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SQ(特別清算指数)

お疲れ様です。

昨日(9日)は福岡県や大分県などで今年初の猛暑日となって、7月下旬並みの暑さで、東京も2日連続で30度を超えるなど夏に向かっている感がすごいですね。

そんな中、同日9日、中米のエルサルバドルの議会が暗号資産(仮想通貨)ビットコイン』法定通貨とする法案を可決しました。

暗号資産が法定通貨となるのは世界初ですので、いつかの教科書に載るかもしれませんが、まさかエルサルバドルが最初だとは思いませんでしたが、歴史的な瞬間ではないでしょうか。

『シレッと感』がありますが、歴史的瞬間とはこんなモノかもしれませんね。

時が経ち、振り返れば実感するあの青春のように。

我ながらキモい発言。

失礼致しました。


では本題に入りますと


今回は『SQ(特別清算指数)』に
ついて見ていこうと思います。

明日(6月11日 金曜日)がSQ日なので丁度良いかと思います。

『SQ(特別清算指数)』とは
Special Quotation の略で、
日経225先物取引やオプション取引などで
最終的な決済期日で決済するための特別な価格のことです。

そして、SQ値は、毎月第2金曜日に日経225採用銘柄の全ての始値を用いて決定され、投資家にとっては一種のイベントになっています。

なので、『SQの基本』『SQが株式市場に与える影響』などを見ていきましょう。



1・SQは未決済ポジションを自動的に決済する指数

先でも言ったように、
SQとは、Special Quotationの頭文字を取ったもので、
日本語では『特別清算指数』と言います。

「何を清算するのか?」というと

本来、例えば日経平均先物取引の2021年6月限の期日は6月10日の木曜日なので、この日の先物取引が終わる15時15分までに手動で決済する必要があります。

しかし、様々な思惑であえて決済しない機関投資家や個人投資家が沢山います。

このような『先物取引』や『オプション取引』において、

取引最終日に未決済となったポジションを
最終的に皆と同じ価格で特別に清算(決済)するための指数(価格)が『SQ値』です。

*16時30分からのナイトセッションは翌日の取引とされますので、15時15分を少し過ぎると2021年6月物のチャート自体見れないようになります。



2・SQ日は毎月第2金曜日

SQ値が決まる日のことを『SQ日』といい
毎月第2金曜日がSQ日となります。

なぜ第2金曜日七日というと、先物取引やオプション取引の限月の最終取引日が第2木曜日と決まっているからです。

この日決済されなかったポジションが、翌日のSQ値で清算されるという感じです。

しかし、単にSQ日といっても役割によって4つの意味があります。



3・SQ日の4つの意味

①先物のSQ日
②オプションのSQ日
③メジャーSQ
④マイナーSQ


①先物のSQ日

先物取引は、取引限月が3月・6月・9月・12月の年4回あり、そのため、3月・6月・9月・12月の第2金曜日が先物のSQ日となります。

②オプションのSQ日

オプション取引は毎月取引限月があります。
そのため、オプション取引の場合は、SQ日が年に12回あることになり、毎月第2金曜日がオプションのSQ日です。

③メジャーSQ

先物のSQとオプションのSQが重なるSQ日のことを『メジャーSQ』と言います。
オプションのSQ日は毎月あるので、先物のSQ日の3月・6月・9月・12月の第2金曜日が『メジャーSQ』となります。
[3の倍数の月の第2金曜日がメジャーSQ]と覚えておけば大丈夫かと。

④マイナーSQ

メジャーSQに対して、残りの1月・2月・4月・5月・7月・8月・10月・11月のオプションだけのSQ日のことを、『マイナーSQ』と言います。
[メジャーSQ以外はマイナーSQ]と覚えれば大丈夫です。



4・SQ値の決まり方

SQ値は、毎月第2金曜日のSQ日の日経平均株価を構成している日経225採用銘柄の全ての始値を基に算出されます。

なお、SQ値の速報は証券会社の取引ツールのニュースなどでリアルタイムで確認でき、大引け後に取引所から正式に発表されます。

ここで注意が必要なのは、
SQ値は
『日経平均株価の始値とほぼ同じ価格になりますが、厳密には違う』
ということです。

なぜなら、日経平均株価とSQ値は算出のタイミングがズレる場合があるからです。

日経平均株価は5秒ごとに算出されるため、9時00分5秒の時点の日経平均構成銘柄の225銘柄の始値を基に、日経平均株価の始値が決まります。

しかし、その時点で225銘柄全ての売買が成立するとは限りません。

例えば、何らかの悪材料で売り注文が殺到し、日経平均構成銘柄の1つの売買が成立しない場合もあります。

そのため、
SQ値は
『日経平均株価の構成銘柄が全て寄り付いた(売買が成立した)後』に算出
されます。

つまり、全ての銘柄が寄り付くまではSQ値は確定しません。

稀に、ある日経平均構成銘柄が前場に寄らず、後場になってSQ値が確定する場合もあります。



5・SQについて株式投資をする人が知っておきたい事

SQは、先物やオプションの関わりが深いイベントですが、株式投資の現物株に影響を及ぼします。

なので、普段は株式取引しかしない人もSQ日は意識してみると良いかもです。

①裁定取引の解消
②幻のSQ


①裁定取引の解消

裁定取引とは、本来同じはずの2つの価格に乖離が生じている場合に、その乖離が解消される特性を利用して利益を狙う取引です。

証券会社投資銀行などの機関投資家は、日経平均先物日経平均構成銘柄の現物の株価の歪みを狙い、この裁定取引を行うことがあります。

例えば、
日経平均先物と日経平均構成銘柄の現物株を同じ比率で買った場合、投資対象が同じなので、本来は同じ価格になるはずです。
しかし、日経平均先物はその時々の需給で価格が決まるため、現物との価格に乖離が生まれることがあります。

その乖離を利用し、先物を売って現物買いを同時に行う取引が裁定取引です。

そして、先物には期日があるので、どこかのタイミングで反対売買を行い、最低取引を解消する必要があります。

ここが重要なのですが、

SQ日には、
この裁定取引の解消に伴う大口の売りや買いが出ることがあり、日経平均構成銘柄に異常な価格がつくことがあります。

なぜなら、日経平均株価は『値がさ株(ねがさかぶ)』の影響で大きく動く傾向があるからです。

日経平均株価は時価総額ではなく、225銘柄の株価(正確には『みなし株』)を合計して平均を出しますので、株価が高い値がさ株の影響を大きく受けます。

例えば、
・ユニクロを展開しているファーストリテイリング(9983)
・ソフトバンクグループ(9984)
・ファナック(6954)

の3銘柄はみなし株価が高く、日経平均株価に与える影響が大きいことで有名です。
(与える影響が高い=『寄与度が高い』とも言ったりします)

SQ日当日はこのような値がさ株に注目することによって、どのくらいの際て取引の解消が出そうかを予測することも可能です。

その際に『日経平均株価寄与度ランキング』などをみたりすると良いかもです。


②幻のSQ

『幻のSQ』とは、SQ日の日経平均株価がSQ値に一度もタッチせずに取引を終えた場合のSQ値のことを言います。

そして、この『幻のSQ』が‘’節目‘’となって、現物株の取引に影響を与えることがあります。

例えば、
下落トレンドの場合は幻のSQ値がレジスタンス(上値抵抗線)になったり、上昇トレンドの場合は幻のSQ値がサポートライン(下値支持線)になったりします。

この幻のSQになるケースは年に1回あるかないかですが、知っておいて損はありません。

ポイントとしては、
幻のSQ値とSQ当日の日経平均株価の高値(もしくは安値)の位置関係に注目することです。

次の2通りが考えられます。
♦︎SQ値>SQ日の日経平均株価の高値
➡︎幻のSQ値がレジスタンスになって、
その後の相場は弱い傾向がある。

♦︎SQ値<SQ日の日経平均株価の安値
➡︎幻のSQ値がサポートラインになって、
その後の相場は強い傾向にある。


SQは基本的には先物取引やオプション取引に関することですが、株式取引にも影響を与える月1回のイベントなので、知っておかないと戸惑うケースも出てきます。

具体的には、毎月第2金曜日の取引開始前は、決済に関わる様々な注文が錯綜し、8時59分59秒までは個別銘柄の注文状況が売りか買いのどちらかに殺到し、ストップ高やストップ安の気配値をつけます。(9時直前に正常な気配値になります)

この状況を見て、今日がSQだと知らずに慌てて下手な注文を出さないように気をつけましょう。


だいぶ長くなってしまいましたけど、今日も明日も明後日も、一生勉強ですね。

今日の差は小さくても、数十年後には雲泥の差に変わります。

暑いですが、体調には気をつけてくださいな。


それでは

明日も適当に頑張りましょう。


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最後まで御拝読ありがとうございます。
皆様の何かのキッカケにでもなれば幸いです。
誤字脱字は何となくの解釈でお願い奉るで候。

🐶今回のもふもふ🐶
人💁‍♂️をダメにするイスで犬🐶がダメに。

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