見出し画像

面接は候補者の“STAR”を見い出すもの。

これまでの人事キャリア(といってもまだ4年くらい…)の中で、延べ1,000名を超える方々の採用面接を行なってきた。

ほとんどが一期一会、30分から1時間程の限られた時間の中で、双方が選び・選ばれを判断する「面接」というプロセスは、テクノロジーが進化していく中においても、ほとんど形を変えずに行われている。

リアルやオンライン含めて、「対面」でコミュニケーションを取ることは、双方が判断するプロセスにおいて、まだまだ必要不可欠なものであるということであろう。

採用面接における面接官と応募者のゴールは至ってシンプルだ。

面接官:応募者の情報が取れ、自信を持って判定(見極め)が出来る。
応募者:会社や募集ポジションの情報が取れ、入社/辞退の検討が出来る。そして、自分をしっかりと表現出来た。

結局、面接は双方(面接官だけでなく、応募者も)が、ベストな判断をするために行われるコミュニケーションの場なのである。
しつこいが、面接官も応募者もそれぞれが「選ぶ側」でもあり、「選ばれる側」でもある。
面接は、恋愛や結婚に例えられることも多いが、相思相愛を目指すことからも納得ができる。

僕が採用面接を行う上で重視していることは、未来よりも過去に焦点を当てることである。

時に面接では、「こうしたい」「ああしたい」「こうなりたい」といった未来への希望や期待を前面に出してくる候補者が多い。
それは決して悪いことではなく、夢や未来に希望を持って、それを実現したいという強い想いは、とてもポジティブであり、ポテンシャルも感じることが出来る。

ただそれは、あくまで未来やこれからの話であって、それが必ず実現されるのか、現実的であるか、というとその確証は無い。
新卒の面接であればまだしも、中途の場合は、熱意や想い、可能性だけに掛ける訳にはいかない。

だからこそ、過去に焦点を当てるのである。

「今」は、これまでの「過去」の選択の連続で出来ている。

その時々で何を感じ、考え、行動や選択をし、今に繋がっているのか。
その過程を出来る限り深掘りしていく。

結局、人間はこれまでの積み重ねの延長線上に、“今”そしてこれからの“未来”があるのだ。

だからどんなに前向きな未来を語っても、これまでの過去の選択において、楽に走ったり、逃げたり、目を背けるような選択をしてきていたのであれば、おそらく間違いなく、今後もそのような選択を積み重ねていくだろう。


過去の選択や行動には、人となりや価値基準も反映されているため、その人の強みや再現性を確認することが出来る。

僕は、その人の強みや再現性を見出すことを、「星探し」と呼んでいる。

その探し方はこうだ。

これまでの過去における選択や行動、そして結果を、その人の持つ“STAR”で確認していく。

Situation:どのような状況で、
Task:どのような役割を担い、
Action:どのような行動を起こして、
Result:どのような結果を出したか

それぞれの頭文字を合わせると“STAR”となる。
この4つのポイントで深掘りしていくことで、その人のコンピテンシー(行動特性)と安定的発揮を、具体的に確認することが出来るのだ。

誰しもが、これまでの人生やキャリアの中で、大小様々でたくさんの「星」を掴み取っているであろう。
中には、掴み取った星がどのようなものなのか、アピールできるものなのか、自覚が無い人もいるかもしれない。

面接では、出来る限りリラックスし、自然体に近い状態で、自分の言葉で、これまでに掴み取った“STAR”を表現してほしいと思う。
そのためにも、面接官はその「場作り」に全面的に協力することが求められる。

限られた出会いと時間の中で、その人の持つ一番の“STAR”を見い出すことが出来たのならば、とても有意義で意味のあるひとときになることは間違いないだろう。


最後に…

人の「星探し」にだけ夢中になるのではなく、自分の「星」の輝きも定期的に確認していこう。
自分の星を見出せていない人に、他人の星は見出せるはずがないので。


*INAZUMAN*




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?