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それでも共存するために

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争いのない世界について不定期に妄想します。
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2024年4月の記事一覧

優しいカモ

↑前回のつづき 少し脱線するがタイムリーなので触れておくと、「頂き女子」のネーミングセンスやそれを自称するメンタルが僕の想像を大きく超えていて、街でサイドカーを見かけたときのような感動がある。 という話ではなくて、事のあらましが弱くて優しい世界を象徴しているなと思った。 困っている人がいれば助けたい。もちろん本心ではあるのだろうが、この気持ちは道徳観によって増幅されてもいる。弱者には優しくするものだという社会規範が背中を後押ししている。 詐欺師にとってこれは追い風にほ

それでも強く優しくありたい

↑前回のつづき 誰もが自立した強さを持ち、周りから心配されることもなく、周りを心配する必要もない。そのうえで満ち足りている他者に対しても皆が優しく振る舞える。そんな強くて優しい世界になればいいと思う。 絵に描いた餅なのはわかっている。聖者の楽園みたいな世界はこの先何百年経っても訪れないだろう。 史実でも物語でもたいてい聖者は生まれたときから聖者であったかのように描かれる。処女懐胎だったり、脇から生まれたり、転生していたりする。特別な人は最初から特別なのだ、と。 気に入

優しい世界

↑前回の続き 産休クッキーで傷つく人がいる。守ってあげたいと思うのは優しさであると同時に子供扱いでもある。子供といっても侮蔑的な意図はなく、客観的にダメージコントロールが未熟な人間と見られている。 また、親もしくは近しい誰かの庇護下にないとも思われている。支えてくれる人がいるなら放っておいても大丈夫だろう。そうじゃないから自分が守ってあげなければならないと考えるのだ。 その心配が当たっているかどうかはともかく、少なくとも心配が生まれやすい土壌ではあるのだと思う。 たと

ガラスのハート

↑前回の続き 基本的にみんな幸せになればいいと思っているので、誰かの幸せで自分が傷つくところを想像しにくい。唯一、思いついたのが推しの結婚だった。 僕の推しは結婚報告をせずに表舞台から去ってしまった。それはもうそういうことだと察しているが、まだ確定はしていない。これがもし確定したならば少なからずダメージを受けることになるだろう。 2、3日は寝込むと思う。しかし、立ち直れる自信がある。その強さ(≒鈍さ)があるから他人の幸福を願える。 前回のリンク先の記事によると産休クッ

幸福の副作用【産休クッキー問題】

↑前回の続き そういえば最近、産休クッキーが話題になっていた。なんかもう絶望的な気分になる。 僕は食べ物をくれる人には無条件で好印象を持ってしまうが、そうでない人も当然いるだろう。とくに妊娠となると男には一生理解できない心情がありそうだ。 妊娠がひとつの幸せだとするなら否定派の主張はつまりこういうことになる。 お前の幸せが誰かを傷つける。 だから自重しろ。 気持ちはわかるが、その道はディストピアに続いている。人と関わり合いを持つ以上、誰も傷つけずに生きることはできな

多様性のるつぼ

前回の続き 人が集まると楽しいこともあればその逆もある。ABEMAのコメントを見ていて悲しかったのは特定のアニメを執拗に貶す発言があったことだ。 作画やストーリーが残念な作品はそれ自体をネタとして楽しめる。制作側の本意ではないだろうが、ツッコミどころが多ければ多いほど面白い。そういうケースだとコメント機能はプラスに作用する。 件の作品はとくに出来が悪いというわけではなかったと思う。ただ、中国で作られているようだった。 たしかに演出やセリフ回しに日本のアニメでは見られな

すぐでかいって言う

今期新作アニメの第一話をおおよそ観終わった。すべてABEMAで視聴。他のサイトで独占配信されているものや、配信自体がなく地上波でしか観られないものは諦めた。最近のアニメは数が多すぎて追いきれない。 ABEMAは新作一覧を配信日の順に並べてくれるので視聴管理がしやすい。また、もう一つの良い点としてコメント機能の存在がある。以前は有料会員専用だったと思うが、いつの間にか誰でも見られるようになっていた。 コメントの投稿はリアルタイム配信時のみに制限されていて、ニコニコ動画のよう