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陰嚢湿疹(いんのうしっしん)と15年戦い、勝つまでの涙の記録【第2話】~いんきんたむしと誤解~

※陰嚢湿疹(いんのうしっしん)で悩まれている男性は5人に1人。この陰嚢湿疹(いんのうしっしん)は、なった人でなければ分からない男性にとっては極めて大きな悩みです。そのその悩みから1人でも解放されたらという想いで綴ります。

【第二話】

第一話でも申し上げましたが、私は陰嚢湿疹(いんのうしっしん)は玉袋だけに現れる症状にも係わらず、いんきんたむしだと誤解をしてしまいます。

その最大の理由が大学時代の友人が高校時代ラグビーをやっていて、「友人のラグビーパンツを借りたらいんきんたむしになって、金玉が超かゆかった!」という発言でした。

そして金玉のかゆい私はいんきんたむしについて徹底的に調べるのです。いんきんタムシには「酢」が良いと書かれている記事を見つけると早速「酢」をつけてみる、当然のことながら市販の水虫薬も塗ってみました。

特に「酢」をつけるともう言葉では言い表せないほどの「悶絶」をします。

男性なら想像が出来るかと思います。

酢でも水虫薬もそうですが、大概1週間から2週間すると玉袋にカサブタのようなものが出来るようになります。そして、それが剥がれるとまた赤い玉袋の地肌が露出し、かゆさが再発、なかなか治らないのです。

なによりも悔しいのがカサブタがたくさん付いた自分の玉袋です。薄い白い皮のようなカサブタが玉袋にびっしりとくっついているのです。

それをみるといつも悲しい気持ちになっていました。

そもそも私の症状は陰嚢湿疹(いんのうしっしん)ですから、いんきんたむしの薬では治るはずがないのです。

しかしながらいんきんたむしだと思い込んでいる私は、とうとう海外から治療薬を輸入してくれるサイトを通じ、様々な塗り薬の水虫薬を輸入します。

それらの塗り薬を塗っても大概カサブタが出来、それが剥がれるようになってくるとまた玉袋に赤くなった地肌が露出し、そこがまたかゆくなり、振り出しに戻るといったことが起きていたのです。

ただ誤った治療法にもかかわらず、不思議なことに落ち着くこともあるのです。笑

治ったが故に私を私の病気はいんきんたむしだと思い込ませてしまう要因となってしまいました。

そもそも水虫はそう簡単には治らないので、いんきんたむしも同様のものなんだと自分を説得してしまうのです。

ただこの戦いを5年続けた頃、根本的な解決をしようと決意します。そう、飲み薬です。

水虫系の飲み薬を同じく海外から取り寄せるようになりました。

しかし、それを飲んでもあまりよくならないのです。

当然と言えば当然なのですが・・・。

そして私は水虫の治療の場合は、パルス療法という治療法がある事に気づきます。水虫の飲み薬を多めに1週間のみ、3週間休むといった事を3回、計3ヵ月行う治療法です。

当然のことながら、陰嚢湿疹(いんのうしっしん)は改善されませんでした。ただ不思議と収まったりすることもあるのです。

私はお医者さんではないので、収まる理由は分かりません。

しかし、この陰嚢湿疹(いんのうしっしん)が起きる理由は解明されていませんが、腸の環境がわるいと発症すると書いているサイトが幾つもあるので、その水虫の薬(抗菌薬)を飲むことで腸内の環境が良くなったのかもしれません。

抗菌薬は抗生物質とほぼ同様のものなので、腸内の悪玉菌を殺してしまったのだと思います。

正直、今では分かりますが、この陰嚢湿疹(いんのうしっしん)にはその手の薬を飲んでもまず効きません。なぜならば、善玉菌も一緒に殺してしまうので、かえって陰嚢湿疹(いんのうしっしん)を悪化させることもあるからです。

つまり私はたまたま治っただけで、一歩間違えると大幅な悪化をもたらすことがあるのです。

さて、酢をはじめ、様々な塗り薬や、とうとう飲み薬にまで手を広げていくのですが、これといった良い治療法が見つからずにとうとう10年が経過します。

この頃はたまに発症をするものの、常に発症しているわけではなく、いんきんたむしだと思い込んでいる私は水虫同様治りにくいものだから、こんなもんなんだと思って生活をしていました。

ところがある日、薬局でスプレー型でサラサラなパウダーが出る水虫薬と出逢います。直感的に私はこれだ!と感じたのです。

それは10年にわたる闘病生活からもたらされた直感というものです。

早速それを購入。

そもそもそのパウダー型の水虫薬は陰嚢(いんのう)には使用してはいけないのですが、それを吹き付けるとあら不思議、治ったのです。

なぜ治ったのかは不明ですが、ちょっと怪しいなと思ったときはそれを吹き付けておけば大概良くなったので、それを常に自宅に常備していました。

この様な状況では自分の玉袋がかゆいのはいんきんたむしだと疑いようがありません。

そして更に5年が経過。とうとう私は巨大ハリケーンのような陰嚢湿疹(いんのうしっしん)に遭遇するのです。

第三話に続く




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