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1、フェルセンと家族



フランス王妃マリー・アントワネットと深く愛し合っていたことで名前が知られているスウェーデン貴族、ハンス・アクセル・フォン・フェルセン。

華々しくも悲劇的な彼の人生、その「美しさ」には思わず魅了される。
彼の生涯とはどんなものだったでしょうか。一人の人物の物語としてえがいていきます。





1755年9月4日、ハンス・アクセル・フォン・フェルセンはフェルセン家の長男として生まれました。ストックホルムにあるブラシーホルメン半島が故郷です。ここにフェルセン宮殿が存在します。



フェルセンは、会った者たち皆が口を揃えて「美しい」と言うほど容姿端麗で、「高貴で上品な立ち居振る舞い、優雅な身のこなし、顔は憂いを帯びている」と評されるほどでした。


また彼の長年の友人であるコルフ男爵夫人は「氷のような表情の下に、燃えるような情熱を秘めている」と述べています。


そんな彼の家族たちは……。



父は上院議員のフレドリク・アクセル。オーストリア継承戦争の際にはフランス軍として従軍しました。
母はヘドウィグ・カタリナ。ド・ラ・ガルディ家という、フランスのラングドックに起源を持つ貴族の生まれです。


この夫婦の元には4人の子供たちがいました。
その2番目に生まれたのが長男のハンス・アクセルです。



姉はヘドウィグ・エレオノーラ。妹はエヴァ・ソフィー、弟はファビアンです。


ちなみにフェルセンはソフィーとは生涯親しく、親友であり良き相談相手でもありました。



ソフィーは兄とマリー・アントワネットの仲を深く理解していました。
また兄妹は頻繁に手紙を交わし、フェルセンは自分の苦悩を打ち明けることもありました。





ここでは家族の細かい説明は割愛いたします。
この物語の中では軽く押さえておけば十分だからです。

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