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インフラ巡礼 in 新潟県 第1弾 インフラ利活用に携わる人にインタビュー! <ミズベリング信濃川やすらぎ堤でやすらぎタイム編>

にこちゃん

〽 ~~~♪(気持ちよく歌っているご様子)

きらちゃん

おっ、にこちゃんの十八番(おはこ)、「新潟市歌」の2番ですね。

げんきくん

僕たちが訪れた、さわやかで心地よい信濃川の堤防を思い出すなぁ。

きらちゃん

信濃川の流れ、芝の緑、海風と、オープンカフェ・テントが、
やすらぎの空間を演出していましたね。

ミズベリング信濃川やすらぎ堤 朝の様子
げんきくん

そうそう。
オープンカフェで食べたごはん、
いつも以上に美味しく感じられたよ。

きらちゃん

この度、私たちは新潟県内のインフラの現場をお伺いし、
インフラの効果・魅力を現地で実感してきました。

げんきくん

今回は、新潟県「インフラ巡礼」シリーズ第1弾として、
新潟市「ミズベリング信濃川やすらぎ堤」の魅力をご紹介いたします!
読めばミズベに行きたくなること、間違いなし!

きらちゃん

取材には、新潟市 都市政策部 まちづくり推進課、
国土交通省 北陸地方整備局 信濃川下流河川事務所の皆様に
ご協力いただきました。
本当にありがとうございました!

にこちゃん

〽 ~~~♪(気持ちよく歌っているご様子)

「ミズベリング信濃川やすらぎ堤」とは

新潟駅から北側に東大通を歩くと、新潟市のシンボル「萬代橋(ばんだいばし)」にたどり着きます。

萬代橋 朝の様子

ここ、萬代橋から八千代橋を越えた信濃川水門までの延長約4.5 kmの両岸において、洪水による被害を防ぐことに加え、良好な水辺環境の創出に配慮した全国初の5割勾配※の緩やかな斜面を持つ堤防「やすらぎ堤」の整備が、昭和62年から進められています。
※「堤防の高さ」と「堤防の斜面の水平距離」が1対5と、傾斜を感じにくい緩やかな勾配。

やすらぎ堤のうち、萬代橋から上流部の八千代橋に至る区間の水面域および両岸の約18haは、平成28年2月、新潟市からの要望を受け、河川管理者により「都市・地域再生等利用区域」に指定されました。この指定によって、河川管理者の占用許可を経て、民間事業者の営業活動が可能となりました。

「都市・地域再生等利用区域」の対象
げんきくん

やすらぎ堤の場合、
河川管理者である国土交通省 北陸地方整備局 信濃川下流河川事務所が、
新潟市 まちづくり推進課に対し、占用を許可しています。

キレイに整正された高水敷(こうずいじき)
きらちゃん

やすらぎ堤の都市・地域再生等利用区域では
5割勾配のゆるやかな堤防に加え、
高水敷(こうずいじき)※がキレイに整正されており、
より快適な居心地となっています。
※常に水が流れる低水路より一段高い部分の敷地。

「都市・地域再生等利用区域」の指定により、このエリアは「ミズベリング信濃川やすらぎ堤」として、市民の皆様にやすらぎと、さらなるにぎわいをもたらす水辺として生まれ変わりました。

きらちゃん

ミズベリングは、新しい水辺の活用の可能性を切り開くための
官民一体の協働プロジェクトです。
プロジェクトについてはこちらのHPをぜひご覧ください。

春・夏の風物詩「水辺アウトドアラウンジ」

新潟駅・万代シティに近い右岸側は、春から夏にかけて、「水辺アウトドアラウンジ」なる出店企画が平成29年度から毎年行われています。
令和5年では6/17から9/24までの約3か月間にわたり、カフェ・ビアガーデン・台湾料理など、新潟県内から応募いただいた5つの飲食店が設営されました。

出典:令和5年度「水辺アウトドアラウンジやすらぎ堤事務局」広告

「右岸側のすぐ近くに商業施設・オフィスエリアがあります。街の中心部に自然があるという点が全国的に珍しく、ミズベリング信濃川やすらぎ堤、新潟市の強みです。」とは、新潟市 都市政策部 まちづくり推進課の岡さん。

きらちゃん

仕事終わりにやすらぎ堤で一杯、
という方も多いとか。

げんきくん

僕たちが夕方にやすらぎ堤を訪れたときも、
料理・お酒を楽しむ方々でにぎわっていました。

ミズベリング信濃川やすらぎ堤 夜の様子
ミズベリング信濃川やすらぎ堤 夜の様子
きらちゃん

川に映える夜景・お店の明かりがとってもキレイ!

「おかげさまで多くの市民の方にご利用いただいております。アンケート調査を例年行っておりますが、満足度としても非常に高い水準となっています。」(岡さん)

げんきくん

新潟市による令和4年度利用者アンケート調査結果は、
こちらのサイトからご確認いただけます。

右岸側は、平成29年度から市の公募型プロポーザルで選定された、新潟県三条市に拠点を置く、株式会社スノーピークが企画・運営を行っています。

「スノーピーク様には出店以外にも、多様な世代に親しまれるイベントを発案いただいています。」とは、新潟市 都市政策部 まちづくり推進課の樋口さん。 

令和5年の夏休み期間中には、市内のトレーニングジムとの連携で、緩やかな斜面を活用したウォータースライダーやトランポリンを設置して、子ども向けのイベントを企画しました。

ほかにも、焚火を囲み落ち着いた空間で食事を楽しむ「TAKIBIラウンジ」や、「盆踊り」、「SUP(スタンドアップパドルボード)教室」、キャンプ道具フルセットレンタルに設営サポートが付いた「水辺体験CAMPプラン」などのイベントが開催されました。

夏休み子ども向けイベント
TAKIBIラウンジ

一方、左岸側は新潟市が直接管理し、短期間のイベントを開催するエリアとなっています。信濃川・関屋分水路・日本海で囲まれた「新潟島」を一周するサイクリングロードに位置付けられており、ウォーキング・ランニング・サイクリングを多くの人々が楽しまれています。

『万が一』に備え

とは言え、ここ信濃川やすらぎ堤は、日本最長の流れを誇る一級河川「信濃川」の堤防。関屋分水路、河道掘削整備、そしてやすらぎ堤など、先人から受け継がれた数多の災害対策によって信濃川の安全性が増しているとはいえ、『万が一』への備えは欠かせません。

「『万が一』が想定される場合、水防活動の妨げにならないようにオープンカフェ等は一時的に撤去していただくこととしております。」とは、河川管理者である国土交通省 北陸地方整備局 信濃川下流河川事務所の黒川さん。

改めてミズベリング信濃川やすらぎ堤を見てみると、店舗は堤防上部に、客席のテント・タープは河川敷に位置されていることがわかります。撤去を迅速に行うための工夫です。

堤防上部と河川敷の様子

ミズベリング信濃川やすらぎ堤のこれから

「ミズベリング信濃川やすらぎ堤は『にいがた2km(にきろ)』のちょうど真ん中に位置しており、中心部の交流の拠点として、にぎわいを深めていければ。」と岡さんは語ります。 
そう、新潟市では新潟駅と古町を結ぶ都心軸の周辺を『にいがた2km』と呼称し、新たなまちづくりを進めています。ここミズベリング信濃川やすらぎ堤は中心部のハブとして、各エリアに人と人をつなぐ交流の場となることが期待されます。

出典:「新潟市HP」より、一部加工

新潟市 都市政策部 まちづくり推進課の皆様より、今後のミズベリング信濃川やすらぎ堤への想いを教えていただきました。 

「約60年振りの新潟駅大規模リニューアルに加えて、にいがた2kmエリアでは民間の再開発や市が補助する整備事業が広がっており、エリア一体の相乗効果により、さらなるにぎわいを生み出していきたいです。」(横田さん) 

「ミズベリング信濃川やすらぎ堤は、おかげさまで多くの方々にご利用いただいていますが、『数』を追い求めるのではなく、にぎわいの質をどのように高めていくか、というところが今後の課題です。これからも市民の皆様にご意見を頂きながら、このミズベに新たな魅力を作っていきたいです。」(岡さん) 

「都心部でこれだけの自然を楽しめ、萬代橋という歴史的なシンボルもあります。ぜひ一度、新潟市に来て、このやすらぎの空間を楽しんでいただければと思います。」(樋浦さん)

きらちゃん

この信濃川やすらぎ堤の例のように、
水辺空間の利活用を推進する取り組み「ミズベリング」が、
全国の水辺に広がっています。

げんきくん

ぜひ、新潟市の信濃川やすらぎ堤に、
そして、お近くのミズベリングにお出かけください。

にこちゃん

今回取材に応じていただきました皆様、
本当にありがとうございました!
〽 ~~~♪(気持ちよく歌っているご様子)

今回ご協力いただきました皆様です! (所属は取材当時)
写真左から、
横田さん(新潟市 都市政策部 まちづくり推進課)
熊倉さん(国土交通省 北陸地方整備局 信濃川下流河川事務所 流域治水課)
黒川さん(国土交通省 北陸地方整備局 信濃川下流河川事務所 占用調整課)
岡さん(新潟市 都市政策部 まちづくり推進課)
樋口さん(新潟市 都市政策部 まちづくり推進課)
樋浦さん(新潟市 都市政策部 まちづくり推進課)