に大切なことなのではないだろうか」


そこまで思えると、男は、なんとなく満足し、いったん村に帰ることにした。そして、また日々の暮らしに戻った。


そこで事があれば、近所の子どもたちに自分の見てきた風景・そこで暮らす人々の様子を語った。


旅にでる前は、自分の話など、興味なさそうに、まるで聞いてない様子だった子どもたちが楽しそうに話を聞いてくれることが不思議だった。


ある子どもの母親は自分の子どもに尋ねた
「あの話の何がおもしろいの?」


「うん、色んなところの話を聞くのが楽しいんだ!それになんだか楽しそうに話をしているから、こっちも楽しくなるんだよ!前は、あのおじさんはいつもイライラしてるようだったし、話も難しくて、よくわからなかったしね」


ある日、野良仕事を終えて家に帰った男のところに、子どもたちがやってきた。


「おじさん、この、僕の宝物、あげるから、また、お話をきかせてよ!」


1人の子どもの手には、何やらキラキラ光る、きれいな石。


男には見覚えがあった、以前に野良仕事の途中で、キラキラした石を見つけて持って帰ってたら、途中で、その子どもが「何それ?!僕にちょうだい!宝物にするから!」と言うので、あげたモノだった。


男は、なんとなく変な予感がし、大笑いした。


「そうか、こんなところに、あった、のか!」


楽しげに笑う様子につられ、子どもも楽しげに笑った。


その後、男はダイヤを掘り出し、旅にでて、持ち帰った富を村のみんなに分け与えて、村はたいそうさかえたそうな。


めでたし、したでめ^^


***

【いのりんどうコメント】

今回もサットサン・シリーズの1つ、です^^
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サットサン・シリーズ


さて、このお話、いくつも視点が、あったのですが
1つは「自分が求めるものを、ちゃんと自分が把握しておくことが大事ではないか?」ということです。


ダイヤを求めるなら、まずダイヤって、どんなものかよく知っておかなければならないよね、ってこと。


以前、こんな投稿をしたことがありました。



誰が語ったか、旅であった人が教えてくれたか、

僕が好きな言葉があります。

自分で、自分自身が何を求めているかわかっていなきゃならない。

自分らしさなしじゃ、自分にとっての明確な目標をもつことができないからさ

自分自身を、自分で理解した時に、自分が本当には何を求めていたかがわかるだろう

そうして、自分らしさがわかれれば、自然に自分にとっての道がひらけていくだろう


自分自身で、自分が求めているものを整理できてない状況では、他の人・外の世界が提示してくるものを求めてしまいます。自然にいつのまにか、そうなっちゃってる可能性があります。


最近だったりか、今後も含め、外の世界が騒がしい状況だと、ますます自分自身を整理する、そんな必要性が大切になってくる気もしています^^


・・・


もう一つ、このお話、元ネタは「幸せの青い鳥」(とインドやスーフィーのお話だったりの掛け合わせ、なのですが)で


「幸せは目の前にありました」な、お話、なんですが、「幸せの青い鳥」のお話は捉え方次第で大きく印象が変わるお話と思ってます。


「結果が大事」な結果重視論で捉えるか、「過程も大事」な過程重視論で印象が、という2つの観点で、どちらか選べる、というお話です。


もしかしたら現代が寄りがちな結果重視論でいくと「最初から青い鳥はそばにいたのなら、外にでかけなくてよかったじゃん」となるかと思うのですが、


僕は、そうじゃない、そうじゃないんじゃないかな、と捉えてる派です。


たくさん外の世界を歩き回って、たくさん外の世界を眺めて、そこでやっとたどりつけて、見つかるもの。


その過程と道のりとストーリー、すべてを含めて「幸せの青い鳥」であるんじゃないか、そう、思ってます^^


ちなみに
⬇︎⬇︎⬇︎


と、いうことで、
今回の結論は、、


みなさん、おさんぽしましょう!(笑)
(訳:色んな経験をして楽しく学んでいきましょう!)


ということで、
本日は、おさんぽのススメ、のお話、でした(笑)



***


ということで以上です、


でわ、また


ひきつづき
みなさま
たのしんDay〜^^


それでわ、わでれそ〜

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