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なぜチェイサーゲームWは多くの人を惹きつけたのか③

ビジュアル最強なのに、拗らせまくっている主役2人キャラクターの魅力

そして主役2人のキャラクターの魅力がこのドラマの中心にあります。
樹と冬雨はビジュアルが最強なのに、拗らせ方が半端ないんです。2人は可愛くて、美しくて、かっこいい。女性が憧れる女性。でも拗らせている。

冬雨には愛する旦那も娘(月ちゃん)もいます。一方、樹は独身で恋人もいません。このドラマは基本的にそんな2人の戯れなんです。

元恋人同士の美しい2人が恨んだり、戸惑ったり、パワハラしたり、衝突したりしてるけど、ずっと2人はお互い愛し合っている。なんなら別れてから音信不通の5年間ずっと愛し合っている。不倫といえば不倫なんです。ちなみに冬雨は娘のことを愛している描写は随所に描かれています。ないがしろにはしてないんですよ。ほんとですよ。

それでもずっと愛し合っていた、というベースがやっぱり尊いんです。そして2人が再会して、お互いの気持ちを確かめ合っても、またすぐに離れ離れになってしまう。冬雨は自分の家族の元に戻ってしまいます。樹もそれを促している。それでも2人は愛し合っている。とにかく、ほとんど離れ離れなんですけど、ずっと愛し合っている。その2人の心の繋がりが尊いんです。

でも、やっぱり不倫でしょ?旦那はどうなるの?月ちゃんはどうなるの?月ちゃんは幸せになれるの?という私の声もあります。それについては「チェイサーゲームW2」で答えが出ると思います。

春本 樹
樹の性格は一途で、守ってくれる強さもあって、落ち込んでる時には笑わせてくれて、甘えさせてくれるパーフェクトウーマン。その上、仕事が出来て料理や家事も得意でスタイルがよくて、可愛い服も似合うスーパーウーマンです。仕事では冬雨とぶつかることもありましたが、実際はいつも冬雨のことを心配をしています。そして、冬雨の役に立てた時は嬉しそうにしています。ただ、両親がいない樹は、おばあちゃんに育てられた境遇から自分の気持ちを抑えて我慢してしまうことも。セクハラ耐性が弱そうとか、潔癖そうとも言われています。 一見、優等生ですが、あまり細かいことは気にしてなかったり、感情が昂ると手が出る一面もあります。

林 冬雨
冬雨は最強ツンデレ女子。素直じゃないけど、デレになった時は自分からキスをねだるような積極的でかわいい性格です。仕事はできるけど家事は一切やらない。昭和のお父さんみたいと樹に言われるほどです。でも娘の月ちゃんを見る目はほんとに優しい母の顔。月ちゃんを愛していることは伝わってきます。ただ旦那に冷たい事もあって少しモラハラ気味だったり、会社ではパワハラぎみだったりしていました。因みに、冬雨はパワハラしてる時も美しいです。これはドラマが終わってから判明したのですが、冬雨の実家はとんでもない資産家。冬雨の言動はここから来てるのではという説もあります。凄い偏見、失敬!それに、冬雨は素直なのでママの言葉や上司の言葉をそのまま真似している節もありました。しかし樹との関係が良くなると一変、優しくて可愛くて芯のある強い女性になる。本来の冬雨はこっちなのかもしれません。

そして2人の名前もいいんですよ。春本 樹と林 冬雨。字面が綺麗!収まりが良くてデザイン性も高い。2人の名前が並んでるだけで尊さを感じます。この名前考えた人。脚本家のアサダさん、天才です!お分かりの通り、名前には春と冬が入っています。この名前も2人を表しています。続編では夏をイメージする名前の登場人物もいるとか、いないとか。

そして、2人のファッションも魅力的です。樹と冬雨の服装。私は初めて見た時、違和感がありました。ゲーム会社で仕事するのにあのオシャレすぎる服装は…と、失敬!季節が冬ということもあり、露出が極端に少ない。そこには、2人とも抑圧されていて、自分の本音を隠している。そういった意味合いもあったのでしょうか。スタイリング自体は可愛いんですけどね。
それぞれの服の色は意図を持っていて、それはドラマの中に出てくる漫画「天女世界」のキャラクターにイメージを重ねられています。最初、冬雨の服は真っ黒です。樹の服は真っ白。真逆の2人を表している。陰と陽。

冬雨は学生時代に樹に振られ復讐心を抱き中国から来日しています。樹を恨んでいて真っ黒なんです。しかし話が進むにつれ、2人の関係性が変わってくると樹の服の色は黒が入ってきて、冬雨の服にも白が入ってきて、2人の色が混ざってくる。しかし別れの時は、また冬雨は真っ黒に戻っています。

この真っ白な服装は樹をより魅力的にし、真っ黒な服装も冬雨をより魅力的にしていました。この白と黒の服装は、まぎれもなく2人のキャラクターをさらに魅力的にしました。2人のメイクもファッションもほんとに似合っていて、美しい。冬雨は真っ赤な口紅と真っ黒な衣装が似合ってるし、樹がよくしていたファッション。ロングスカートに短めのソックスのスタイル。この組み合わせがこんなに似合う大人の女性います?

意図はわかりません。わかりませんけど、この服装によって樹と冬雨がファンタジーというか非現実的な特別な存在のように見えて、2人の美貌も合わさって、まるで少女漫画の世界から飛びだしてきたような印象でした。そのファンタジーさがドラマの世界観、ストーリーに没入できる要因だったような気もします。

どなたでしょう、このヘアメイクさんとスタイリストさん。すごいよ〜。


このドラマを成功に導いた奇跡のキャスティング。このキャラクターを見事に演じたお2人のキャスティングについては、私が放送終了直後に浅すぎる知識で書いたnoteをご覧ください。


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