僕の愛するロッカー達6

不出世のヒーロー─エリック・バードン&ジ・アニマルズ

アニマルズは常に2番手だった。ビートルズやローリング・ストーンズ達と同時期にデビューし、実力、ネームバリューとも彼らにひけを取らないはずなのに、アニマルズは常に2番手であり続けた。
ジョンやボールやミックやキースのカッコ良さに比べると、ヴォーカリストのエリック・バードンは小男だったし、そのヤスリのような黒くワイルドなヴォーカルは、少女達が夢中になるにはあまりにも男臭かったせいかもしれない。ビートルズやストーンズが黒人のリズム&ブルースに根ざしながらも、シングル・ヒットにはどんどんポップな要素を取り入れて行ったのに対し、アニマルズはいつもまっ黒けのままだった。

ここから先は

4,749字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?