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大親友とのホーチミン巡り



3泊4日のベトナム旅後半、大親友とホーチミンを巡った。
好奇心に溢れていてまっすぐな彼女と外国を旅することはずっと前から私の夢だった。それがこんなに早く叶ってしまうなんて。
2人で会うとよく、「ここ行ってみたい」「こんなことしてみたい」って話をするけれど、それを今まで有言実行してきていることに気づく。行動力があってやってみることへのハードルをたやすく飛び越えてしまう彼女と一緒にいると、必然的に私も一歩踏み出せることが多くなる。
彼女のことは、ここではFちゃんと呼ぼうと思う。(普段は呼び捨てで呼んでいるけれど)


ベトナム人の友人達と時を過ごしたアンザンでの経験に胸を高鳴らせたまま、ホーチミン行きの寝台バスに乗る。
ちなみに、アンザンのことはひとつ前のnoteで綴っている。この旅のことをいつでも鮮明に思い出せるようにしたかったし、こんなにも素敵な場所があるのだということを誰かに知ってほしくて。
ベトナム人の友人達にそのnoteを見せると、「すごくあったかくて、私にとっても貴重な思い出になる」「自分がいつも逃してしまう小さな楽しいことを感じたよ」とメッセージがきた。
こうやって、自分の紡いだ言葉を大切な友達に読んでもらうと心がじんわりするね。



さあ、話を戻してホーチミンへ。
こんな快適な寝台バス、日本にも欲しいなと思いながら4時間を過ごし、気づいたらバスの運転手さんに起こされた。外を見ると真っ暗で、人の話し声とエンジンの音がする。
「ホーチミンに着いたんだ!ぼったくりとかスリとか、気をつけなきゃ」と少し警戒気味に外に出る。Fちゃんと2人でタクシーに乗り、2日間お世話になるホステルへ。


居心地が良すぎたバス🚌


ホステルが中々見つからず、探し回る私たち。けれど、どんなことがあったってFちゃんと一緒なら何とかなるだろう、と心のどこかで安心している私もいる。なんたって彼女はまっすぐで物怖じしない女の子なんだから。


ホステルの名前とは全然違う名前の看板だったけれど、Googleマップの位置情報を信じて中に入ってみる。すると、私たちの予約したホステルだということが分かって一安心。
疲れが溜まっていたからシャワーを浴びて寝る準備をして、明日は朝からおいしいバインミーを食べにいくぞ!とわくわくしながら眠りに落ちた。


泊まったホステル💭
ロビーで異国籍の人たちと同じ空間を共有するの、なんか好きだったな
(2人で2泊して3000円!)



朝のホーチミンは沢山の人の話し声と、バイクで溢れていた。歩道にまでお店の椅子とテーブルが並んで、朝ごはんを食べている人がちらほらと。
Fちゃんと私はただ歩くことが楽しくて、はしゃぎながら動画や写真を沢山撮った。
それから、日本と違って車とバイク優先の車道を渡るのはすごく勇気が必要だった。ただ待っていても誰も止まってくれないんだもの。タイミングを見計らって自分たちで渡るしかない!
ここでもFちゃんは恐れずに渡っていく。最初はそれに着いて行って、無事渡り切れたことにに毎回ほっとしていた。


朝のホーチミン




バインミー屋さんへ到着!
とても人気のお店のようで、店内は賑わっている。いろんな種類のハムがメインのバインミーとマンゴースムージーを注文する。
大きな口でかぶりつくFちゃんがかわいい。
食べ終わると、お店の方がサービスで赤いブレスレットをプレゼントしてくれた。


Fちゃんが気になってたというチョコレート屋さんに寄ってお土産を買った後、ふたりで美術館へ向かう。彼女とは日本でも一緒に美術館に行ったことがあって、また2人で行きたいなと思っていた。
ホーチミン市美術館は、コロニアル建築の淡い黄色をした建物だった。日本の美術館と違って、窓が開いていて風が吹き抜けている。警備員も立っていないし、どれだけ絵に近付いて鑑賞しても何も言われない。至るところにベンチがあって、談笑している人たちが沢山いる。
日本の美術館も好きだけれど、この美術館はもっと自由な感じがして、気軽にふらっと訪れやすい感じがある。絵を見なくても、ただ居るだけでもいい。そんな美術館。

うしろ姿♡



心に残った絵達🎨


Fちゃんとふたりで、気に入った絵をシェアしながら歩くのは素敵な時間だった。絵画が沢山ありすぎて途中でお腹いっぱいになってしまった私たちは、ホステルの近くにあるカフェで休憩することに。



細い通路を抜けた先にある隠れ家なようなカフェには、壁一面に本がズラリと並んでいる。ベランダのようになっているテラス席からは、大きなベンタイン市場が見えて気持ちがいい。
私はベトナムコーヒー、Fちゃんはカフェラテを注文して、恋バナが始まった。日本で会うときもよくご飯屋さんやカフェでお話をする私たち。
ホーチミンでも何軒かカフェに行ったけれど、どこにいたって私はカフェで過ごすことが好きだなと思う。席に座ると、そこはいつでも自分の居場所になる感じがするから。


カフェに続く細い道に寝転ぶわんちゃん
ここが涼しいんだね
甘くてスイーツみたいだったベトナムのコーヒー☕️
おいしかった!


景色も綺麗だったよ




そんなカフェで楽しいひと時を過ごし、有名なベンタイン市場へ向かう。基本ぼったくりだから値引き交渉が必須と知っていた私たちは、うまく交渉できるかな?とドキドキわくわくしながら数あるゲートのうちの一つを潜った。
入った瞬間活気とお店の多さに目移りが止まらない。早速ふたりで商品を見ていると、お店の人に話しかけられる。
値切り文化が初めての私は、お店の人の押しの強さに思わず買ってしまいそうになったけれど、Fちゃんは違った。キッパリ断って、自分の買いたい値段を電卓で見せている。それを見ていると、私もだんだん値切りを楽しく感じるようになってきた。「なんかクレーンゲームみたいじゃない?上手くいった時は安く買える感じが楽しい!」Fちゃんの例え、上手いなあ。


ドライフルーツを値切ろうと品定め
綺麗なベトナムサンダルをゲット🪷


ベンタイン市場でお買い物をした後は、サイゴン川の方へ歩いてみる。お散歩が大好きな私達は、会うといつも沢山歩いているような気がする。
市場のようなローカルな場所もあれば、銀座のようにブランドの店が立ち並ぶ場所もある。いろんな顔を見せてくれるホーチミン。


ベトナム刺繍の巾着が売っているお店
お母さんにお土産を買ったよ


沢山歩いて、遂にサイゴン川が見えた!と思ったら、今までで1番の大通りが私たちの前に立ちはだかった。車とバイクがひっきりなしに行き来していて、ここを2人で渡るのは…と密かに諦めようとする私。けれどFちゃんは躊躇いなくそこに足を踏み入れようとした。私は「さすがに死ぬ!」と思ってFちゃんの腕を掴んだ。結果それは正解だった。何でも戸惑いなく飛び込めるFちゃんが好きだけれど、この時ばかりは私がいて本当に良かったね。笑
ここまできたらもう渡るしかない、と覚悟を決めた。本当に死を感じた。でも、無事渡り切った後には笑い話になるくらい大きな思い出になったし、日常にはないスリリングさに少し心を持っていかれた。



無事に渡れてホッとした私たちに、夕暮れのサイゴン川の景色は鮮やかに映った。川を見ながら談笑する沢山の人、走り回って遊ぶ子供たち…
みんなに混ざり、私とFちゃんもたわいもない話をした。ふと、ベトナム人の友人にFちゃんを紹介できて嬉しかったことを伝えたくなった。友達に友達を紹介するのは人生で初めての経験だったけれど、こんなに心があたたかくなるなんて知らなかったよ。


あの大通りを、今度は一緒にわたる仲間を沢山見つけて大人数で渡り切り、ホステルに帰ってきた。
Fちゃんとベトナムで過ごす最終夜だったから、早く寝てしまうのはもったいない気がしてロビーでフルーツを食べながらお話しした。お互いの素敵だと思うところや、こういう生き方がしたいっていう話を。
私達は似ているところもあるけれど、全く違った一面も持っている。そしてその一面をお互いにとても好いているのだと思う。
その中でも私はFちゃんの、自分の思いを他者に真っ直ぐ伝えられるところを敬愛している。それに何度掬い上げられたか分からない。
「この旅行でFちゃんのことがもっと好きになったよ」と伝えたら、それは向こうも同じだったみたい。



0時をまわってから寝る支度をしてベットに入ったのだけれど、全く眠くならない。
この旅が終わってしまうことが悲しくて、少しだけ泣いた。嬉しい涙だった。
ベトナム人の友人の故郷を感じて、新しい出会いに恵まれたこと。Fちゃんとホーチミンを旅して心のままにお話をしたこと。全然大袈裟ではなくて、生きていてよかったなと思えた。


社会人になって、仕事を通して子供達と過ごす毎日が私の日常になった。けれどこうやって、たまには日常を抜け出して自分の好きに真っ直ぐに、冒険しながら生きていきたい。

そんなことを考えていたら全然眠くなかったから、灯りをつけてFちゃんに手紙を書いた。明日、私と別れた後に台湾に旅立つ彼女のお守りになるように。






Fちゃんへ

一緒に旅をしてくれてありがとう。
たくさん冒険したこと、話し合ったこと、死にそうになったことも(笑)、全部が私の宝物になったよ。心の中に大切に大切にしまっておくね。

道ゆく人みんなに「Xin chào(こんにちは)」と話しかける積極性、友達へのプレゼントを真剣に選ぶ姿、他者と繋がり続ける努力をやめないところ、何にでもチャレンジしてみる好奇心の強さ、人のことをよく見ていて手を差し伸べてくれる優しさ…
この旅の中であなたの素敵なところを沢山見つけたよ。本当はもっとあるんだけどね、今度会ったときにでも話します。笑


また何度でも、一緒に旅に行こう。
おばあちゃんになっても美味しいもの食べながら色んなお話しよう。
次会う時まで、お互いの日常を楽しもうね。

Cảm ơn!!(ありがとう)


Fちゃんと別れて、最終日にひとりで行ったカフェ🐈
おいしいミルクティーとクッキーお供に旅のふりかえりをしたよ
私達の旅の記憶を覗いてくれて、どうもありがとう♡



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