FX-1001Jx2 ゲインセレクタのナット

こんにちは、数年ぶりの記事になります。
情報が1つも見つからず困った末、解決できたため備忘録として書きます。

解決までに至った経緯を全て書き起こしたため結論を求める方は一番下を参照ください。

FX-1002Jx2

2020年より愛用しているパワーアンプFX-1001Jx2、ParallelBTL 60Wx2出力によるキレの良さがとても気に入っており下記の変更を加えて現在も使用しております。

  • オペアンプNE5532->LM4562->OPA1612へと交換

  • 電源へPetit Susie(第1ロット)->(第4ロット)、Petit Tank(第3ロット)取付

2024年05月18日現在は在庫切れで買うことが出来ません。
※モノラルアンプのFX-1001Jは買えます。

不具合

ところが、2024年に入った辺りからでしょうか、本体に振動が加わったり、電源のオン/オフ、ゲインセレクタ操作時に左チャネルより特大ポップノイズ+アンプのリセットが発生(ゲイン変更時のリセットは正常)するようになってしまいました。
こういうのはスピーカーにも良くないです…。

原因

このアンプは基板とケースのGND(接地/アース)をゲインセレクタの部分で取っています。

右上にGNDと書かれた場所からセレクタの金属部分に線が伸びている

何度も分解組立しているうちにセレクタのネジ山が潰れてバカになり、不具合発生時はセレクタとフロントパネルを固定するナットが緩んでいる事が分かりました。
締め直すと一時的に不具合が治るため、緩みによるアース不良が誤作動の原因とみていいようです。

修理方法

前述の対処療法で締め直しを何度もしているうちに本格的に根元のネジ山が完全に潰れてしまいナットも真っ直ぐ上がってこなくなりました。
いよいよ修理をしないとまずい状態になりこの記事の時点に至ります。

セレクタの根元のネジ山が潰れているため以下の方法を考えました。

  1. ワッシャー+座金+ナットで潰れたネジ山を回避しつつ緩み止め

  2. ダイスでネジ山を切り直してしっかりと直す。

ダイスとハンドルを買うと高いのでまず1.の方法を考えました。

部材調達

ナットを持ってホームセンターへGO。
しかし、テスターへ当てるとISOのM6よりは大きいがM8よりは小さく、明らかにどちらよりもネジ山のピッチが狭い・・・。
売り場にも明らかに同サイズのモノはない・・・。

一旦諦め調べてみたところ、このナットは管用ナットまたはボリュームナットと呼ばれる物で、とても薄くピッチも通常のISO規格と違い0.75mmであることが分かりました。

一旦ナットの情報をまとめます。

  • M6より大きくM8より小さい -> あまり見たことがないM7?

  • 薄型の管用ナット/ボリュームナット

  • ピッチは0.75mm

  • 二面幅は10mm(10mmのソケットに合う)

探すべきは呼びM7、p=0.75、二面幅10mmの管用(ボリューム)ナットのようです。
ピッチなどハッキリとしていない部分もありますがYMS PARTSさんで販売している下記の商品が見つかりましたのでとりあえず買ってみます。


修理

M7の座金は調達できなかったのでとりあえずワッシャー+ナットだけ取り付けてみます。
緩み止めも兼ねて ワッシャー+元のナット(下)+新品ナット(上) でダブルナットにしてみます。
注:ダブルナットは適当に締めるとダメなので、ワッシャー+下のナットを先に締め、後から上のナットだけを締めてください。

修理後

サイズ完全にピッタリ、前よりしっかり締まっている、不具合解消。
完璧です!
ちなみに元より少し厚みがあるのでノブが前に出ます。

ノブ取付後

今後本格的にセレクタ側の山がダメになったときは呼びM7 p=0.75のダイスと対応するハンドルを買えばなんとかなりそうです。


まとめ

FX-1001Jx2(多分FX-1001Jも同じ)のゲインセレクタは

  • 呼び M7

  • ピッチ p=0.75

  • 二面幅 10mm (10mmの六角ソケット適合)

のナットを使用しており、下記商品がピッタリです。

補修部品でお困りの方は参考にしてください。





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