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『ウーのはなし』

※下の方の白い原稿が傍点や文字効果をつけている分ですが、読みにくいと思うので不本意ながら文庫メーカー分を上に掲載しています。 原稿

    • イグBFC2応募作「ゴールデンライン・インザレイディオ・オーイエー」玉々皮皺ノ介

      • 『忘れたりない日本人』

        第四回阿波しらさぎ文学賞一次通過作です。 ご笑覧ください。 ※読みやすい大きさの文字でもアップしましたが、下のほうにある小さい画像のほうが実際の原稿です。

        • 「とにかく着ろ 20A/W」

        『ウーのはなし』

          ハリガネムシをみた

          自宅のまえの道路沿いを左に50メートルほど歩いてすすんだところに金網に囲われたゴミ出しステーションがある。そこから緩やかな坂をのぼりきった家がいつもぼくたち家族に優しくしてくれる市議会議員の先生の自宅でそこにいたる道も広場も先生の私有地だった。砂利道だから石ころはいっぱい落ちてはいるもののプリンのようなかたちかつるんとした(ハッピーターンのような)真っ平らなかたちの石ころしか認めないと神経質な4歳の息子がいうのでそういうものをみつけるために視線を地面に落としながらすこしずつ坂

          ハリガネムシをみた

          アル中じゃないおじさん

          「おれはアル中じゃなくてアルチューハイマーやから!」としょっちゅうじぶんでいってじぶんで笑いながら酒を飲んでいるおじさんがいて、それを聞いてぼくは一回も笑ったことがない。 あのおじさんの「おれはアル中じゃなくてアルチューハイマーやから!」はおもしろいと思っていっているのだろうか、本気でこちらが笑うとでも思っていっているのだろうか? と、おじさんがいなくなったところで一緒に聞いていた部下に話したら、「ひどいですよ〜」なんていわれた。てっきりおじさんの「おれはアル中じゃなくてアル

          アル中じゃないおじさん

          本を読むひと/酒を飲むひと

          ただの偏見に基づく鬱陶しいマウンティングと皮肉にがまんならず抗うために話をしてみると、またべつの本を読まないひとが中立をよそおうようにして「本で得る知識と体得とその両方が重要」などといいはじめる始末。 本を読む行為が知識を得る手段(のみ)だと思っているからこその台詞で、それこそ本を読まないひとの(あえて皮肉を込めていうならば)読まないいいのがれのロジックだと思う。べつに他者が本を読まないことに対してぼくはなにも思わないのだが、ただただ彼らの一方的な本を読むひとをすこしバカにし

          本を読むひと/酒を飲むひと