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2021競馬を振り返って ~私的名レース BEST15~

こんにちは、こんばんは。印度孔雀です。

今年もG1レースが全て終わり、いよいよ2021年のフィナーレも近づいてきたというところですね。最後の最後、G1東京大賞典ではオメガパフュームが平地同一G14連覇という偉業を成し遂げてくれました。

さて、今回の記事では、この2021日本競馬を振り返って、感動したレース、大波乱となったレースなど私の中で印象に残ったレースをランキング形式でまとめて行こうと思います。6月頃にウマ娘を始め、競馬リアタイが下半期からという未熟者ですので見苦しい点などあるかもしれませんが、何卒暖かい目で見てくださるとありがたい限りです。

なお、惜しくも今回15位以内に入らなかったレースについては後日解説出来ればいいなと思います。

15位:5歳でG1初制覇、地方勢の新たな星。ミューチャリー―JBCクラシック

今年のJBCクラシックが、まず15位にランクインしました。地方競馬にはまだまだ疎いのですが、JBCクラシックはなんとこれまではJRA勢に全て勝ち取られてきたということで、確かに過去の優勝馬を見てみるとアドマイヤドン、タイムパラドックス、スマートファルコン、コパノリッキー、クリソベリルといった中央所属の名馬がズラリ。そんな中で、地方勢として初めてこのレースを勝利したミューチャリー号。東京大賞典ではオメガパフュームに敗れてしまいましたが4位と好走してますし、来年度以降もぜひ活躍を見せて欲しいですね。令和のメイセイオペラとして、地方勢として史上2頭目の中央G1制覇も夢じゃないかもしれません。

14位: 3歳馬の激走、14年振りの快挙。ピクシーナイト―スプリンターズステークス

14位にはスプリンターズSがランクインしました。まず、このレースの3歳馬の勝利が14年振りということで、ピクシーナイト号も「強い3歳世代」の一角として活躍してくれました。2馬身差となかなかの勝ち方ですし、これからの活躍にも期待・・・と言いたいところですが、やっぱり香港スプリントでの怪我が非常に心配です。すぐに復帰することは難しいようなので、まずはゆっくり休んで、可能であればまたレースで走る姿を見せて欲しいですね。

13位:武豊、G1パズルのピースは残り1つ。ドウデュース―朝日杯フューチュリティステークス

これは馬というより鞍上の話になってしまいますが、今年の朝日杯FSでは、ドウデュースに騎乗していた武豊騎手が、同馬のこのレース勝利により朝日杯FS初勝利を挙げました。残りはホープフルSで、今年は残念ながら敗れてしまいましたが、来年のレースでの勝利に期待したいです。余談ですが、武豊騎手を引退させないために、札幌記念や毎日王冠もG1に昇格するとかしないとか・・・。

12位:令和のツインターボ、福島で逃げる。パンサラッサ―福島記念

このランキングでは数少ないG3からのランクインとなりました。このレースでは、4歳のパンサラッサがスタートから前に出て、なんと最後まで逃げ切って勝利を収めました。この逃げ切り勝ちを、福島で重賞を2勝している「逆噴射」大逃げ馬ツインターボと重ねる人が多く、その活躍が期待されました。有馬記念にも出走し逃げをかましましたが、結果は残念ながら13着。来年度以降も、また面白いレースを見せてくれるのでしょうか、楽しみですね。

11位:ゴルシ娘、激走の末の勝利。産駒初G1制覇。そして天国の岡田総帥へ。ユーバーレーベン―オークス

11位には優駿牝馬(オークス)がランクインしました。2番人気アカイトリノムスメに1馬身差、1番人気のソダシを8着に下したこのレースは、まずはかの奇馬ゴールドシップ産駒として初のG1勝利となりました。しかしこのレースでの勝利は、父親だけでなく、ユーバーレーベンを生産したビッグレッドファームの創設者である岡田繁幸氏へ捧げるものともなりました。岡田氏は今年の3月に急逝され、生前からの願いであった生産馬のクラシックレース制覇を見ることは叶いませんでした。ですがこの年のうちに、ユーバーレーベンが牝馬クラシックの最高峰であるオークスを勝利。天国の岡田氏もとても喜んでいるだろうなと思います。有馬記念には不出走でしたが、来年の活躍も楽しみです。

10位:熊本県産馬、初の重賞制覇。続くはずだった未来へ。ヨカヨカ―北九州記念

10位にはG3北九州記念がランクイン。九州は熊本県産馬ヨカヨカが制し、同県生産馬として初の重賞制覇を収めました。この先も熊本の星として活躍が期待されていた矢先、調教中の事故で左第1指節種子骨を骨折、命こそ助かりましたが残念ながら競争能力を失ってしまいました。競走馬登録抹消後は馬主の岡氏が所有する牧場で繁殖牝馬となったので、その仔の活躍を期待したいです。

9位:10歳馬の貫禄、復活のG1制覇。オジュウチョウサン―中山大障害

9位には年の暮れの土曜日の大一番、中山大障害がランクインしました。みんな大好きステゴ産駒、障害レースの大スターオジュウチョウサンが2020年の中山グランドジャンプ以来のG1制覇を果たしました。これにより、初の国内調教の10歳馬によるG1勝利いう偉大な記録を成し遂げ、筆者を含む多くの競馬ファンを盛り上げました。一時は衰えも見えたかと思われたオジュウチョウサンが復活を果たし、2着に3馬身もつけて勝利する様には思わず感動してしまいます。来年以降も現役を続けるとのことで、脚元だけには気を遣って、これからも元気に活躍して欲しいですね。

8位:幸せ繋ぐ赤い糸、重賞初制覇。アカイイト―エリザベス女王杯

波乱が起こりやすいことでお馴染みのエリザベス女王杯。今年は10番人気の伏兵、幸英明騎手騎乗のアカイイトが優勝しました。アカはアカでもアカイイト、今年の秋華賞馬アカイトリノムスメを下し、重賞初制覇をG1初制覇で果たしました。
また、この勝利は、アカイイトと同じオーナーで先程紹介したヨカヨカが彼女の背中を押したのではないかとも言われていました。馬主さんも、期待馬がまさかの故障で引退した後、その年のうちに別な馬がG1を勝ってくれるとは思ってもみなかったのではないでしょうか。来年以降も頑張って欲しいですね。

7位:横山典弘とセイウンスカイ、横山武史とタイトルホルダー―菊花賞

これは観戦していて思わず声をあげてしまったレースです。まさか3000mを逃げ切る瞬間を目撃出来てしまうとは。
菊花賞までに、エフフォーリアで皐月賞を制していた横山武史騎手は、エフフォーリアがこのレースに出走しないことでタイトルホルダーに騎乗していました。筆者が今年リアタイした牡馬クラシック三冠レースはこれだけでしたが、横山武史騎手はダービーでもエフフォーリアで2着だったのでなかなか強いな、と思って見ていました。
ゲートが開き、真っ先に飛び出したタイトルホルダー。なかなか果敢に逃げてましたが、3000mを逃げ切れるものか、というのが正直な感想でした。ところが、そんな感情を切り捨てるように、彼と横山武史騎手は阪神の長距離をまさかの逃げ切り勝ち。まさに今年の3歳世代の強さが示されたレースでした。さらに、この菊花賞逃げ切り勝ちは、横山武史の父親、典弘騎手も98年にセイウンスカイで成し遂げていたため、親子2代での菊花賞制覇、それを逃げという戦法で収めたことになりました。

6位:白毛馬がクラシックを勝つなんて。ソダシ―桜花賞

6位には今年最大の偉大な記録が入りました。ソダシは昨年の阪神JFを制して、世界初の白毛馬によるG1制覇を成し遂げました。そして、その勢いで、なんと無敗でクラシック桜花賞を制覇。シラユキヒメから受け継がれた血が、G1でも遂に大成しました。8着に敗れたオークスを挟み、G2札幌記念でも再び勝利。しかしそれ以降は秋華賞10着、初のダート挑戦となったチャンピオンズCでは12着と良い成績を残せていません。来年以降、一体どのようなローテーションで活躍してくれるのでしょうか。楽しみですね。

5位:マイルの女王、後を濁さず。グランアレグリア―マイルチャンピオンシップ

これも圧巻のレースでした。1600m、最後の最後の凄すぎる差し脚。秋の天皇賞ではエフフォーリア、コントレイルに敗れ3階級制覇は逃してしまいましたが、そのレースの疲れも感じさせない素晴らしい走りで有終の美を飾ってくれました。個人的には、今年の香港マイルを勝った香港の馬、ゴールデンシックスティとの対決が見たかったですね。それはともかく、これからお母さんとしての活躍に期待したいです。お疲れ様でした。

4位:女王に世代交代を突きつける。エフフォーリア―有馬記念

これは記憶に新しい有馬記念。筆者はこの時カラオケにおり、ラジオでの観戦となりましたが、ここでもやはりエフフォーリアがその強さを遺憾無く発揮しました。個人的にはクロノジェネシスのグランプリ4連覇、そして有終の美を期待していたので残念だったところもありましたが、やはりエフフォーリアには適いませんでしたね。エフフォーリアの来年の活躍、そしてクロノジェネシスの母親としての第2の馬生を心より応援したいところです。お疲れ様でした。

3位:アメリカの最高峰レース、日本調教馬の2頭同時初制覇。ラヴズオンリーユーandマルシュロレーヌ―ブリーダーズカップ

グランアレグリア、クロノジェネシスと2019年牝馬クラシック世代の馬たちの話を連続でして来ましたが、その残り1頭、そして中央重賞では未勝利だった馬の偉業がここにランクイン。まず1頭目、ラヴズオンリーユーはG1レース2勝目となったクイーンエリザベス二世カップ、ソダシの2着に敗れた札幌記念を挟んで迎えた大舞台。ブリーダーズカップはこれまで日本馬の勝利がなかったので、今年こそ悲願達成なるかと、このレースは迎えられました。ラヴズが出走したメアターフは、ゴール直前では前方は固まってゴールインしましたが、ラヴズがその中から半馬身ほど飛び出しゴールイン。日本馬初の偉業を達成しました。その結果に歓喜している最中、更に素晴らしいニュースが。今度は、ダート地方重賞4勝、中央重賞は未勝利だったマルシュロレーヌがディスタフを制覇。まさかの日本馬がその日のうちにブリーダーズカップを2勝するという快挙を成し遂げた、素晴らしい一日となりました。マルシュロレーヌの中央重賞での活躍、そしてグラン、クロノ同様引退が決まっているラヴズのこれからの母親としての第2の馬生を応援したいです。お疲れ様でした。

2位:ダービー馬の意地を見せた、8歳馬の復活。マカヒキ―京都大賞典

2位にはなんとG2、京都大賞典がランクインしました。この日は街中に外出しておりリアタイできなかったのですが、なんと8歳のダービー馬マカヒキが優勝、7歳の菊花賞馬キセキが3着とベテランの馬たちが活躍したレースとなりました。このレース開催当時はまだ競馬エアプでマカヒキの戦績もあまり詳しくなかったのですが、なんと5年前にフランスのニエル賞を勝って以降2着1回で0勝というもので、今回の勝利はまさに復活と言っても過言では無いものと知ってから、このレースは今年の競馬の中でもかなり印象深いものとなりました。マカヒキは来年以降も現役を続けるようなので、来年こそG1勝利を飾れると良いなと思います。キセキは有馬記念10着をもって引退となりましたが、彼の分も勝利を掴んで欲しいですね。

1位:最弱なんかじゃない。三冠馬、意地と誇りのラストラン。コントレイル―ジャパンカップ

というわけで、1位はこのレースとなりました。誰の目から見ても、このレースが今年最高のレースだと考える人は多いのでは無いのでしょうか。
昨年の菊花賞で無敗の三冠馬となったあと、ジャパンカップでは最強牝馬アーモンドアイの2着、今年の大阪杯では4番人気の無敗馬レイパパレと重馬場巧者のモズベッロに敗れ3着、天皇賞・秋では3歳エフフォーリアに1馬身付けられ2着となかなか勝ちきれず、Twitterなどでは「史上最弱の三冠馬」とも揶揄されていました。そんな中迎えたジャパンカップは彼の引退レースとなり、筆者も心の底からコントレイルを応援しておりました。
さらに、このジャパンカップは今年のダービー馬シャフリヤール、2016年のダービー馬マカヒキ、2018年のダービー馬ワグネリアンとまさかの4世代のダービー馬の共演という前代未聞のレースとなり、競馬ファンの期待も最高潮に高まっていたと思います。他にも前走のアルゼンチン共和国杯を制したオーソリティ、今年のオークスを制したユーバーレーベン、武豊騎乗でG1レース2勝のアイルランド調教馬ジャパンなど強者揃いで、とても見応えある競馬となりました。
実際のレースもとても面白いもので、キセキがなんと最後方に構えたと思えば途中から先頭に捲り上がって来るという凄まじい展開になりました。そして終盤ではオーソリティとシャフリヤールの競り合いに外からコントレイルが飛び込み、そのまま差したと思うと、2着オーソリティに2馬身差もつける快勝を果たしました。その時の実況「空の彼方に最後の軌跡」には思わず涙が出そうになりました。
そしてレース後、鞍上の福永祐一騎手のインタビューでの男泣きには筆者も遂に涙を零してしまいました。福永騎手とコントレイルが一心同体となって掴んだこれまでのレース。コロナ禍での入場規制により無観客で果たした三冠。有観客で掴んだ最後の勝利。全ての軌跡を共に歩んだ福永騎手。プレッシャーも背負っていたかもしれませんが、コントレイルを勝利に導いてくれたその才能と実力は他のどの騎手にもない特別なものだと思います。

おわりに


長くなりましたが、今年最後の記事はこれにて終了です。簡潔に結びの言葉を。

「ウマ娘」というコンテンツを通して、「競馬」という「スポーツ」の面白さを知ることができて、とても充実した1年になりました。

それでは、来年以降の記事でお会いしましょう。良いお年をお迎えください。印度孔雀でした。


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