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現役大物馬主の年齢ランキング

2023年3月9日追記:ランキングに清水貞光氏を反映。
2023年3月14日追記:ちなみに・Ⅱを追記。
2023年3月16日追記:野田みづき氏の生年月日が判明、同氏のランキング繰り上がりに伴う編集。
2023年7月30日追記:大幅編集、平均年齢の方は差異が出てきますがいずれ更新します···

こんにちは、印度孔雀です。

昨今、競馬界におけるオーナー様方の高齢化が進んでおります。先日も、「トーホウ」冠名の東豊物産会長・高橋照夫氏が89歳でお亡くなりになり、引き継がれた方の競馬への熱意によっては、もしかするとこの冠名と勝負服が見れなくなる日が来てしまうのかもしれないな、と感じたところであります。

さて、今回の記事では、2023年3月現在現役の馬主さんの年齢を、高い順から紹介していこうと思います。と言っても全ての方の年齢を把握しているわけではないですし、ある程度の基準を設けます。基本的には、

  • 2000年以降にGⅠおよびJpnⅠ競走の優勝経験のある現役の馬主

  • それらの競走を勝利していないが、GⅡ・GⅢ競走を数多く制していたり、取り上げられることが多いなどして一定の知名度のある現役の馬主(独断と偏見アリアリ)

この2点を基準に、主要なオーナーさんを取り上げてまいります。なお、クラブ法人の代表は基本的に取り上げません。また年齢がわかる資料のない方については省かせていただきます。


2000年以降のJRA-GⅠ優勝オーナーの平均年齢(2023年3月9日現在)

では、ランキングに入る前に、上の基準の中から、JRAのGⅠ優勝経験のあるオーナーから平均年齢を算出してみました。算出対象となったオーナーさんについては、以下のランキングで名前の横に※を付けておきます。なお、年齢は「今年誕生日を迎えた時の年齢」、取材などでその時の年齢のみ判明している方については「取材時の年齢+2023年までの経過年数」で年齢を出すこととします。

という訳で、年齢が大凡の年齢が判明できた72名の馬主さんから算出した、現役GⅠ馬主の平均年齢は・・・

71.2歳

でした。年代における人数の内訳は、

50歳未満・・・1名(大塚亮一)
50歳以上60歳未満・・・13人
60歳以上70歳未満・・・14人
70歳以上80歳未満・・・22人
80歳以上90歳未満・・・18人
90歳以上・・・4人

という結果でございました。よりによってこの中だといちばん若いのが大塚亮一・・・

それでは、本題のランキングへと移っていきましょう。

ランキング

1位~5位

早速、上位から発表してまいります。

第1位:内村正則(トウカイ) 94歳 ※

1929年11月18日生まれ

1位は、トウカイテイオーなどを所有した内村正則氏。年齢については競馬ブックで確認しているので間違いないですが、今年94歳とかなり高齢ですね。現在地方競馬で息子さんと思わしき方が馬主登録されているようですが、ご本人が元気で馬主を続けていただけるのがいちばん幸いなことですね。

第2位:小林英一 92歳 ※

1931年7月20日生まれ

2位は、ゴールドシップなどのオーナーである小林英一氏。名義は現在は(合)小林英一ホールディングス、実は代表は次男の正和氏に変更されているのですが、会社名でもありますし実質的な代表者として取り上げさせていただきました。この方も大変高齢でありますが、ゴルシの子でGⅠを勝つまで元気でいてもらいたいですね。

第3位:谷口屯(タムロ) 90歳

1933年1月15日生まれ

第3位は、先日「Wikipediaに書くまでもない馬主列伝」でも取り上げさせていただきました、タムロチェリーのオーナーの谷口屯氏。チェリー以降重賞勝利からは遠ざかっていますが、現在も年に一頭馬を所有されています。どうかご健在のうちに、重賞を制覇されて欲しいですね。

第4位:加藤守(カフジ)90歳

1933年2月16日生まれ

第4位は、「カフジ」の冠名で知られ、「アスター」の冠名の加藤久枝氏と夫婦で馬主として知られる加藤守氏。GⅠ勝利こそありませんが、5頭の競走馬で重賞5勝を挙げております。現在、息子さんと思わしき方も馬主をされております。

第5位:太田珠々子 90歳

1933年4月27日生まれ

第5位は、故・太田美實オーナーの妻で、ダンスディレクターなどで重賞を制している太田珠々子氏。現在の所有馬は4歳のウイングスオブラヴの一頭のみで、もしかするとこの馬の引退をもって馬主を辞められてしまうのかもしれませんが、それまでどうかお元気でいて欲しいですね。

2023年10月13日追記:ダンスディレクター×エイジアンウインズという太田血統の2歳馬・ジュエルドパリが登場しました。活躍を期待します!

ちなみに

今回、選出条件を満たさなかったり、正式な年齢が分かる資料がなくランキングからは省かせていただきましたが、ランキングの(推定)上位になり得るオーナーさんがおります。その方とは、2020年の京成杯馬クリスタルブラックのオーナー・岡田勇氏と、昭和の名ジャンパーとして知られるフジノオーのオーナー・藤井一雄氏です。岡田氏は2020年時点で98歳だといい、現在も所有馬がおられるため、101歳~102歳で現役馬主として活動していることとなります(中央重賞は京成杯で初制覇)。また藤井氏も、フジノオーが活躍し1960年代から馬主を続けられておられますから、相当な高齢だと考えられます。なお、この他にも「トウケイ」の木村信彦氏も、2016年のインタビューより現在93歳であることが分かっております。

6位~10位

続いて10位までを発表してまいります。なお、これより以下は同年齢は同率順位とさせていただきます。

第6位:高嶋哲(サクセス)※
     野田みづき(ミッキー)※
     
いずれも89歳

高嶋氏:1934年5月3日生まれ
野田氏:1934年8月27日生まれ

第6位は、サクセスブロッケンなどのオーナーの高嶋哲氏、そしてミッキーアイルなどのオーナーの野田みづき氏がタイ。高嶋氏は、現在名義を法人化した(株)タカシマの名義で馬を所有されているので、何かあった場合はご子息などに継がれるものかと思われます。野田氏に関してはこの先どうなるのでしょうか。夫の順弘氏の会社=ダノックスと一本化されるんですかね。まあそんなことを考えなくとも、ご健在でいらっしゃることが一番なんですけどね。

第7位:永井啓弐(スズカ)88歳 ※

永井氏:1935年1月25日生まれ

第7位は、サイレンススズカやスズカマンボなどのオーナーの永井啓弐氏。永井氏は既に後継者がおられますが、いつまでもお元気でいていただきたいところですね。

第8位:市川義美(ピサ)※
     北島三郎(キタサン)※
     いずれも87歳

市川氏:1936年8月28日
北島氏:1936年10月4日

第8位はどちらも有馬記念優勝馬のオーナー、市川義美氏と北島三郎氏。またどちらも市川義美ホールディングス(株)、(有)大野商事の法人名義の馬主登録となります。

第9位:嶋田賢 86歳

1937年1月22日生まれ

第9位は、ホエールキャプチャやディーマジェスティの嶋田賢氏。現在はハーツイストワールなどを所有していらっしゃいます。現在、息子さんと思わしき方も馬主をやられておりますね。

第10位:松本好雄(メイショウ)※
     野田順弘(ダノン)※
     いずれも85歳

松本氏:1938年1月6日生まれ
野田氏:1938年8月24日生まれ

第10位は、全くもって対象的な大馬主2名がランクイン。もはや説明不要な方々ですね。野田氏は(株)ダノックスの法人名義ですが、ここまで軌道に乗っている馬主業ですから誰かしらが継いでくれるのではないでしょうか。メイショウさんは、息子の好隆氏(既にメイショウスザンナで重賞勝利)の熱意次第ですね。

第11位~第15位

第11位:星野壽市(アユサンなど) 84歳 ※

第12位: 山岸桂市(ショウワモダンなど)83歳 ※

第13位:島川隆哉(トーセン)※
     塩田清(ボンネビルレコードなど)
     いずれも82歳

第14位:小田切有一(珍名馬)※
     近藤英子(カンパニーなど)※
     里見治(サトノ)※
     いずれも81歳

第15位:国本哲秀(ショウナン)※
     清水一功(ミスターメロディなど)※
     いずれも80歳

ちなみに・Ⅱ

ここまでが80歳代のラインとなりますが、他にもここまでに該当するオーナーさんがいたりします。たとえば、1977年阪神3歳ステークスなど重賞7勝のバンブトンコートを所有する元プロ野球選手・樋口正蔵氏は83歳。グレード制導入後に活躍馬がいないためランキング外とはなりましたが、現在も現役の馬主さんであります。ほかにも、1985年のエリザベス女王杯優勝馬リワードウイングのオーナー宮崎忠比古氏も、年齢は分かりませんが現役の馬主さんだったりします。

第16位~第40位

第16位:久米田正明(ロジ) ※
     清水貞光(カルストン)
     いずれも79歳

第17位:金子真人(ソダシなど)※
     長山尚義(チョウサン)※
     西村専次(ビッグロマンスなど)
     寺田寿男(ムガムチュウなど)
     堀紘一(アイアム)
     いずれも78歳

第18位:竹園正繼(テイエム)※
     蛭川正文(ヒルノ)※
     山田弘(タイトルホルダーなど)※
     いずれも77歳

第19位:吉田照哉(ロゴタイプなど)※
     小林祥晃(コパノ)※
     馬場幸夫(モーニンなど)※
     廣崎利洋(アスク)※
     吉原毎文(エア)※
     小野森浩之(ミツバなど)
     寺田千代乃(マテンロウ)
     いずれも76歳

第20位:吉田勝己(ダンスパートナーなど)※
     前川清(コイウタなど)※
     河合純二(ジュン)※
     了徳寺健二(テソーロ)
     西川賢(ウエスタン)
     いずれも75歳

第21位:前田幸治(ビリーヴなど) 74歳

第22位:武田茂男(インティなど)※
     三田昌宏(レインボーラインなど)※
     伊坂重憲(シングン)※
     全尚烈(サクラ)
     いずれも73歳

第23位:大澤繁昌(ライン) 72歳

第24位:北側雅司(モズ)※
     岡田牧雄(スノードラゴンなど)※
     中西忍(チュウワ)※
     いずれも71歳

第25位:深見敏男(ディープ)※
     藤田衛成(トウショウ)※
     山本英俊(スピルバーグなど)※
     三木正浩(エリカ)
     いずれも68歳

第26位:飯田正剛(スマイルトゥモロー等)※
     増田雄一(サウンド)
     林正道(アルバートなど)
     いずれも67歳

第27位:西山茂行(セイウン)※
     池谷誠一(ノームコアなど)※
     松島正昭(ドウデュースなど)※
    奈村睦弘(ナムラ)
     いずれも65歳

第28位:戸佐眞弓(アストンマーチャンなど)
     64歳

第29位:田中成奉(タイセイ) 63歳

第30位:杉山忠国(クラリティスカイなど)※
     小笹芳央(ホウオウ)
     いずれも62歳

第31位:鈴木隆司(カレン)※
     石川達絵(キセキなど)※
     いずれも61歳

第32位:猪熊広次(バローズ)※
     福井明(オウケン)※
     小笹公也(テーオー)※
     阿部雅英(ヒシ)    
     いずれも60歳

第33位:西川光一(カフェ)※
     青山洋一(ジュエラーなど)※
     清水敏(ビリーバーなど)
     いずれも59歳

第34位:中辻明(ビッグアーサーなど)※
     岡浩二(アカイイトなど)※
     いずれも58歳

第35位:亀田和弘(ケイアイ)57歳

第36位:田原邦夫(ブラックエンブレムなど)
56歳

第37位:佐々木主浩(ヴ)※
     矢部道晃(ホッコー)※
     いずれも55歳

第38位:橋本征道(ドルチェモアなど)※
     平井克彦(エイシン)
     いずれも54歳

第39位:大島昌也(ラキシスなど) 53歳

第40位以下

第40位以下、すなわちこのランキングでは52歳以下の馬主さんには以下のような方々がおられます。

  • 小田吉男(ジャスティンなど) 52歳

  • 諏訪守(スワーヴ) 52歳 ※

  • 大和屋暁(ジャスタウェイ等)51歳 ※

  • 村木克成(ナランフレグ等) 50歳 ※

  • 小田切光(カラテなど)50歳

  • 藤田晋(ジャングロなど) 50歳

  • 大塚亮一(ワールドプレミアなど)49歳 ※

  • 里見治紀(サトノ) 44歳

  • 山口功一郎(アルクトスなど)43歳

おわりに

さて、今回のランキングはいかがでしたでしょうか。やはりオーナーさんの高齢化というものは顕著で、これからのこの日本で、馬主というものに手を出そうとする若者がどれだけ現れるか···これに懸かってますね。

これからの日本競馬の発展が目覚しいものである事をいのり、記事の〆とさせていただきます。また次回の記事でお会いしましょう。印度孔雀でした。

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