見出し画像

異常気象の真の原因

概略

近年、地球規模で続発する異常気象が気にかかる。

温暖化防止を目指すパリ協定開始が迫る中、米国

は大寒波に見舞われた。

日本の北陸地方の豪雪では、福井県内で大量の車が

立ち往生している。

昨夏は国内で40度超の猛暑が続くなどして熱中症での

搬送が過去最多を記録。

大型台風も相次ぎ、西日本豪雨では多くの命が奪われた。

炎暑は海外でも発生し、カナダやインド、ギリシャなどを

熱波が襲った。

そのギリシャには今年1月、氷点下23度の寒波が押し寄せ

アテネに雪が積もった。

地球の寒暑が、両極端に向けて暴走している印象だ。

増加続く二酸化炭素

異常気象の背景には、二酸化炭素に代表される温室

効果ガスの増加があるとするのが、科学界の大勢だ。

国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が

この立場だ。

大気中の二酸化炭素は20世紀を通じて増え続け、1960年

ごろに315ppmだった濃度が今では400ppmを超えている。

二酸化炭素には毛布のように地球を保湿する力がある。

世界の平均気温は100年間で0.7度ほど高くなっており、

二酸化炭素などの増加が原因と説明されている。

200年ぶりの低下

一方で、太陽の活動は、この30年ほど低下中。1800年

ごろ以来の異変だ。

と言っても、太陽から地球に届く光のエネルギー量は、

この間も安定していて変わっていない。

変化が確認されているのは太陽表面の黒点数だ。

中心部で核融合反応が進む太陽系は、磁場の星。

その磁力線が黒点なのだ。だから、黒点数は太陽の活動度

の「表示目盛り」となる。多いほど活発だ。

黒点数には、約11年周期(サイクル)で増減を繰り返すと

いう性質があるのだが、問題はその様子をグラフに描いた

ときの各サイクルの頂点が次第に低くなってきていることだ。

1980年ごろにピークを迎えたサイクル21に比べてサイクル22

のピークは低かった。

そうした低下がサイクル23,24と連続して起きている。

現在は、サイクル24の終盤期。2020年頃から始まる次のサイクル

25の規模が気がかりだ。

次週期も低調の予測

「私たちの研究チームの解析からは、サイクル25での太陽活動は、

サイクル24と同程度か、さらに弱くなる可能性が高いという結果

が得られています。」

宇宙地球環境研究所のA講師が教えてくれた。

2025年ごろにピークを迎えるサイクル25でも黒点数の回復は望め

ないのだ。

Aさんらは、太陽表面での磁場の輸送をコンピューターシミュレー

ションすることなどで次週期の太陽活動度の早期予測を可能にして

いる。米海洋大気局(NOAA)などの太陽研究グループも同様の予測

を表明した。

70年代には寒冷化論

ピーク黒点数の減少で気になるのは、1645年からの70年間と19世紀

初頭など、過去の太陽活動不活発期のい気候は,いずれも寒冷であった

ことだ。

団塊の世代以上の人なら覚えているはずだが、1960~70年代にも豪雨

や気温低下などの異常気象が続き、世界中で地球寒冷化が心配されてい

た。

1970年ごろにピークを迎えたサイクル20の黒点数は、サイクル19から

一気に半減していたのだ。

だが、サイクル21で黒点数は復活。

それとともに80年代後半には気候に対する危惧も地球温暖化へと一変した。

多様な視点が必要。

太陽活動の低下による寒冷化と二酸化炭素による温暖化。

両者のせめぎ合いが当今の気候のような気がしてならない。

IPCCなどは地球に注ぐ太陽の光エネルギーが一定なことを

理由に、気候変動に及ぼす太陽の影響を軽視しているが、そ

れがよいのか大いに疑問だ。

黒点の観測が始まった17世紀以降の歴史記録は、地球の寒冷期

と黒点減少期の見事な一致を示しているではないか。

平安時代は温暖だったが、そのころ二酸化炭素を排出する産業が

活発だったのか。

気温が上昇した20世紀は大気中の二酸化炭素濃度が増加した時代

だったが、全般的に太陽活動が活発な時期でもあった。

今のように太陽磁場が弱まると地球に注ぐ宇宙線が増加し、その

作用で雲が増えて気温が下がったり、豪雨を促進したりするという

研究報告もある。

二酸化炭素のみしか見ない気候変動対策では、天に唾する結果にも

なりかねないと思うのだが・・・・・。

気候変動は温暖化よりも寒冷化の方がはるかに怖い。
















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?