醒めた場所から熱狂的に祈れ3

ロンドン・コーリング

どこかの野郎が俺にこうささやいた。「ロンドンなんてもう死んでるぜ。パンクなんてもう終わっちまったさ」そしてまた、どこかのマスコミ野郎が嬉しそうにこう言っていた。「90年代のロンドンはモッズにつきますよ。音楽的にはテクノ・ボップが主流でしょうな……」 本当かい? そいつはよかったナ。だが俺は決して忘れやしないのだ。セックス・ピストルズのジョニー・ロットンが“ノー・フューチャー(未来ナシ!)”と叫びながら登場してきた「アナーキー・イン・ザ・U・K(英国のアナーキー)」を。クラッシュが“ロンドンが退屈って炎で燃えてるぜ!”と歌っていた1977年のロンドンを。ストラングラーズが「ノーモア・ヒーローズ(英雄主義)」を歌ったあの怒れるビートを。

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