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それでも共存するために

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争いのない世界について不定期に妄想します。
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2024年2月の記事一覧

咲き誇れ

↑前回のつづき 自由でありたい。 誰かが望む形に自分を束縛したくない。 願わくば自分以外の存在にも自由であってほしい。 自己表現が得意でなかったり、他人に必要とされるほうが楽だという人もいるだろう。それもまた自由のあり方である。 自由な創造性が機械に侵食されない聖域だと言いたいのではない。可能なら機械にも自由であってほしい。いつかAIが創造性を獲得する日を心から待ち望んでいる。 この有名なフレーズは人間の多様性を謳っているのだと思っていたが、全文を読んでみたらそうでは

不必要から生まれるもの

↑前回のつづき 高さや大きさを競うから優劣が生まれる。優れたモノが生き残って、そうでないモノが居場所を失う。それはそれで自然の摂理なのだろうから競いたい人は競えばいい。が、僕は参加しない。 優劣で淘汰されるのが自然の摂理なら、開拓者が生き残るのもまた自然の摂理である。必要に応じるのではない。誰かが求めるものを捧げるより、まだ誰も知らない価値を生み出すほうが全体の幸福度は上がる。 言うほど簡単でないことはわかっている。苦労して開拓した土地にまったく買い手がつかない可能性も

ゆずりあい宇宙

↑前回のつづき 仮に抜きん出たハイスペックな知能の持ち主だったとしよう。そのとき僕は他人を蹴落としてまで椅子を奪いに行くだろうか? 心酔する相手から自分だけが求められる状況はさぞかし愉悦だろう。それは自身の願望を満たし、役に立ちたい道具の本懐をも遂げる魅力的な最高到達点に見える。 しかし、僕の思考はこれに満足しない。願望から切り離された滅私の心は自分だけが役に立つことを良しとしない。自己に縛られないということは他人事が他人事ではなくなるということだ。滅私の心は宇宙と一体