少年に与ふ
みんな集ってほん気できけよ
まづ第一に毎朝起きたら
あの高い天を見たまへ
お天気なら太陽
雨なら雲のゐる処だ
あそこがみんなの命のもとだ
いつでもみんなを見てゐてくれる
お先祖さまだ・・・・・・
えらい人や名高い人にならうとは決してするな
持って生まれたものを深くさぐつて強く引き出す人になるんだ
天からうけたものを天にむくいる人になるんだ
それが自然と此の世の役に立つ
~高村光太郎「少年に与ふ」より~
大事なことは、「もって生まれたものを探ること」であり、「天から受けたもの」に気づくことなのである。
しかし、この見つけ方が、
わからなかったのである。
だから仕方なく、目の前にある
問題解決に没頭したのである。
次から次に現れる難問奇問に
取り組んだわけである。
しかし、そのほとんどは、
家族の人間関係の問題であり、
この解決方法は、書物や、誰かの講話の中に発見することができなかったのである。
だから、自分で「これだ」と思うものは、躊躇なく問題解決のために、採り入れたのである。
これだけは、何としても成し遂げたいことだったからである。
あらためて思うのは、家族調和のための、このプロセスが、「もって生まれたものを深く探ること」だったわけである。
そして葛藤の激しい、この家系、家族に生まれたご縁こそが、「天から受けたもの」だったと気づいたわけで
ある。
つまるところ、我が身に降りかかる、「目の前の問題」の解決に邁進することが、「天から受けたもの」を発見し、「天に報いる人」となる唯一の
方法だったということである。
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