東方Project二次創作作品 家族になろうよ 5

 (でもどうすれば…ん? あれは…)
 目の前から来るのはアリスだった。どうやら人形劇の帰りのようで隣には上海もいる。
 「あら咲夜、こんにちは」
 目が合い、向こうから声をかけてきてくれた。彼女は今しかないとアリスの肩を掴んでこう言った。
 「相談したいことがあるの」そこにいつもの咲夜の瀟洒な表情は無かった。

 十数分後、二人はアリスの家にいた。
 「どうぞ。まずは飲んで落ち着いて」
 「ありがとう、ごめんなさい」
 「どっちよ」
 出してもらった紅茶を頂く。香りからしてアップルティーだ。幾分は落ち着いたが、心臓は相変わらず高速で打っている。
 「貴女がそこまで乱れるなんて珍しいわね。余程のことなんでしょうけど」
 「…アリス、単刀直入に聞くわ。私は不老不死になれる?」
 突然の爆弾発言。しかしアリスにはすぐさま理解できた。そもそも彼女が切羽詰まるときは必ずレミリアが絡んでいるからだ。
 「魔法使いは捨虫・捨食の魔法を使って不老不死になると聞いたことがある。それは私でも出来るの?」
 咲夜の言葉は表面こそ大人しいが、両手は血が出そうなほど握りしめられている。下手に言い回すとかえってややこしくなると悟ったアリスは単刀直入に答えを返すことにした。
 「貴女では出来ないわ。理由としては貴女は魔法使いではないからよ」

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