なんの涙か分からないけれど…「君が僕の息子について教えてくれたこと」を見て

ドキュメンタリー番組が好きな私は、朝 一日の番組表を見て興味のあるタイトルを見つけては録画します。
その中に、昨日(?)NHKで再放送された「君が僕の息子について教えてくれたこと」があります。
どういった内容かも分からずに見始め、自閉症の作家が自分の気持ちを本にし出版したものが、アイルランドの有名作家ディビッド ミッチェル氏の目に留まり、翻訳され世界のベストセラーとなった という話。

私の周りに自閉症の人はいません。
なのに、私は何に対して 涙が溢れてこの番組を見て こうしてnoteに書かずにはおれない気持ちになっているのか

反省かもしれない

地域の施設やボランティアで障害者と関わる事は今までに何度もありました。
でも、残念な事にコミュニケーションを取る事は難しかったのです。
どこまで 気持ちが通じ合えているのか、こちらが勉強不足で、予想外の動きや声に正直、驚きながらも「平気」を装う態度で接していたと思うのです。
でも、彼ら彼女らは、この私の心を読み取って、心を痛めていたのかもしれないと思っただけで
ごめんなさい
という想いになってしまいました。

この本『自閉症の僕が跳びはねる理由』
  
の作者 東田直樹氏は、神様がこの世に使命を持たせて生まれた子のように感じました。
勿論、そこには 直樹氏の御両親の子でなければ 直樹氏が作家になる事もなかっただろうと考えると、神様が白羽の矢を立てたのは、直樹氏のお母さんなのかもしれませんが…

番組を見ながら、私達から見たら異常な行動や言動が、彼らには私達が異様と感じている気持ちが痛いほど伝わっている事
それを思うと胸が痛みます。

この本は まだ読んでおりませんが、
正直に言いますね
人として障害を持ってますけど、五体満足の人間より、心ははるかに神様が望まれる人間に近いと思いました。

この番組でも言ってましたが、脳を調べると、感情とそれを言葉として表現する回路に問題があるそうです。
回路に問題があるだけで、感情の場所も言葉の場所も問題はなく、むしろ 感情を司る場所は一般の人より発達しているとの事。

神様は やはり どこか足りない部分は別などこかで足していて、人はみな平等に「全部足して10」なのだと改めて思いました。

我が子なのに、何を考えているのかわからない、多分 こうだろうと接してみる、でも 本当のところは どうなんだろう
そんな親たちが、我が子の想いを知ることが出来た。
これは、自閉症を持つ親にとっても、自閉症本人にとっても代弁して貰えた喜びで、親子のお互いの理解が深まり、コミュニケーションが取りやすくストレスが減る事になるのではないでしょうか

直樹氏が活字にする想いに、人とは こうあるべき
と、
心洗われる思いでした。

有名になればなる程、色んな人との繋がりも出てきます。
優しい心の持ち主は、ひっそり傷つく事が沢山あると思いますが
どうか、ピュアな そのままの直樹氏であって欲しいと願うばかりです。


これを書きながら、何がこんなに私を引き付けたのかを考えてましたが、
私も若い頃から少し人とは違った考えや目立つ行動をあえてするような人間でした。
それがある時、HSPの記事に巡り合い、これだって思ったんです。
まさにそこには私がいました。
そして、今までの理解してもらえないのが何故なのか が、分かり、嬉しくて仕方がありませんでした。
自分を見つけられたのです。
自分でも分からなくて「少し変わった人」の説明書があるなんて

そこから、自分が自分の取説を読んで、私は今までとは違って、自分を肯定出来るようになったのです。
人とは違う目線で物を見る力
これをプラスにして、何かの役にたちたい
それが私の強みだと思い、信仰する中に出会う人達の救かりに使えればと思って今に至ります。


きっと、この本も こういう事なんだと思います。
我が子なのに、初めて我が子を知ることが出来た。
自分なのに自分が何故 こうなのかを知ることが出来た。

だからといって、何が変わる訳でもない
それでも、楽になり、人生を前向きに進める
きっと そういう事なんだと思います。


この番組から、自閉症への理解もそうですが、一方通行で思いが確認出来ずにいたお互いが、理解し合えるという喜びは、自閉症に限らず、私達社会の中でも諦めずに理解しようとする努力はすべきではないのか

分かり合えた時の喜びは きっとひとしおのような気がして そんなことを伝えてくれた番組でした。

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