リクアワ同率81位のエモさ

9/30に行われた、SKE48リクエストアワー2023。

初日、100位から76位までの発表の中に、81位に2つの曲が同率ランクインしました。

まず歌唱されたのは、いきなりパンチラインのKⅡカップリング曲「誰かの耳」。

そしてもう1曲はKⅡの新公演、「時間がない」より「君は未来に試されている」です。

同日のMCの中でも岡本彩夏さんがエモい!と話されていましたが、メンバーにはピンと来ていなかったようでした。


岡本彩夏さんが言ってたのは、歌詞に統一性が無いようであること。


僕もそれは思っていたので、そこのところを少し検証してみようと思います。


「誰かの耳」は当初「ロバの耳」の仮題が付けられていたように、ベースにあるのは「王様の耳はロバの耳」。これはギリシャ神話に端を発する物語です。

笛の神と竪琴の神の優劣の判定で、多くの神が竪琴の方が上だと言う中、笛の神が上だと言った王様は立琴の神に耳をロバの耳に変えられてしまいます。

それが嫌だった王様は自分が大きく垂れたロバの耳であることを隠していました。しかしそれを散髪屋が発見してしまい、そのゴシップをどうしてもそれを言いたい散髪屋は井戸に向かって「王様の耳はロバの耳」と叫ぶとそれが井戸を通じて草が水を吸い上げ、草が風に吹かれ囁き始めて国中の人が知ることとなった…

という今だと情報漏洩にあたるお話(大げさ)。


「誰かの耳」ではネットにあることないことを書いて面白がる風潮を諌めた歌とも言えるかもしれません。

いや、諌めると言うよりも、あんなロクでもない噂を立てて面白がるヤツは放っておけ!と見下したものかもしれないですね。


歌詞については5年前の曲ですし、SKE48ファンならよく知っていると思います。

記しておきたいのは、

『火のない噂が 煙を立ててる
 悪意はいつだって 連鎖するんだ
 面白半分の 嘘に尾ひれがついて
 いつしか事実になる』

しっかり『悪意』と書いています。

なかなか悪意とは書けないと思うんですが、AKB48の曲にはこの他に「戸惑ってためらって」「君は気まぐれ」などにあります。ただこちらは『悪意のないバスが水たまりの泥を跳ね上げた』『悪意はないとわかっているけど』と、本当の悪意ではない意味で使われています。

最近では「心にFlower」でも『悪意の礫に傷つこうとも』があります。SKEには悪意に対して強く見えるんでしょうか。


「誰かの耳」の歌詞、初めて聴いたときに鳥肌が立ちました。

と、同時にみんなに聴いてもらいたいと思いました。

サイレントマジョリティーを歌った後の欅坂だったらもっと売れていたかなーと思っていたのは秘密です。


そして、もう1曲の「君は未来に試されている」。

『未来を始めよう 私は此処から
 真っ直ぐに 勇気、涙、希望、歌うの』

と、まずはイントロ無しの全員でこの曲を唄う姿勢を見せます。

1番のサビは

『未来に試されている
 誰かが今日も残酷に 容赦なき試練 与える
 誠実は美しい 
 自分より大切と思えることこそが
 私の武器になる』

試練を与えられても自分は誠実さを武器にして進むと歌います。

そして落ちサビ

『未来に試されている
 悪意が今日も残酷に 容赦なき試練 与えて
 誠実さ掲げよう
 自分より大切と思えることこそが
 私を強くする』

悪意が容赦なき試練を与えてきても誠実さを掲げて強く進むと歌っています。

なのでこの2曲が並ぶと、

SNSなどで根拠のない悪意がある吹聴があっても、それは誠実さで打破して私達は前に進むんだ…と繋がることになるのかなと思います。


それがMCであーーやが言ってた歌詞に統一性のある部分のエモさだと思うのです。


うまくまとまりませんでしたが、81位、おめでとうございます。


時間がない公演、自己紹介前の「君は未来に試されている」でいつも涙が出ます。良い曲を貰えて良かったねー…って。

1曲前のドント・ストップ・ミュージックのアウトロを切らずにゆっくり手を動かしたまま繋いで下手投げで始まる曲頭(ここ大事)、横一列でセリ階段を降りてくるフォーメーションの素晴らしさ、誠実は美しいと歌うメンバーの安心感。大好きな歌です。

1度聴いてみて下さい。


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