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研究日誌 1

暑いんだか、寒いんだが、よく分からない季節の変わり目というのは厄介なもので、昼間ロンT1枚で過ごせるかと思ったら、出先から帰る際には上着がマストになる肌寒さ。時折山から降りてくるヒヤッとした風と空気に、数年前フジロックのホワイトステージで観たTortoiseのTen-Day Intervalで感動したのを思い出した。

帰宅してからはフェス関連のやるだの、やらないだのという情報を追っているうちに、なぜか神奈川県広報のアカウントに行き着き、そこから発信された内容「GWはがまんのウィークです」という絶句する酷さのキャッチコピーに呆れ果てた。これ考えたやつと採用したやつ... 税金で給料もらってんだよな、と思って次の日県庁にクレームの電話を入れるぐらい、自分自身も心が荒んでいる2021年春。感染者は増加傾向。


いやはや、レーベルブログをはじめてみたものの「バンドごとの制作過程を記録する」って普段の業務をしながらだと、かなり無理ゲーだと気づいてしまい、なかなか筆が進まない状態になってしまった。どちらかというと、もう少しラフに取り組んで、所属バンドの日々の制作だったり、自分の身の回りに起きたことや、関係のない趣味の話なんぞを、ひとつでも多く発信して、inner space labというレーベルの存在や、所属するバンド・アーティストを知ってもらえるほうが良いはず。

数ヶ月前に Fallsheeps 淳太に「ブログ始めたものの、継続するのが難しいんだよねー」とぼやいたところ「ちゃんとやろうとして継続しにくくなるんだったら、適当にやればいいんじゃないですか?」とアドバイスをしてくれたが、これがなかなか的を射ているな、と今更痛感する次第。

というわけで、今まで書いてきた落下羊日和とエトセノオンガクは残しつつ、今日から「研究日誌」というシリーズにして、関わっている制作について、いろいろと綴っていこうと思う。

最近の話だと、Fallsheepsがレコーディングを開始した。2021年4月現在、今月の半ばに3曲分のベーシック録りを終え、歌録りも2曲終わっている。今回、淳太のツテで元バンドメンバーである高浦君(ex.TEDDY)にドラムテックとして入ってもらったところ、曲に合ったスネアを選んでくれたり、チューニング、シンバルの選定など、いつき(Fallsheeps ドラム)と自分(レコーディングエンジニア)だけでは辿りつけない音作りの領域まで連れて行ってくれた。

ドラムのチューニング、皮の張りや音程・余韻を調整する作業は、とても繊維だ。そしてなにより経験と知識、ドラムオタクであることが必要とされる世界。その一部を垣間見れたレコーディングとなった。マイキングも時間をかけて丁寧に行ったので、素材の旨味を活かした日本料理、みたいな何も手を加えなくても音楽的に仕上がっている素敵な音になった。

かぼちゃ屋で楽器録りをして、数日後に自宅で歌録り。集合時間が早かったので、淳太の声が全開に鳴らず(本人曰く夕方が調子良いらしい)、狭い部屋でストレッチ、そしてキッチンに行って鼻うがいをしたら、かなり調子が上がって驚いた。鼻うがいすごい。

順調に歌録りを終えて、ミックスの監修、淳太といつきの実家近くの公園でMV撮影、などをこなしているなかで、DIY制作の質とスケールが前作より広がっているのが確信に変わった。リリースとリスナーの反応が楽しみだ。


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