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雲の上の精霊と神と魔


マナは窓ガラス外を眺めていた。外は雪だった。

以前、神様から聞いた雲の上の精霊の事を思い出していた。


神様:マナ、空の雲の上には精霊がいるんだよ。
マナ:まあ、素敵!!
神様:雲の水蒸気が雪になる寸前にピッコロ、ピッコロ(小さい)な精霊がぴゅっと雪の結晶の中に飛び込むんだ。小さな小さな精霊だよ。
精霊が飛び込んだ瞬間、雪の結晶は生きた結晶になるんだ。
生きた雪の結晶は地上に落ちて溶けて水になるんだ。そうすると生きた水になるんだ。生きた水は地面にしみこむんだ。しみこんだ水を樹木が吸い込むんだ。生きた水を吸い込んだ樹木は生命が与えられるんだ。生命であふれる樹木は生きた実をつけるんだ。生きた実をついばんだ鳥たちは生命力でいっぱいな鳥になるんだ。そのように連鎖して森全体が生命力旺盛な森になるんだよ。

マナ:精霊は命を下さっているのね。
あっ、神様、今精霊が飛び込んだわ。雪の結晶が成長しているわ。

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 そして、雪の結晶を見ているうちにいつの間にか眠ってしまった。


雪の結晶はマナの心の中で霊結に変わっていた。






あっ、でも何か変よ。どこか神様と似てるわ。このピッコロな精霊。まあ、ピッコロ!!




神様ってピッコロだったのね。

マナはピッコロと神様の秘密を知ってしまった。



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