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PDCAサイクルと言えば、PLAN(計画)→DO(実行)→CHECK(確認)→ACTION(修正)をグルグル回すことですが、みなさんはPDCAそれぞれに目的を持って取り組んでいますか?最終目標(ゴール)を見据えてPDCAを回しているけれど、今ひとつ成果に繋がらない方は、PLAN、DO、CHECK、ACTIONそれぞれの目的を見失っているのかもしれません。

それぞれの目的とは何なのか?

PLAN(計画)では、仮説をもとに構想しますが、その目的は「具体的にやるべきことを明確にすること」です。

DO(実行)では、具体的に行動しますが、その目的は「やったことに対する結果を集めること」つまり情報収集です。

CHECK(確認)では、収集した情報を分析しますが、その目的は「その意味を導き出す(仮定する)こと」です。

ACTION(修正)では、最終目標とのズレを見定めますが、その目的は「次の計画のための新たな仮説を立てること」です。

テレアポを例に取ると、次のようなやり方ではPDCAがうまく回っていません。「その商材は不動産業に訴求すればささるはずだ」と考え(PLAN)、不動産業にアタックしてみる(DO)、けれども思うような結果が得られなかった(CHECK)、「不動産業はうまくいかなかったから、次は建設業に訴求してみよう」(ACTION)。これらはすべて目的を意識せずにPDCAを回そうとした結果です。PLANでやるべきことをきちんと決めず、とりあえず実行し、「うまくいかない」という結果だけを見て、根拠なく軌道修正をする。これではただ同じところをグルグルまわっているだけで、ゴールにたどり着ける気がしませんよね。

PDCAそれぞれの目的を意識して回すと、上記の例は次のようになります。

「その商材は不動産業に訴求すればこの程度ささるはずだ」という仮説を立てたら、まず不動産業リスト100件とトークスクリプトを準備し、それにアタックすると決めます(PLANの目的達成)。アタックした結果、100個の情報が集まります(DOの目的達成)。これを分析すると、ささることは確認できたが、想定ほどではなく、~がネックになっているのでは?という仮定が出てきます(CHECKの目的達成)。仮定が正しければ、トークスクリプトをこう変えれば想定通りの結果になるはずという仮説が立ちます(ACTIONの目的達成)。そして、また新たにリスト100件を用意し、仮説を元に修正したトークスクリプトを準備してまたアタックしていくわけです。これなら、PDCAが一巡したところで、進展があったと実感できます。

つまり、PDCAそれぞれを思考・行動と成果に分解し、成果を目的として、そこにすべての思考・行動を向けるということですね。計画は実行のための材料を成果とし、実行は確認のための材料を成果とし、確認は修正のための材料を成果とし、修正は次の計画のための材料を成果とする、というわけです。ダメなPDCAは、思考・行動しか行われておらず、成果を飛ばしてしまっているので、堂々巡りに思えるのです。よく「PDに終始しており、CAがないから回らないんだ」と言われますが、PLAN一つをとっても、同じことが言えるということですね。

最終ゴールを見据えてPDCAを回すことは大切ですが、加えて、PDCAそれぞれにも目的意識を持って取り組むことが重要です。

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