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自分の絵に絶望しない唯一の方法

 今回もどうやって漫画を描く事を始めたら良いか、というゼロからスタートの方に向けた記事を書きます。

 ほしよだかと申します。デジ同人で漫画売ってる人です。売れっ子じゃ無いです。

今回は絵の話。


 どんな形の設計図(ネームやらそういうの)を使う人も、作画の時は「こういう絵にしよう」と事前だったり直前だったり、とにかく思ってから描き出すだろう

 ほぼほぼ思ったのと違う絵になるはずだ。多分プロだってそうなんじゃないかな

 ストーリー漫画なら映画とか、エロ漫画ならエロビのような画面を更に美化したようなすごい絵面が頭には浮かぶものです。描けないよそんなの。

いまどき瑠美子ポーズ

 そういう時「描きたいものと描けるものは違う」だとか「どうしてこんなに画力が無いのか」とか、メソメソ思うでしょう。そんな嘆きで何歳も歳を取って後悔した人がいます。僕だよ!!!

 間違えて次のページのコマを描いてしまった、とか、よく考えたら全然意味が通らないな、とか、そういうのは直しましょう。
でも思っている絵と、描いてみた絵の差がきにくわないなら描き直すのはよしましょう。

 あまりそこに執着して足踏みしていても描き直すうちにゲシュタルトが崩壊して何が正解かわからなくなるし時間も勿体無いです。何故そう思うか。

 漫画は絵画やイラストのような一枚絵と違い、一作品につき、何百コマも似たような絵を描き続ける表現法です。失敗だったな、と思ったらそのコマを何度もこねくり回すんじゃなくて(こうすれば良かった)という所を自分で覚えておいて次の似たようなコマに活かした方が良いです。

 絵は一期一会で似たようなコマなどない、というのは幻想です。漫画的に見栄えする構図というのは限られていて無限大には無いのです。絶対似たような絵を描く機会は訪れます。しかも比較的すぐに。

 特に漫画を描くという事に慣れてない段階のうちは完成させる事が最重要で、作画が停滞すると途中放棄の原因になる。という事をお伝えしたい。どんなにダサい漫画でも完成したら1です。途中放棄は0です。

 そして過去作は過去作として割り切る事です。これを見てください

恥オブ恥

何年も前に描いた漫画です。次はコチラ

ヤってない完成ページが無かった

 そしてコレが今作成中の漫画です(だから描いてない所ある)

 比較して、大差ないと思ったはずです。でも僕は作者なので違いがわかるし過去作はとても恥ずかしいのです。何年も前に描いたものは下手くそだし現在が1番描けてると思っている。

 そう。読み手はそんな作者しかわからない微細な上達(または過去作の拙さ)なんかわからないんですよ。

 だから折角完成させた漫画を恥ずかしさから消去したり、一度発表してからも後から後から(見栄えのために)手を入れたりする必要は無いんです。

 消してしまえば自分の積み上げたものがその分だけ薄っぺらになるし、いつまでも過去作にしがみつく事は死ぬまでに描くはずだった量を減らすだけでなく、自分の世界も可能性も狭めます。

自分の画力に絶望したら振り返るのではなく

「次(のコマ)は本気出す」

 でいい。そういう無分別のひょうろく玉のような考えが唯一モチベーションを下げずに解決する方法なんじゃ無いかと思います。

 そして過去作を嘆いたって誰も違いなんかわかんないんだから淡々と新作を作る事です。

 成し遂げてないからわかんないけど、そうやって自作を増やし続けるうち、いつか誰が見ても上手くなったねえという所に辿り着けるんじゃ無いかと予想しています。

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