【Blender】メッシュのエラーを一括検出する便利なAdd-on
ポリゴンのモデリングやリトポロジーでメッシュを作成した後、適正なメッシュかどうかエラーを検出すしたい場合があるが、目視では難しい。
標準機能でも工夫すれば、いくつか検出できるが面倒くさい。
メッシュにエラーがある状態で、次に工程を行うと手戻りが発生して手間だし、なんといっても気持ちも萎える。
今回は、一括でメッシュのエラーを検出してくれるAdd-onの使用メモ。
<Blender 2.93.3>
■Add-onのダウンロードとインストール
<meshlint-Update-to-2.80>
下記のサイトからmeshlint_2.80.zipをダウンロードした後、Blenderのプリファレンス>アドオンでインストールして利用する。
※Blender 2.93.3上の動作確認済。
■meshlintの使用方法
まず、編集モードに切り替える。
オブジェクトデータプロパティ>MeshLintで、チェックしたい項目にチェックを入れて、Select Lintボタンをクリックすると検出開始。ボタンの下に結果が表示される。
Check Tris: 三角形ポリゴンを検出
Check Ngons: 五角形以上のポリゴンを検出(対策:メッシュを分割
Check Nonmanifold Elements: 2つ以上の面を持たない迷子のベルトやエッジ(対策:メッシュ>クリーンアップ>孤立を削除
※エラー:辺が分離している部分を検出。
※エラー:複数頂点が1つに重なっている部分を検出。
※エラー:交差してい複数辺が重なっている部分を検出。
Check Interior Faces: メッシュの内側に跨る面あり。(対策:面を削除
Check 3 edge Pole: 1頂点に接線が3つある。
Check 5 edge Pole: 1頂点に接線が6つある。(対策:メッシュを分割
Check 6+ edge Pole: 1頂点に接線が6以上ある。(対策:メッシュを分割
■手動でメッシュを修正・調整
編集モード>メッシュ>クリーンアップ のメニューコマンドで解決できない場合は、手動で修正・調整を行う必要あり。
・頂点、辺、面を削除(X)(マウス右クリックメニュー)
・頂点、辺、面を融解(X)(マウス右クリックメニュー)
・辺や面を統合(X)
・距離でマージ(M)※メッシュ>クリーンアップ>距離でマージ
・頂点の経路を連結(J)※辺同士の交差点に自動的に頂点作成。
※2つの頂点を選択後、実行。
・辺を新規辺/面を作成(F)
・細分化(マウス右クリックメニュー)
・ループカット(Ctrl+R)(マウス右クリックメニュー)
通常のループカットツールと異なり、マウスホイールで分割数を
増減できる。
・ナイフトポロジーツール(K),(マウス右クリックメニュー)
通常のナイフツールと異なり、最初の頂点作成時、Ctrlを押しながら
カーソルを辺に乗せると、中点でスナップする。
使用時、Zを押すと透過カットONになり、確定時、隠れた面もカット。
ループカットツールのオプション>ジオメトリを塞ぐ と同等。
・辺をスライド(マウス右クリックメニュー)
・頂点を辺に沿って移動(Shift+V)(GG)
■Tips:カラーマーキング
編集モードで、MeshLintを実行した後、該当部分が選択される。
選択部分にマテリアルを割り当てて、カラーマーキングしておくと修正時、修正箇所がわかって便利。
3Dビューポートのソリッドモードでマテリアルを表示するには、カラー>マテリアルに設定しておく。また、メッシュに割り当てるマテリアルは、マテリアルスロットに+ボタンを押して追加し、ノードを使用を無効にして、ベースカラーを設定しておくとソリッドモードで表示されるようになる。
<マテリアルでマーキングした部分を再選択したい場合>
一旦、編集モードに切り替えた後、プロパティウィンドウ>マテリアルリストで、再選択したいマテリアルを選択し、「選択」ボタンをクリックすることで、メッシュの各部位(頂点、面、辺)を再選択できるので、この機能も利用すると修正がやりやすくなる。
■Tips:法線の向きを修正
Add-onと関係ないが、関連でメッシュの法線エラー修正方法もメモ。
法線は、全て外側に向けておく方が都合がよい。(特に意図がなければ)
エラーの検出方法は、ビューポートオーバーレイ>ジオメトリ>面の向き を有効にすると表示される。青色が法線が外側、赤が内側に向いている。
なお、法線を外側に揃える場合は、全メッシュを選択後、メッシュ>ノーマル><面の向きを外側に揃える(Shift+N) を実行する。
■多角形面(Nゴン)の検出方法(標準機能で)
Add-onと関係ないが、関連で多角形面の検出方法もメモ。
選択>特徴で全選択>面の辺数 を実行。
オプション設定で、タイプ>大きい を設定。(※4頂点数より大きい面を選択する) 選択されたマテリアルは、マテリアルでマーキングしておくと修正時、わかりやすくなる。
■所感
Add-onを利用して、一括でメッシュのエラーを発見できるので便利。
(メッシュのエラー検出は、標準機能に搭載してくれても良いくらい)
エラーを事前修正しておけば、後工程のトラブルを未然に防ぐことができる。また、エラー修正における作業の手戻り防止も含め。
メッシュの修正方法等、他にも手段はいろいろあると思うが、今回はこのくらいにしておく。
<おまけ1>
Mesh lint addon for Blender 2.8開発の当時のコミュニティ
https://blenderartists.org/t/mesh-lint-addon-for-blender-2-8/1145221/7
<おまけ2>
CheckToolBox v1.2
エラー検出Add-onで、もっと高機能なものを見つけた。(無料版)https://3dnchu.com/archives/checktoolbox-v1-2/
以上。
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