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推しの香りを銀座で作ってきた話

こんにちは、オタクです。(知ってた速報)

推しの香りをつくろうと考えた話

今回、感極まって推しルームフレグランスを作ってきました。
正確には【推しキャラ】ではないんですけど。
全てのきっかけはTwitterで流れてきたとあるレポート。
(載せようと思ったけど消えてしまった……)

元々、とある友人と高円寺のお店でご飯(17:00~)しようという話をしていて、午後から暇だから、先にルームフレグランス作ってみようよ!予約空いてるし!というもう完全にノリと勢いでいってまいりました。

いつも二人のごはんでお世話になってる高円寺のシトラバさん。シェフのタカさんのお料理、居酒屋なのに残念ながら非常に美味しいので一度は行ってほしい。高円寺の純情商店街のどん詰りにある。おすすめのクラフトビールは店長の脇さんか、みどりさんに聞けば教えてくれる。シェフのタカさんもちゃんと教えてくれるぞ!(ここまで一息)
ちなみに推しごはんはエビニラ餃子生ハムマスカルポーネフルーツ(フルーツは季節でかわる・今はラフランスらしい)

予約するぞ!(緊張するコミュ障)

お世話になったのはLaralufume(ララルフューム)さん。なんか今知ったんですけど、10/1から期間限定オープンだったみたいですね。ほへー!

まず、Webサイトから予約して
【②オリジナル ファブリックミスト 2本(最大2名) ¥11,880(税込)】
を選択。
すぐに事前アンケート用GoogleformのURLが送られてくるので、同行者(友人)と共有して、予約日時などを入れてもらって、アンケートスタート。

Q1.誰をイメージした香りですか?
〇ご自身
〇大切な人

まず一問目でつまずくオタク。
この複雑な気持ちをなんと表現すべきか。ちなみに私の中で「推し」はガラスケースに飾って大事に眺めていたい存在なので、この場合「大切な人」が適切なのだろうか。日本語難しい。
何とかアンケートを埋めて「あとは当日何とかなるやろ」のゆるゆるメンタルで当日を迎えるわたし。
イメージカラーとかイメージにいれたいものとかにものすごく矛盾したものを書きまくって(きっと困ってるんだろうな)と思いつつ、これ以上の表現はできない!と思いながら当日へ。
予約の時点でコミュ障を発揮する機会はなかった。

と、当日だぞ!!

そして当日。GINZA SIXの入り口前で待ち合わせして(私は遅れる+オフィス入り口に出るという痛恨の田舎者ミスをかました)友人と一緒にお店へ。

お店は普通にオシャな「Living Nature」さんの店舗内。ほのかにいい匂いが漂ってくる。ここに来ていいのか私。本当によかったのか。しかし後には引けないので、しれっと入っていく友人にしれっとついていった。

スタッフのお姉さんが私たちを優しく迎えてくれた。
いろいろ説明があって(一般的な会話だった。迷わなかったかとか、消毒してねとか)これからワークショップをやるにあたっての説明があった。
まず、瓶が三種類ある。スプレー部分(?)が銀色/金色、金色の場合は、ストッパーが二種類ある。私は銀色、友人は金色を選んだ。
次に、チャームを選んでねとの説明をいただいた。このチャームが山ほどあるのでマジ迷う。追加購入はワークショップ内でできるが、あとからの追加はできないので気を付けてね!とのことだった。

【お客様ご自身で著作権や販売権などをお持ちでないキャラクターや著名人の方の商品作成はお断りしております】
このあたりが重要。キャラ名を公言してしまうと、版権などの問題に引っかかってしまうので、キャラ名の公言・公式画像を見せて作ってもらう、というのは絶対NGとのことです。著作権大事だよ!
ちょっとびくびくしたけど、できる限りの表現力で推しを表現すればいいんだなと理解。そのあとのヒアリングで重要なことを思い知った。

試される日本語力

さて、私の作るイメージ人物は【とあるキャラクター(男性)】を【性転換】して、更に【年齢操作】をしたというトンデモなものなので、これをふんわり説明するのにたいそう苦労した。
(でも、結局私の好みの香りになってしまったので、厳密には推しの香りではないのだけれど、とりあえず原点として書いておく。まあ結局、私の推しの解釈の香りになった。そうなのだろう)
仮にも同人字書きのはしくれであるというのに「青っぽいイメージで、水なんですよ。海じゃなくて川の水。性格は……頭の回転が速すぎて天然なんですけど、基本的には冷静で仕事のできる人です」みたいな、ぽつぽつとした単語しか出てこないヒアリングになってしまった。隣で聞いていた友人は笑っていたが、次はあなたの番なのですよと内心思っていた。

私のつたない単語を拾い上げてくれたスタッフさんが、いくつかの小瓶を持ってきてくれた。
エッセンシャルオイルという、香りの原液らしい。
ここから私たちは、地獄のエンターテイメントアロマテイスティングを始めることになる。
楽しかったので、地獄ではないのだけれど。
ちなみに、私には「ベースとなる香り=水をイメージした香り」「アクセントになる香り=冷静な、芯のある香り」が目の前に置かれた。

エンターテイメントアロマテイスティング開始

「この中から、香りをチョイスしてください」
置かれた小瓶は「ベース用・水」6種類、「アクセント用・冷静」4種類、それと、嗅覚リセット用コーヒー豆の11個。お盆にのせてもってきてくれた。
このあたりの写真もあればよかったのだが、ごめん。夢中で撮影し忘れてた。
この中で一番驚いたのが「嗅覚リセット用コーヒー豆
匂いを嗅ぎすぎると嗅覚がだめになるので、コーヒー豆の匂いで強制的にリセットがかかるらしい。半信半疑で試してみたら、本当にリセットされた。
これを試すためだけにやってみてもいいかもしれない(目的を忘れるな)
さて、そんなわけで私がエンターテイメントアロマテイスティングを開始している間に、友人のヒアリングが始まっていた。

何をするかというと、嗅ぐ、選ぶ、嗅ぐ、選ぶ、嗅ぐ、選ぶ、嗅覚がだめになる、コーヒー、というエンドレスアロマテイスティングである。
匂いをかぐ間にコーヒーブレイクとか、何だ。作業の休憩か?って感じ。
面白かったけど、ずっとこれをしてる調香師さんってすげえなと思った。

たくさん匂いを嗅ぎすぎて、ちょっと脳がラリっていたかもしれない。
アロマオイルを嗅ぎながら、イメージに近い香りを厳選していく。
その厳選の過程で、さまざまなパワーワードが生まれた。
どうして私はパワーワードばかり生み出してしまうのだろう。そういう性分だからしかたがない。
人生は楽しんだもの勝ちなのだから。

パワーワード・オブ・アロマ

ぴん、と一本線の入った香り。琴の弦が近い」
「これは水。清流の源泉
「これも清流の源泉なんだけど、なんか、なんだろう?
「ミントが強い。これはちょっと違う」
「森の中のにおいがする。木が沈んだ水
おいしい」(フルーツの香りがした)
六種の香りでこれだけの謎の言葉が出るのである。体験は言葉を生み出すというのは大体合っているなと思った。
ベースの香りを三種類まで絞り込んで(清流の源泉二種・木が沈んだ水)更に清流の源泉のどちらかを選ぶ段階まできた。

【なんだろう】の方の香りは、凛としたイメージによく選ばれるらしい。(スタッフさん・談)ただ、私の嗅覚はコレジャナイ感を出していて、何がコレジャナイのか、必死に語彙を探しまくって出た答えが
男くさい
だった。よりにもよって男くさいとは。
友人に嗅いでもらったら「確かに男の人のセクシーな感じある!」との言葉をいただいて、更に改めて嗅いだスタッフさんから「それ、いただきます!」と言っていただいた。ヤッタア!わたしの語彙が採用された。文字書きの端くれとしてちょっと嬉しかった。わあい。
※正確には「清涼な空気の中にある、エギゾチックでスパイシーな香り」みたいな感じ。エギゾチックスパイシーが男っぽい香りでした。

コーヒー豆で嗅覚をリセットしつつ、アクセントの香り選びをしていると隣の友人が突然「高貴な香りがする」と言い出した。
高貴な香りってなんだ。嗅がせてもらった。
高貴な香りだった
なんというか、京都を感じる。そうだ、京都、行こう。私はJR東海の回し者ではないので、もっと別の言葉を探して「西陣織っぽい!」と言葉を発した。またよりによって判りづらい例えを出してしまった。

スタッフさんが出してくれた「わんこ系男子はこの香りですね」 に対して
友人「あ!ドンピシャ!わんこ!」
わたし「あ!おひさまを浴びた犬の匂いだ!犬の匂い嗅いだことないけど」
など、三人で色々愉快なコメントをしながら進んでいった。
このテイスティング……沼の匂いがする(アロマだけに)

スタッフさん「この香りのシリーズは色の名前がついてるんですよ~」
わたし「BENIHI、紅緋!トリッ(版権を持たないキャラの名前を出してはいけません)上品な女の子っぽい香りですね~。でも上品だけじゃなくて、ちょっとおちゃめなかんじ!KOHAKU……さん!?(MUGENは俺らを裏切らねえ……/版権を持たないキャラの名前を出してはいけません)……スパイシーでセクシーな……そう、例えるなら……スパイス・ガーr(版権を持たないキャラの名前を出してはいけません)」

できたよ!

などなど、様々な紆余曲折を経て、四種類に絞りこんだ。
ベース:清流の源泉/木が沈んだ水
サブA:上品な女の子っぽい香り
サブB:KOHAKUさん(スタッフさん曰く「天然みのある香り」/確かにちょっと外した天然の香りがする)
この三種の香りの比率を何パターンか作ってもらい、香料の試験紙みたいなやつ(ムエットというらしい)にぽたぽたして(スタッフさんがぽたぽたする)、紙をパタパタしながら嗅いで、色々相談して「これだーーーーー!!!!」という比率にしてもらって、できあがったものがこちら。(チャームも選びました)

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いえい!!できたよ!!
左の小瓶が嗅覚リセット用のコーヒー豆です。本当にまるっとコーヒー豆が入っている。
清流の源泉をベースに、女の子っぽい香りと天然な香りを織り交ぜて、最終的に私が文章にするとこんな感じ。

すっと消えてしまう清流の裏に、ちょっとだけスパイシーな刺激と、その奥にほんの少し、女の子っぽさがある。すぐかき消えてしまうので、おかわりしたくなるような香り。

ポエマーか!!!ポエマーです(開き直る)
わたし、この香りを枕にシュッして推しと同じ空間で寝るんだ……

ちなみに最後に撮影会もさせてくれます!
色んな小物を使って撮影だーー!!
ちなみに、撮影の後にお会計です。二人で別々に支払いましたよ。

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まとめ

楽しかったです!(小学生)
まじめにまとめますね!
オリジナルの香りを作ることは貴重な経験になりました。なんといっても、アロマエッセンスの多さ!予想以上に多くて驚きました。
そんな中から、的確なイメージの香りを出してくれるスタッフさんの優秀さと、語彙力のない私のイメージを汲み取ってくれる優しさ!
全てが合わさってこのルームフレグランス(※今更ですが、ララルフュームさんで作るのは布製品などにふりかけるお部屋用フレグランスです。人体につける香水ではありません)ができました。マジ感謝。

多種多様なアロマエッセンスから自分のイメージを照合してチョイスしていくの、装丁を選ぶ感じに似ていると思います。同人誌を作ったりしている、かつ、香りが苦手でない方はハマってしまう可能性があるので、お気をつけくださいませ。
エンターテイメントアロマテイスティング、マジで面白いです。
一度お試しあれ。

さーて、次回の予約はいつにしようかな!!

おまけ

シトラバのエビ、おいしかったです。

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