見出し画像

マーケコラム第1弾:広告代理店はどうやって「粗利」を増やすのか?粗利の仕組みから語っていきます。

こんにちは。石川知史です。
初めての方向けに簡潔に自己紹介させていただくと、今年4期目になるマーケ支援会社、株式会社インディゲンスのCOOをやっています。

私自身、今年で社会人歴が6年になるのですが、ずっとマーケ支援会社側のキャリアを歩んでいます。また、ありがたいことに小規模のWEBマーケ会社、大手広告代理店、WEBマーケ会社起業を経験することができ、
マーケ支援会社の組織体制に関してはそれなりに詳しい方かと思っております。

私について知りたい方はぜひこちらをどうぞ。

第0弾はこちらをご覧ください。

今回は「広告代理店が必ず追っている数値「粗利」って何?」について語っていきたいと思います。どちらかというと、事業会社様、新人広告コンサルの方向けに書いているので、物足りない方はごめんなさい。

それでは色々と語っていきましょう。

1.広告代理店が必ず追っている数値「粗利」

まず、簡単に広告代理店の管理会計について触れていきたいと思います。
事業会社向けに記載しておりますが、広告代理店の経営者・営業マンには必ず追っている管理会計数値があります。

それは「粗利」です。
(広告代理店の方々は「当たり前でしょ」って思うところですね)

もちろん、メーカーさん・事業会社さんにも「粗利」という概念がありますが、この「粗利」はPL科目でいう「粗利(売上総利益)」で捉えにくいところがあります。

例えばお菓子の販売会社さんの場合はシンプルに、店頭で売れた金額(売上高)からメーカーから仕入れた金額(原価)を引いた金額が「粗利」ですよね。

では広告代理店の「売上」「原価」「粗利」とはなんでしょうか?
(これ案外、新人の広告コンサルも知らない方が多いです。)

広告代理店の場合の「売上」「原価」「粗利」は、基本的に下記の通りです。

  • 売上高:手数料込みの広告費(広告代理店が言う「グロス」です)

  • 原価:広告費(広告代理店が言う「ネット」です)

  • 粗利:広告代理店の手数料

業界慣習的に広告代理店の手数料は「広告費の20%(変動制)」を採用しているところが多いです。
その場合、仮に売上が100万円で、手数料が20%だとしたら、手数料は20万円、広告費は80万円ですね。

このように、広告代理店の営業担当者は「手数料 = 粗利」を増やすことが最優先に求められます。

2.「粗利」を増やすためにはどうすれば良いのか

この章では、さらに広告代理店の営業マンの気持ちに近付いていきましょう。笑前述したように、広告代理店の営業マンは、「売上高」「原価」「粗利」という変数を持ちます。その中で「粗利」を増やすにはどうすれば良いでしょうか?

ここは簡単なのでさらっと解説すると、単純に「売上高」を上げれば良いですよね。

「手数料の比率」を増やしてもらえば良いのでは、と思う方もいるかと思いますが、業界慣習「20%」を変えるのは難しいです。
(「では手数料を固定にしたらどうなの?」に関しては別の記事でまとめます。)

例えば、、

  • 100万円の売上で20%(内掛け)が手数料だとしたら、20万円。

  • 200万円の売上で20%(内掛け)が手数料だとしたら、40万円。

このように、事業会社が広告代理店に依頼する広告費が多ければ多いほど、広告代理店は儲かるというのが広告代理店のビジネスモデルとなっています。

したがって、広告代理店の営業マンはマーケティング予算を増やしたり広告予算を増やしたりするべく、事業会社様の信頼を勝ち取るために、さまざまなマーケティング施策を提案します。

(ただ、マーケティング施策は不確実要素が多いもの。その中で信頼を得ることは容易ではございません。広告代理店に接待が多い理由もおそらくここにあるかと思います。)

すなわち、広告代理店の営業マンはビジネスモデル上、「多額の広告予算を扱ってくれる会社さんに群がる」という習性を持ちます。

したがって、広告予算が大きくなればなるほど、競合コンペのレベルが格段に上がる業界構造になっており、1案件にかける人員数も全く異なります。

そうなると広告費を捻出することが難しい会社さんは、広告代理店からすると「粗利が少ないんだよな〜」と思われても仕方がない。。

中には広告費が少ない会社さんに対して、広告代理店は「新人の練習案件」と捉えることも正直あります。
(弊社はもちろん新人がフロントに出てこないのでご安心を。)

でも広告費の捻出が難しい会社さんでも、上手に広告代理店と向き合うやり方はあるんです。

今日はこの辺で。
正直最初は、広告代理店歴が長い方にとっては物足りないないかなと思いますが、どうかお許しを。
(次第に「わかるわ〜」と言わせられるような内容を作っていきますので。笑)

次回は、「広告代理店の平均年収から「稼働工数」をどう考えているのか」について語っていきたいと思います。
ここからがっつり意見が割れるところかと思いますので、お楽しみにです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?