鬼滅が好きならステーシーズを見ろ

のっけからすみません、大きなこと言い過ぎた気がします。
ですが、鬼滅の刃がお好きなら『ステーシーズ~少女再殺歌劇~』もきっと好きになっていただけると思います。

『ステーシーズ~少女再殺歌劇~』とは?

2012年6月にモーニング娘。のメンバーが出演したミュージカルです。原作は大槻ケンヂさん作の『ステーシー』というホラー小説。

時は21世紀初頭。15歳から17歳の少女たちが突然変死を遂げ、その屍が数十分から半日の内にゾンビとなって蘇り、人間を襲って喰らうという現象が世界中で蔓延した。さまよえる屍少女たちは、誰言うとなしに「ステーシー」と名付けられた。――Wikipedia『ステーシー』

出演していたのは、モーニング娘。6期から田中れいな、9期、10期。当時、9期メンバーは加入から約1年半、10期メンバーは加入から約9ヶ月という芸歴でした。舞台経験の少なさなどから演技の粗さなどはありますが、10代のアイドルが演じるには重い題材の作品を見事に演じきりました。

『鬼滅の刃』との共通点

・人間が“人間を食べる”存在に後天的になる
 『鬼滅の刃』では人間が人間を餌とする【鬼】になる
 『ステーシーズ』では人間(少女)が人間を食べる【ゾンビ】になる

・殺す専門部隊がいる
 『鬼滅の刃』では【鬼】を殺す鬼殺隊が存在する
 『ステーシーズ』では【ステーシー】を殺すロメロ再殺部隊が存在する

・殺す方法が限られている
 【鬼】は日光に当てるか、日輪刀で首を斬ることで死滅する
 【ステーシー】は肉体を165分割にすることで死ぬ

・殺害対象と行動を共にする人間がいる
 『鬼滅の刃』では炭治郎と禰豆子(兄妹)
 『ステーシーズ』では祐助と砂也子(恋人)

・肉親や恋人を殺さなくてはならない可能性がある
 『鬼滅の刃』では不死川実弥が家族を守るために、鬼となった母を殺害します。また、鬼となった禰豆子が人間を襲った場合には、その可能性を知った上で行動を共にしていた炭治郎が実の妹を殺した上で自分も腹を切るのだと忠告されています。
 『ステーシーズ』では妹や恋人がステーシー(ゾンビ)になった際、再殺部隊に殺害してもらうか、それに間に合わなければ自身で殺害するほかありません。また、ステーシーを再殺できる権利は部隊員か家族・恋人にしかありません。ステーシーの中に恋人を見つける隊員や、ステーシーになった妹を殺害した兄が出てきます。

・特殊能力を使える者もいる
 一部の【鬼】は血鬼術という特殊能力を使う者もいる。
 【ステーシー】にも特殊能力を持つ者がいる。

『鬼滅の刃』が好きなら『ステーシーズ~少女再殺歌劇~』も好き

話の残酷さで言えばどっこい(だと思っています)。
本人の意志に関係なく(一部例外はあり)人間を襲う存在となってしまった【鬼】も【ステーシー】も排除される存在ではありますが、彼らを殺すことに心を痛める人がいます。炭治郎だったり、渋川だったり。また、彼らにとっては殺されることが救いになっている部分もあります。
『ステーシーズ』には『鬼滅の刃』のように【因縁の相手(鬼舞辻無惨など)】と呼べる存在は出てきませんが、相手を殺すために命がけで生身で立ち向かっていきます。
あまり多くを語ってネタバレするのは避けたいのですが、『ステーシーズ』の終盤は詠子と渋川、二人の殺し合いです。ただそのシーンがとても美しく、「ああ、これは愛だな」と思えてとても泣けるのです。
大切な人が人ならざるものになってしまう悲しさ、それを抱えながら戦う辛さ、人ならざる【鬼】や【ステーシー】にも感情があるということ……『鬼滅の刃』の辛さが乗り越えられれば『ステーシーズ』の辛さだって乗り越えられる!!!!

いやもう、本当に上手く言えないんですけどたぶん本当に気に入っていただけると思うので、『鬼滅の刃』が好きな方はぜひ『ステーシーズ~少女再殺歌劇~』をご覧になってみてください。DVDかU-NEXTで見ていただけますので!!!!!!!!!!!

あと、同じ方が脚本・演出をつとめる『LILIUM~少女純潔歌劇~』も最高オブ最高なので全人類に見て欲しい。

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