マガジンのカバー画像

藍の力

8
タデアイが持っている様々な力についての投稿をまとめます。
運営しているクリエイター

#タデアイ

藍(タデアイ)入り手作り石けんレシピ

 タデアイを自分で育てているよ、という方にこんなお楽しみはいかがでしょうか。  タデアイの肌への働きかけを生かした、簡単にできる手作り洗顔石鹸のレシピをご案内します。応用編として、沈殿藍粉末をお持ちの方用に、タイトル画像のような「地球石けん」のレシピもご用意しました。  この石けんの特徴は、慢性的な肌荒れ(ニキビ、乾燥、皮脂の過剰分泌)を穏やかに整え、本来の健康な肌の状態に戻る力をサポートする働きかけを持っていることです。お肌のお悩みの傾向によって応用できるように、材料のアレ

藍染にタデアイの茎が役にたつ

 タデアイの中でインジカン(藍色に発色する前の成分)を含んでいない部位として、蒅(すくも)作りでは基本的に除去される茎。  けれどもしかして、意外と役に立ってきたのかもしれないと考えられる記述や体感があるので、まとめてみようと思います。  藍染めの下準備にお役に立つことがあるかもしれません。 アミノ酸(タンパク質)を豊富に含む茎 タデアイの全草にアミノ酸(タンパク質)が豊富に含まれています。これはインジカンを含む葉にも含まない茎にも同様です。ちなみに、葉と茎のインジカン含有

生薬としてのタデアイの葉

 染料として知られている藍ですが、中国では生薬としてよく知られているようです。タデアイの葉は、生薬としては藍葉(ランヨウ)と呼ばれています。  今回は、タデアイの生薬としての側面にスポットを当ててご案内したいと思います。 1、フグの毒をも解毒した藍葉(ランヨウ) 明治時代、藍の染料「すくも」を作り、自分で販売していたある藍師の話です。  長州の顧客にすくもを納品した帰り道、フグ料理を振る舞う料亭に立ち寄り、懐に入れておいた小さな木綿の袋を差し出して、立派なフグ料理のフルコー

有料
100

和漢三才図会と藍のこと

1、和漢三才図会の序文に藍の事が書かれている? 数年前、お客様からお問い合わせをいただきました。 「和漢三才図会(わかんさんさいずえ)の序文にタデアイの記述がある、と、ある藍染め業者から聞いたことがありますが、探しても見当たりません。どういうことですか?」  …どういうことなのでしょう…私もその藍染め業者さんにお伺いしたいものですが、それはひとまず横に置いておいて、本来お客様がお探しの資料にたどり着けるよう、私なりに探して分かったことをここで共有したいと思います。  和漢三

青は藍より出でるが、なかなか難し

 青は藍より出でて 藍より青し。  有名な諺ですが、藍自身は実は簡単に青くならないように、涙ぐましい努力をしているというお話しです。 1、身を守るために備えた抗酸化成分 藍染めの原料素材のタデアイ。青く染まるから染料に加工されるわけですが、当たり前に青くなると思ったら大間違いなのです。  藍色に染まって見えるあの色の素の成分は、始めは無色透明です。だから、タデアイの葉は青くなく、普通の緑色をしています。  画像は我が家の畑のタデアイです。無色透明の「インジカン」という成分