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自粛生活から始まったVRの話。


コロナウイルスが世界を激変させてからはや半年が過ぎた。
以前のように思いのまま外出したりできなくなって久しい。
我が家にも今年は家族で旅行に行く予定をなんとなく立てていたところに
このコロナ禍が襲来した。生活は一変したのであった。

緊急事態宣言が。

子供は学校が休校になり、夫も仕事がテレワークに。
外出自粛要請がでて外に出る事も叶わなくなり、それまで自由にお出かけしたり、外食に行ったりできなくなって出来ることが減って次第にストレスがたまっていく。
家の中の過ごし方を模索した結果、SteamというゲームのプラットフォームでなんとなくVRChatというゲームを見つけたのだった。

VRの中の世界でアバターを着て、いろんな世界を歩き回ったり、観光したり、ゲームしたり。海外の人とも交流できる。というもの。
VRの機器がなくともアカウントをつくれば遊べるので、当然だが高額なVR機器を持っていなかった私はデスクトップモードで始めたのであった。

思っていたよりいろんなことができて面白かった。先にVR機器を入手していた夫と一緒にいろんな世界をまわった。それはまるで仮想世界の中で旅行をしているようだったからだ。これならば外に出なくても楽しめそうだと思った私は、コロナ禍がいつ収まるかわからないからと、旅行用に貯めていたお金を使い、思い切ってOculusQuestを購入した。
結果として購入して大正解であった。

VRの世界の学校を見つけて。

VRの中で外国へ行ったり、温泉に行ったり、不思議な世界の孤島へいったり。色んな人が色んなイベントを開催してお祭り騒ぎのような世界。
それは自粛している中で一番できないことであったり、やりたかったこと。
仮想世界の中だったらソーシャルディスタンスも三密も関係なく過ごせる。
先の見えない白黒の自粛生活に華やかな色がついたような感覚で、とても充実していた。
そんなある日、VRChatのイベントカレンダーを見てあるワードが目に入り、
とても気になった私。

「私立VRC学園」

学校??この世界には学校もあるのか……
どうも調べてみたらこのゲームの初心者さん向けのコミュニティらしい。
非常に気になったが、当時イベントカレンダーの使い方もよくわからなかった私にはとても敷居が高く、泣く泣く諦めたのであった。(後から調べてみたら生徒の募集が終わった後だった)

なんとなく周囲の人ともどうコミュニケーションを取っていいかわからないまま、夫や友達とだけで遊んでいたVRChat。ずっとVRC学園のことが頭の片隅から離れないまま、緊急事態宣言があけて自粛生活が終わったのだった。

思い切って入学して学生になってみた。

本格的にVRChatを遊んでみようと思い、Twitterでアカウントを作って色々情報を見ていたら、VRC学園の「第1期生生徒募集」の文字が…!
どういう内容のことを教えてくれるのかなどの情報も調べて、これなら友達もできるかも!と思い早速入学説明会に申し込んでみた。
説明会に参加して、学校の教室そのままのワールドだったのにも感動したし、とにかく友達を作りたかったので入学を選ばない選択はすでになかった。
授業の時間も子供が寝た後だったので色々と都合が良かったし、放課後にみんなで遊ぶのもとても楽しかった。VRChatの世界のことも色々教えてもらえたし、とにかく学生体験が久しぶりにできるということがとても楽しかった。イベントとはなにか?とかVRでダンスを踊る、とか、英語の授業まであって盛りだくさん。
学生の期間は2週間だったけれど、私にとってはとても短かったし、卒業するのがとても惜しくて寂しかった。
口下手でなかなかコミュ障な私にも親切に対応してくれた学園長や先生の皆さん、クラスメイトのみんな。仮想世界とはいえ、そこは現実のコミュニケーションの場でもある不思議な学校は、私の大事な宝物になった。

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そして恩返しを

そして卒業してからも私は今でも学園にいる。
第2期の学園生が入学して、私はクラスの副担任になった。
スタッフが足りず運営も大変そうな中、何か少しでも手伝えたら。
そんな気持ちから自然にスタッフ募集に手を挙げていた。
生徒から先生へ。これもまた刺激的な体験だ。
授業の内容も前期より格段にパワーアップしていて、とても勉強になった。先生になったことを忘れて私も真剣に内容を聞いている始末である。
そして2期生はつい昨日、(8月31日)に卒業していったけれど
自分のクラスの子たちも素晴らしかった。
卒業式では自分が生徒だったときの気持ちを思い出して切なくなった。
みんながとても楽しいと言ってくれて私もとても嬉しいし、これからも学園の役に少しでも立ちたいと思う。


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