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なぜチェイサーゲームWは多くの人を惹きつけたのか⑤

SNSに広がる「いつふゆ」ファンダム

私はSNSの影響力の凄さを肌で感じました。自分が樹と冬雨の尊いと思ったことをポストすると、いいね!がつき、誰かが、樹と冬雨の心情をポストしたら、いいね!をしたくなる。共感されたり共感したり。それが相乗効果でこのドラマのいろんな魅力を知ることになりました。

女性が女性を可愛いとか美しいと言える。そして、同じように感じている女性がたくさんいる。私はそんなことを言い合える空間にいたことがなかったので、不思議な感覚でした。

自分だけでは気づかなかったこと。SNSで会話しているうちにキャラクターの心情を深掘りできたり。色々な考え方に触れることもできました。そんなポストたちが知らないうちに頭にインプットされ、醸成されてドラマの魅力をどの角度からでも受け取れる状態が出来上がっていきました。

SNSって、情報を早く大量に拡散できるから、広告ツールとして効果的なんだと思ってたんですけど。それだけじゃありませんでした。感じ方や考え方さえも拡散され、受け取った人は別に、いいね!していないポストまで無意識に頭に残り、自分の中に取り込まれていく。そして、新たな視点が自分の中にも形成されていく。そんな影響があることを知りました。

そして、このドラマにおいてSNSの「いつふゆ」ファンダムの存在が重要になったのは最終回の後です。

最終回は一部の当事者をのぞいて、ファンの予想を大きく裏切るものでした。とにかくこのドラマを夢中で見ていたファンは、その衝撃の強さに困惑しました。絶望や怒りを感じた人も少なくありませんでした。でも、あそこまで感情を揺さぶられたことで、かえってこの作品が他と違う特別なものになったような気もします。

ドラマであんなに動揺したことは初めてです。ちなみに、なんでこんなに困惑したかというと、百合やGLにおいてのストーリーの常識を覆したからなんだと思います。みんなが今まで読んだり、見てきた作品を元に予想していたものと全然違ったからなんだと思います。
この最終回を「いつふゆ」ファンダムによって乗り越えたことにより、ファン同士の繋がりが強くなったように感じます。同じ困難を乗り越えた仲間みたいな気分です。ここにも熱狂の一端があります。

Xで起こった最終回の後の伝説的な「いつふゆ」ファンダムによる、すんごい流れについてはこちらをご覧ください。



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