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Sigma fpでリグ遊び。

シームレスで、スケーラブル。
世界最小・最軽量の「ポケッタブル・フルフレーム」として誕生したSigma fp。シグマのカメラはこれまで使ったことがないのだが、コンセプトや見た目のかわいさに惚れ発売日に買ってみた。

セットになっていたレンズは45mm F2.8のContemporaryレンズ。
普段使っているレンズと比べると特に面白さを感じることはなかったが、普通によく写っているのでいいレンズなんだと思う。

ひとまず、説明書も読まずに適当に触ってみる。
当たり前だが、背面液晶があったり動画が撮れることに真新しさを感じた(笑)
まずは、スチール中心に使ってみることにする。
シチュエーションとしては、子供と自転車に乗った時や、シクロクロス(自転車のレース)の会場などだ。話は多少前後するが、その後発売された「Sigma 24-70mm F2.8 DG DN」も購入して同様に使ってみた。ファインダーがないことは致命的に写真が撮りづらいので「SIGMA LCD VIEW FINDER LVF-11」も購入してバズーカーのようなスタイルで撮影もしてみた。(重かった…)

詳細は省くが、結論としては写真を撮るという部分においては自分には合わないカメラだった。これはカメラ自体の問題ではなくLeica M10-Dを愛用しているようなタイプのぼくの問題なので大多数の人は安心してもらった方が良いと思う。また連写するような撮り方も下手な鉄砲的な感じで好きではない。いや、連写した時の自分の写真の下手さにビビった。自分の腕の問題だ。

話をfpに戻そう。
そもそも最初に一目惚れした瞬間から、このカメラはスチールカメラではなく、Cineカメラなんだという認識はあった。では、動画を撮るにはどうしたらいいかと考えると、色々と足りていない所を追加していく必要があると感じたし、見た目的にはポケッタブルなカメラでは頼りない(完全に見た目の話です)。

足りていない所というと、3.15型の背面液晶では頼りないので大型の外付けのモニターや外部記録用のSSDやマイクあたりだろうか。スチール撮影でもすぐに空になってしまうBP-51の付属バッテリーも頼りない。

そう考えると、リグを組んで機能を拡張する必要がある。
発売間もないfpにはそこまで選択肢はなく、最も早く手に入りそうなSmallRigを選択。(最近は8Sinnとかもあって良さげ)
SmallRigはちょっとちゃちぃけど仕方ない。

リグとハンドルが付くだけでだいぶそれっぽくなる。
レンズについてだが、45mm/f2.8のレンズと24-70mm/f2.8のレンズの差を特に感じないので、交換の煩わしさを考えて24-70mmをベースに考えることにする。そういえば、ライカのMレンズも使いたくてLeica純正のアダプターを頼んでいるが届く気配がない。まぁ、いいか。
他にもEFレンズも使えるようにアダプターは買ってあるが、特段今つけたいレンズもないし、いったんSigmaの24-70mmで話を進める。

24-70mmを装着状態でハンドルを持つと説明不要レベルでフロントヘビーになる。なんかイケてないな。

つぎは、外部モニターだ。このあたりの選択肢は色々とあるが、SSDへの記録をメインに考えるとモニターでの外部収録の必要はなさそうだし(その場合でもNinjaVはある)、軽さ重視でAtomos Shinobiを買ってみる。まぁ、普通のモニターだ。

Shinobiとの接続には、AtomosのL字 micro HDMIケーブルを使ったが、これだとシグマのホットシューユニットHU-11と干渉して使えなくなるので注意が必要だ。ぼくはいったんfp用のリグに追加のホットシューを装着してそちらにSSDを装着してHU-11は取り外した。マイクを付けるならHU-11は欲しいので、その場合はL字のケーブルではなく、ストレートなものを利用しよう。

さて、ゴテゴテ感が増してきた。
次に欲しくなったのはフォローフォーカス。その辺に転がっていたNEEWERのフォローフォーカスを装着してみる。うん、かっこ悪い。なんで青にしたんだろね。あと、やたら大きくてバランスが悪いし、更にフロントヘビーになってしまった。

そうこうしていると、BlackMagic Designのポケシネ6Kのリグで使っているTiltaから安いフォローフォーカス「Tiltaing Mini Follow Focus FF-T06」が発売されることを知る。とりあえず発売日に買ってみる。NEEWERと比べて質感もよくサイズも小さいのでいい感じだ。NEEWERのフォローフォーカスはまたその辺に転がしておいた。

次に気になるのは24-70mmの花形フードのダサさだ。元々スチールでもズームレンズが苦手で使わないのだが、ズームレンズが好きではない理由の一つでもあるこの花形フード。見た目的に嫌だ。ここはシネマカメラっぽくマットボックスを装着したい。

そろそろお気付きだと思うが、性能の話は今の所一切していない。単純に動画を撮る用のカメラとして、適度な予算感で組め、見た目的に許容できるところを探っている、という話だ。

Tiltaのフォローフォーカスを購入する際に、同じタイミングで発売されるマットボックス「Tiltaing Mini Clamp-on Matte Box MB-T15」を知る。本格的すぎないリーズナブルな仕様だ。とりあえず、これも買ってみる。
15mmロッドにも装着出来るようになっていたが、これでは24-70mmのズームが出来ないので、82mmアダプターを装着してレンズに直接装着。うん、カッコよくなったぞ。
肝心のフィルターについては、パッと見の見た目に影響しないのでまだ検討すらしていない。。

さてさて、ここで再度登場する問題はフロントヘビー問題だ。三脚に載せてもとにかく前が下がる。これを解決する方法として考えたのは外部電源化だ。付属のBP-51バッテリーは頼りないのでその解決方法にもなるはずだし、リヤ側へのカウンターウェイトにもなると考える。

まずは、fpを外部電源化するための一歩としてDCコネクター「SIGMA DC CONNECTOR CN-21」を購入。そこへ外部バッテリーを接続するのだが、このあたりから詳しくないので少し苦労した。

外部電源で有名なのはVマウントバッテリーなのは知っているが、盆栽仕様なこのfpのためにVマウントバッテリーを購入するものもったいない気がする。とは言え、外部電源化するにあたっては、Vマウントバッテリーが良い気もするし、Tiltaの「V-Mount Battery Plate - Tilta Grey」あたりがリーズナブルに導入できそうな気がしている。
そもそもAmazonでVマウントバッテリーを探せば色々と安いものも出てくるので、Vマウントバッテリーでもコスト的には問題ないのかもしれないが、そこまで必要がないと思っていたところで目に入ったのが、VマウントバッテリーをSonyのNP-F970バッテリーで運用するNEEWERの「NP-Fバッテリー Vマウントバッテリーコンバータアダプタ」だ。NP-F970はBlackMagic Designのポケシネ6Kでも使用しており、たくさん予備もあるので、新たにバッテリーを購入する必要もなさそうだ。

さっそくTiltaのV-Mount Battery PlateとNEEWERのNP-Fバッテリー Vマウントバッテリーコンバータアダプタを購入し、fpのCN-21と接続することにする。CN-21はメス、TiltaのV-Mountプレートもメス。と言うことはオス-オスの電源コードがあるということか?

なんかよくわからないがAmazonで適当なものを買う。
ここで、どうやら電源コードにはサイズがあることを知る。残念ながらCN-21は4.75 x 1.7mで、先程買った電源コードは5.5x2.1mmとのことなので合わなかった。

これまたAmazonで適当な変換アダプターを買う。なんか、こういう電源コードに変換をかませることに不安を感じるが、無事にfp側とVマウントバッテリー側が接続でき外部電源化に成功した!

Amazonの商品写真にはないNEEWERロゴがカッコ悪いのでパーマセルを貼るか消すかするとして、性能面を一切考慮しない盆栽仕様なリーズナブルCINE仕様なfpが完成した。

パッと見はそれっぽいので、知らない人には上っ面だけなこの仕様はバレなさそうだ。フォローフォーカスでNEEWERの文句を言い、外部電源でNEEWERの力を借り、またNEEWERの文句を言うという失礼なスタイルだ…。

Sigmaの山木社長がポケッタブルと紹介したが、当然まったくポケッタブルではない仕様になった。しかし、Sigma fpのコンセプトムービーを観ても分かる通りfpはこの辺を楽しむカメラなんだと勝手に解釈している。とりあえず、気軽には持ち運べない重量だが、なに撮ろうかな。楽しみだ。


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