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店舗DXとは?いま取り組むべき理由と導入メリット

DXは「デジタルトランスフォーメーション」の略で、「デジタルによる変革」を意味します。2018年に経済産業省が「DX推進ガイドライン」を公表したことから、広く知られるようになりました。企業や組織がデジタル技術を活用して、製品やサービス、ビジネスモデルを変革させるというこの取り組みは、店舗運営においても重要なミッションと言えます。

本記事では、店舗DXにいま取り組むべき理由や、推進していくことで解決できる課題をご紹介しています。まだDX化に踏み切れていない方や、導入できるツールをお探しの店舗様はぜひ参考になさってください。


1.今だからこそ店舗DXを推進する理由

経済産業省が推進しているという社会的背景もあり、様々な企業や組織でDX化が進められています。店舗運営においても例外ではなく、デジタル化することで課題を解決することができたり、売上向上を実現できたりします。

DX化が注目されてから数年が経過しましたが、「いつかそのうちに」と先送りにされている方や、まだ取り組めていないという店舗様も少なくないようです。

しかし今だからこそ、店舗にとってDXの推進がとても重要です。

パンデミックによる行動変容

新型コロナウイルスによるパンデミックは、多くの消費者および企業営業活動に制約をもたらしました。非接触が推奨され、オンラインやデジタルへの依存度が一気に高まり、コロナ禍を経た現在でもテイクアウトやセルフオーダーが標準となりました。

この行動変容が後戻りするとは考えにくいため、顧客の生活様式に合わせた営業スタイルへ変化させていく必要があります。

スマートフォンの普及

スマートフォンが普及し始めてから10年以上が経過し、もはやスマーフォンの無い生活は想像もつかないほど、年令を問わず生活に欠かせない必需品となりました。

Googleマップでお店の場所を調べたり、レビューやクチコミを調査したり、まずはデジタル上の情報を収集した上で、訪店の有無を判断する流れが一般的になっています。

技術の進化と市場競争の激化

この数年でテクノロジーは大きな進化を遂げています。AIなどの先進技術が急速に発達し、幅広く利用されるようになりました。一方で、DXのニーズは高まり、様々な分野でDXにまつわるサービスの競争は激化しています。

技術革新による低コスト化、また競合が増えることで機能競争や低価格化となり、現在はDXを導入しやすい環境が整っている状態と言えます。

インバウンド集客

コロナ禍により激減していたインバウンド需要ですが、コロナ禍が収束した現在、急速にV字回復しつつあります。
地域によってはコロナ禍前を上回る数の訪日外国人が観光に訪れているようです。
アフターコロナにおけるインバウンド需要取りこぼしの無いよう、以前には無かったテクノロジーや導入しやすくなったITツールを活用するなどの対策が迫られています。

2.店舗DXの活用シーン

リアル店舗の運営において、どの部分をDX化できるのか、DXによってどんな課題を解決できるのか、まずはイメージしてみましょう。

2a.集客面

オンライン広告

チラシやDMなどのオフライン広告のうち、集客力が落ちてきた媒体の予算を、オンライン広告に変えてみることからスタートするのもオススメです。Google広告やYouTube広告など配信媒体も多く、打ち手が広がります。ターゲットや予算も柔軟に設定可能で、効果測定のしやすさも大きなメリットです。

Googleマップ対策(MEO)

Googleマップで場所を検索されるような店舗ビジネスにおいて、表示される情報(ビジネスプロフィール)の最適化やマップ検索上位表示(MEO)対策は必須と言えるでしょう。正しい情報を迅速に正確に伝える手段として、Googleビジネスプロフィールは非常に有効です。

また、影響力の強いクチコミについても、コメントしやすい雰囲気づくりや、丁寧な返信などでエンゲージメントを高めるための取り組みを実施しましょう。

SNS運用

Twitter、Instagram、YouTubeなど、様々なSNS媒体があり、そのほとんどは無料で開設・運用することができます。自社サービスや顧客層の特徴に合わせて、媒体選定や運用方針の決定を行います。

SNS運用を成功させるには、頻繁な更新や品質の高い情報発信が求められますので、リソースやスキルが不足しているという場合は、SNS広告の活用も効果的です。

2b.接客

ネット予約システム

ネット予約導入のメリットは、売上予測が立つことによる経費コントロールの実現や、ヒューマンエラーおよび工数の削減、機会損失防止による売上アップなどが挙げられます。

反面、システムの使いやすさが求められたり、無断キャンセルを防止したり、改善の工夫も必要になってくるでしょう。

顧客管理システム

事前に顧客の情報が把握できていれば、一人ひとりに合わせたサービスの提供や、ベストタイミングでリピート施策を打つことも可能となり、満足度アップに繋がります。
顧客の情報を一元管理できれば、管理工数の削減や詳細な分析によるマーケティング施策の実施も可能になります。

キャッシュレス・セルフレジ・セルフオーダー

コロナ禍による非接触対応で、急速に普及してきたキャッシュレス決済やセルフレジ・オーダーシステムですが、その仕組みやコスト感は様々です。
システムの選定やどこまで対応させるかについては、今のオペレーションを踏まえた上で検討が必要です。

上手く活用できれば、人手不足問題の解消やヒューマンエラー、クレーム・トラブルを低減することができます。

2c.バックオフィス

会計クラウド化

現金取引が主流の頃は、飲食店や小売店などの小規模事業者にとって経理業務はそれほど必要とされていなかったかもしれません。
しかしキャッシュレス決済が導入され、インボイス制度がスタートした現在、クラウド会計を使用するメリットは大きなものとなりました。
経理の知識がなくても帳簿を管理することができ、確定申告もスムーズに行えます。

勤怠管理システム

アルバイトやパート勤務の多い店舗では、タイムカードで勤怠管理を行っていることも多いでしょう。しかしこの管理方法は、集計の手間がかかり、残業時間超過に気づきにくいなどのデメリットがあります。

勤怠管理をシステム化することで、残業時間超過を未然に防ぐなどの働き方改善や、ペーパーレス化、作業工数削減を実現することができます。

2d.オンライン販売

ECサイト

オンラインで販売できる商品を扱っている場合、店舗だけでなくECサイトでの販売も検討してみましょう。
既存顧客にとって、購入チャネルを選択できるというメリットが生まれますし、ビジネスにおいては商圏が全国・全世界となり、チャンスが広がります。

ただし、サイト運営にかかる費用や配送、在庫管理など、導入前の事前コストシミュレーションが必要です。

3.店舗DX導入、成功のポイント

店舗におけるDX化は、今まさに導入に踏み切る絶好の時期と言えます。
しかし、オフラインでの対応が求められる店舗にとって、オペレーションの大きな変化に対応しきれなかったり、不慣れな業務で生産性が落ちてしまったり、急激なDX導入はデメリットになる可能性もあります。

店舗DXを成功させるためには、計画的な導入が不可欠です。一気に進めようとせず、取り入れやすい施策から順を追って導入すると効果的です。
また、社内外関係者へ丁寧に説明し、理解を促すことで、スムーズな導入が可能となります。

まとめ

深刻な人材不足やインバウンド対策など、店舗が抱える様々な課題を解決するため、店舗DXは急務です。
場当たり的な導入は、かえってデメリットを引き起こしたり、十分な効果が得られなかったりすることも考えられます。
まずは業務フローを洗い出し、工程毎に導入ツールと費用対効果や期間などを一覧にして、比較検討を行ってから着手しましょう。

オフライン広告の一部をSNSなどのオンライン広告に変えてみたり、Googleビジネスプロフィールの情報を充実させたりすることは、取り入れやすくデメリットもありませんので、初期段階での導入をお勧めします。

店舗集客のDXをご検討の際には、ぜひロカオプにご相談ください。Googleビジネスプロフィールの設定や、運用代行も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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