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Panasonicとnoteで開催した、「#あの失敗があったから」投稿コンテストの審査結果を発表します!

2021年5月24日から約1ヶ月の間、いまの自分につながる「失敗」について語る「#あの失敗があったから」投稿コンテスト。期間中(5/24-6/27)には、6,897件もの作品をご応募いただきました!読んだひとの背中を押してくれるすばらしい作品を投稿いただき、ありがとうございます。

noteでの応募作品一覧は、こちらをご覧ください。

審査会にて、審査員である澤田智洋さんくつざわさんあかしゆかさんの3名と、Panasonic note担当による選考の結果、下記のように受賞者が決定いたしました。

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グランプリ

■ピンクのドレスが、私に教えてくれたこと

自分はダサい。だから、いいと思う服ほど、自分には不釣り合いで滑稽ーー。そんな思い込みに縛られるあまり、いじめや失恋なども経験したひとりの女性が、結婚式のドレス選びをきっかけに殻を打ち破る物語。審査員からは「多くのひとが自分の過去や経験を重ね合わせられる(くつざわさん)」文章としての表現力が非常にすぐれており、読み手をひきこむ読ませるエッセイ。(あかしゆかさん)」「作者独自の気づきが、押し付けがましくない記事の中に散りばめられている(澤田智洋さん)」「勇気を出して1歩踏み出すことで世界は変わる、と読むひとを励ましてくれる(Panasonic note担当)」といった高い評価が上がり、グランプリに選ばれました。

審査員特別賞(澤田智洋さん賞)

■ヒトに "寄り添う" ことは難しいけれど。

亡くなられた患者さんと家族の「お別れの時間」に立ち会い続ける看護師、いしゆんさんによる作品。ある家族から「急かすな!」と怒鳴られたことをきっかけに、彼女は自分を見つめ直します。私は本当に、患者さんやその家族に寄り添うことができていたのかーー。看護師としての仕事が変わり始めます。

「ちょっと待ってくださいよ!お願いだからそんなに急かさないでくださいよ!!」という一文に、ドキッとした。自分が怒られたような気持ちになった。それほどに読ませる文章でした。心を見ようとすること。だれかの死に寄り添うこと。そんな難題に答えを出すのは難しい。でも、いしゆんさんは自分なりの姿勢を見出している。その姿勢は、私の死生観にも影響を及ぼすものでした。是非みなさまも読んでください。(澤田智洋さん)

審査員特別賞(くつざわさん賞)

■あきらめのススメ

「あきらめにも作法がある。ただあきらめればいい、というものではない」。書き手の竹遊亭田楽さんはそう説きます。ただただネガティブに取られがちな「あきらめ」にもいろいろな側面がある。「精緻にあきらめる」ことで、人生の可能性は広がる。約4000文字の作品はさまざまな気付きに満ちています。

拝見した作品の中で、最も知的好奇心が揺さぶられる文章でした。「諦め」の概念、そこから展開されていくご自身の経験に基づく「諦め」との共存。この文章で、座学での知識ではなく、経験としての学びに対して好奇心が溢れて止まりませんでした。立場主義の世の上で、私の人生の時間でどこまで諦めという経験に辿り着けるか、今から楽しみです。ありがとうございました。(くつざわさん)

審査員特別賞(あかしゆかさん賞)

■28歳、弱かった僕。クビにしたんだ。親子ほど年の離れた、65歳の従業員を。

体調を崩し、社員を雇いきれなくなった。しかもクビにする相手は40歳も年上で、人間的にも魅力的な人でもあり…。苦悩する井領明広さんを救ったのは、その父親ほども離れた従業員の「一言」でした。本当の意味で相手を尊重するというのは、どういうことなのか。省みるきっかけをくれる作品です。

友達、家族、恋人、先輩。世の中にはさまざまな関係性が存在しますが、その関係性は、名前がついているが故に、時に自分の思考を「こうであるべき」と縛りつけてしまうことがあります。一人の人間として、一対一のオリジナルな関係を築いていくこと。その大切さを、あらためて感じさせてくれる文章でした。(あかしゆかさん)

パナソニック賞

■いつか『本当に』結婚出来る日まで

多様性を受け入れない周囲と、自分は違う。そう思っていたカメラマンのマスダヒロシさんですが、セクシャルマイノリティ同士の結婚式を撮影したさいに聞いた一言で、自分の「間違い」に気づいて愕然とします。本当の意味でお互いを理解するというのは、はたしてどういうことなのか。読むものすべてに、深く考えさせる作品です。

共感のまま読み進んでいった時、いきなり胸を打ちぬかれるような衝撃を受け、「正しい」はずの自分の共感は、自分への怒りに変わる。深い内省と発見を促してくれる作品です。舞台になったのは結婚式。本当に素敵な場であったのだと思います。だからこそ、そのコントラストとして、痛烈な感情がストレートに飛び込んできました。自分の当たり前を見直すきっかけをいただけます。(Panasonic note担当)


■多分一生忘れない12年前就活でお祈りされて悔しくて泣いた話。

不採用を知らせる通称「お祈り」が、後日届くメールでではなく、採用面談中に突きつけられてしまったら…。12年前の涙の思い出と、そこからの再起のストーリーを、企業広報を務めるMinakoさんがつづっています。人生、一度負けてからが勝負。多くのひとを勇気づけてくれる作品です。

就職活動で悔しい経験を重ねるも、少しずつ自分の将来を想い描いていく作品。プログラミング未経験の作者がエンジニアの面接で失敗したと感じ、帰りの本屋でプログラミングの本を購入して初めて自分でコードを書くシーンは勇気をもらいました。例え失敗しても、その後の行動で次に繋がる一歩を踏み出せることを教えてくれる作品です。(Panasonic note担当)

入賞

各審査員からの総評

■澤田智洋さん

難しい審査でした。どの失敗もそれぞれにメッセージがあり、ストーリーがあり、なにより学びがあったからです。その中でも、特にキラリと光っていた作品には「運命の失敗」としか言いようがないものがありました。ある失敗が決定的なターミングポイントとなり、予期せぬ未来へと連れていってくれる。そして、そんな失敗物語は、読み手の未来にもいい影響をもたらしてくれる。失敗とは「失って敗ける」ものではないことを私自身学びました。ありがとうございました。


■くつざわさん

僭越ながら審査員としてお声がけいただき、多くの人の紡いだ文章に触れることが出来ました。月並みな感想ですが、人数分の失敗とそれに対する思索や感情を受け取り、私自身も学ぶことが多くありました。大きな失敗や後悔を表現し、文章にして残すことは大変勇気が必要だったと思います。あの失敗があったからというテーマの通り、失敗から立て直す術を作品から享受し、受け売りのままでなく、皆様が一歩進むきっかけにしていただければ、このコンテストの意義がまた生まれると思います。ありがとうございました!


■あかしゆかさん

どの作品もすばらしく、一人ひとりの人生には物語ることが必ずあって、それには優劣などまったくないのだと強く感じました。どの失敗談を読んでいても、「自分もそうだったな」という共感や、「それを失敗と捉え行動を変えられるなんてすごい」という気づきなど、感情が動く瞬間がありました。「失敗は解釈である」とお手本作品で書かせていただきましたが、今回その解釈の多様さに触れ、あらためて、「これが失敗だ」という明確な事実など存在せず、それぞれの失敗を経て、それぞれの道を進んでいけばいいのだという勇気をもらえた気がします。

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投稿期間は終了しましたが、「失敗」とそれによって築かれた今の自分について、あらためて考えるきっかけになれればと思います。

ほかの投稿作品についても、以下URLよりぜひご覧ください。

コンテストを振り返って

以下、Panasonic note担当からのコメントです。

生きていれば、仕事をしていれば、人は多くの失敗を経験します。今回、そんな失敗に関するたくさんの作品を投稿いただき、ありがとうございました。中には言葉にするのも辛い中、勇気を出して投稿いただいた方もいたと思います。しかし、失敗は必ずしも悪いことでは無く、そこから振り返って何かを得ることが大事だとパナソニックは考えています。皆さまの作品を読ませていただき、一歩踏み出す姿や、自分への深い内省
で価値観を見直そうとする姿に勇気をいただきました。今回のコンテストを通じて、少しでも皆さまの生き方や働き方を考えるきっかけになっていれば幸いです。


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