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術後4年

胃脾全摘、横行結腸一部を切除して、今日で4年が経ちました。

「先ずは5年目指して頑張って下さい。」と術後、執刀医に言われた時、「再発リスクがとても高いから、今後も出来る限り化学療法を続けたい。」と主治医に言われた時。
色々調べ自分なりに理解し納得していたけれど、ショックを受けたのを覚えています。

罹患後4年5ヶ月、再発、悪化をするたびに薬剤を変更し、様々な薬物療法をしてきました。※科学的根拠に基づいた標準治療。

・抗がん剤(TS1、オキサリプラチン、アブラキサン、エンハーツ)
・分子標的薬(ハーセプチン、サイラムザ)
・免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボ)

昨年は腹膜播種悪化による横行結腸狭窄でバイパス手術もしました。

先日、主治医に「腹膜播種がある状況で20年前なら、今、生きてるのは考えられないことだよ。オプジーボ(今やっている治療)は少ないけど効いている人はいるからね。食道がんのデータで再発後5年生存率は約5%。胃がんも同じ消化器だから同じと捉えていい。奇跡を起こしてくださいね。」と言われました。改めて自分は今、奇跡的に生きている状況なんだと認識しました。
私のがんは悪性度の高い未分化型にもかかわらず、進行がかなりゆっくりで稀なタイプのようです。しかし、ゆっくりゆっくりと着実に悪化しているのは否めません。

がん治療は日進月歩に発展、進歩しています。しかしまだ誰にでも100%効果のある薬はありません。同じ癌腫、同じ治療をしても効果や副作用など、個人差がとても大きいのががん治療です。がんは早期発見、早期治療で寛解(完治)します。様々な人生観がありますが、自分だけは大丈夫と過信せず、是非検診を受けて欲しいと思います。

今、住んでいる街は、空が近く、夕焼けがとても綺麗です。ウーゴと散歩をしながら、よく深呼吸して空を見上げます。そうするとおばあちゃん、お父さんが「千景さんはまだこちらに来なくていい」と言っている気がします。

もうすぐ桜の開花宣言が聞こえてきそうです。退院の日、母と目黒川の桜を見て帰宅したのを思い出します。昨日産まれた妹の第4子にも会えそうです👶🏻もう少しだけけんちゃん、ウーゴと楽しい時間を過ごしたいです。

今日生きて、胃なし5年生に進級出来ました。私を支えてくれる家族、友人に心からありがとう。まだまだよろしくね!

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