「幼稚園みたい」(この子は何者なのか?という問い)
支援校(中学部)を見に行くと、いつも「幼稚園みたいだな」という印象を持つ。
小学校と比較すると時間割には余裕があって、登校時間は遅く、コマ数は少なく、休み時間は長く、下校時間は早い。(小学校6年生よりも支援校中学部1年生の方が早く下校するのである!)
(もちろん、小学校の支援学級にも「幼稚園みたい」なところはある。時間割は通常の学級と同じだが、そもそも、支援級は複式学級で、少し前まで幼稚園に通っていた1年生と6年生が一緒の「クラス」なのだから。)
当然、そういったところから来る印象には違いない。表層は。
ただこの「幼稚園みたいだ」という印象が、本当はどこから来るものなのか良くわからないという気がして、数年来、思い出しては考えていた。
先日、その事で気付きがあったので記しておく。
幼稚園(や支援校、支援級)にあるのは(そして、普通の中学校に乏しいのは)、「この子のことがわからない」という前提ではなかろうか。
幼稚園らしさの有無を分けているのは、おとなたちが「この子は何者なのか?」という問いを持って子どもたちに接しているか、そのことなのではなかろうか。
例えば、この問いを持たずに園児に接している幼稚園は「らしくない」幼稚園になってしまうと感じる。
まあ、「この人は何者なのか?」という問いを持たずに他人と接することが何を意味するかについては、よく考えて然るべきだろう。
しかし、自分の中で、支援校・支援級の「幼稚園みたい」という印象に関する疑問は氷解した。
おわり