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サンタクロースが死んだ朝

元ミッシェルガンエレファントのチバが死んでしまった。
ミッシェル以降のチバさんはあんまり追っていないのでバースデイもロッソも有名な曲しかわからない。
ただ、ロッソの、サンタクロースが死んだ朝に、という強烈な歌い出しから始まる曲、シャロンという曲、この曲はすごい覚えている。

その昔、中学か高校の時、TVKっ子だったオレはある日MV(当時はPVと呼ばれていた)をひたすら垂れ流す番組で白いツナギを着た4人組の激しいバンドのビデオが流れているのを目撃した。
キャンディー・ハウスという、ミッシェルガンエレファントの曲のビデオだ。
今調べたら2枚目のシングルだったぽい。1996年発売なのでオレとミッシェルとの出会いは中学3年ということになるのか。
中学2年の頃にギターを始め、その頃にはある程度は弾けるようになっていた気がする。
ミッシェルはアベのギターにまず衝撃を受けた。
未だにアベフトシのギター結構弾けるし、ギタースタイルも影響受けた。
そのアベフトシももう死んでしまった。
中学3年の頃から、ずっと追っていたのだが、オレも、高校生になり自分でバンドを始め、高校卒業あたりからライブハウスに出始めたあたりから、あまり追わなくなり、最初はほぼ音が出ていなかったチバのギターの音が徐々にデカくなりそのままミッシェルは終わり、ロッソが始まったような気がする。
調べたらシャロンが入ったロッソのアルバム出た時はまだミッシェル解散前だった。
だから多分この曲めっちゃ覚えてるのかもしれない。

もう中高生だった頃のヒーローがいなくなってしまう歳にオレもなった。
ミッシェルがヘイ!ヘイ!ヘイ!出てる〜!みたいなとこまで時間を戻して、死ぬとかじゃない異世界にいる存在に戻ってほしい。
でももう時間は戻らない。これからもこういう事があるんだろうなと思う。
なんで時間経っちゃうんだろう。ずっと14歳で居たかった。
ハイロウズで十四才って曲があって、
「あの日の僕のレコードプレーヤーは
少しだけいばって こう言ったんだ
いつでもどんな時でも スイッチを入れろよ
そん時は必ずおまえ 十四才にしてやるぜ」
っていう歌詞があるんだけど、一瞬戻れるよ、確かに一瞬は。
だけど、現実は当時憧れていたヒーローのその時の歳よりも、歳上になったオレがいる。
だからホントは何にも戻れないんだな、と思ってめっちゃ泣いちゃった。
終わらないものはないというのは分かっているはずなのに、多分何にも分かっていない。
こんな気持ちになってしまうのなら、最初から何にもなかった方が良かったのに、と思ってしまったが、それは違う。
オレをロックンロールさせてくれて、ありがとう。
ホントはそれだけ言えばいいし思えばいい。
オレはチバみたいにはなれなかったけど、オレはオレにはなれたと思う。
ただやっぱ、悲しいもんは悲しい。
今日ほど14歳に戻りたいと思った日はない。

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