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東工大MOT卒業しました!

去る2023年3月27日に、2021年4月から2年に渡り通っていた東京工業大学 環境・社会理工学院 技術経営専門職学位課程を無事に卒業できることになりました。

入学エントリは以下をご覧ください。

技術経営って何?となる人がほとんどだと思いますが、Master of Management of TechnologyいわゆるMOTと呼ばれていて、MBAのようなもので、「技術経営修士(専門職)」の学位が与えられるものです。

会社で働きながら、大学院に行くという選択肢があるということを知り、チャレンジしたのが2020年の秋冬。そこから考えると約2年半の月日が経ちました。

当時コーチングを受けていて、そこで自分自身の考えを深掘りする作業を自然に進めていったときに、一つの選択肢として現れたMOT。当時はそこまで深く考えずに、別に減るもんじゃないからと願書を書き会社のすぐ近くの郵便局から速達で送ったのが始まりでした。

仕事柄、何かを常に学びそれをアウトプットし、できることを増やしていくことはずっと続けなければならないという前提はありました。

しかしながら、プログラミングや開発手法、個別の技術要素を追いかけること、つまりエンジニアリングに分類されることのほかに、経営やマネージメントを身につけないと今の仕事にも将来の自分が貢献できないと感じるフェーズがありました。

また、恥ずかしながら学生時代決して真面目にサイエンスに取り組んだとは言えなかったので、ずっとその頃の怠慢を取り返さねばと心に思っていました。たまたまチャンスが巡ってきて、入学という結果に繋がったという背景があります。

今思えば、自分のためにチャレンジしたことではありますが、実はこれは自分一人の挑戦ではなかったと感じています。

平日の夜には授業があるため、会社の採用面接の日程調整ができない時期もありました。土日には授業や宿題をやるため、家族との時間をやりくりしなければいけないこともありました。こうやって誰かに迷惑をかけて自分のエゴを楽しませてもらってたわけで、より一層無駄にはできないと勝手に応援される感覚で取り組んでいました。感謝。

2年間で講義や課題を通して学んだことは多くありますが、知識以外にも得るものがありました。

一つ目は「シンプルに考えることはめちゃくちゃ難しい」ことです。たくさんの論文を読んでいくと、難しい数式や理論を展開していて全然理解できずに、雰囲気だけ掴むのがやっと、ということが少なくありませんでした。しかし、賢い人が集まってディスカッションして行くとシンプルにサマったり解説したりできる人もいるわけです。理解がしづらく、予測しづらいことでも、考える道具が備わっていればシンプルにすることができる、という事実を知るとともに、自分の至らなさに打ちのめされる場面の連続でした。論理的な思考力や、科学的な常識は磨き続けていかなければならない力として強く意識することとなりました。

二つ目は「知らないことに出会ったときにどうすれば良いかを知った」ことです。毎日毎日未経験の事態が発生してその都度判断が求められる中で、僕が悩むようなことは過去に先人が何万人も悩んできたはずなので、人類の叡智が残されているはずです。文献や生の情報へのアクセスの仕方や、教授や研究室や同級生とのコネクションなど、お金を出して購入できない資産がこの2年で増えたと思います。(学部時代にも優秀な人と仲良くなるチャンスがそれこそ何万回もあったはずなのに、それらを全部捨てていたと考えると本当にもったいなかった、、、あの頃は早く社会に出たいとしか考えてなかった)仕事上で発生する課題にも科学的なアプローチを取るための基礎を手に入れたと思います。大事なのはこれからの実践で活かすことですね。

三つ目は「勇気を出して挑戦し、やり切って自信を感じられた」ことです。自信とは自分を信じる力の意味です。歳を重ねるに連れて身体的・環境的制約が増えていき、それらを言い訳にして、ふと思いついたことへの行動を起こさなくなる自分に危機感を覚えていました。この危機感を払拭するには、新しい人や考えに積極的に触れて解消しなければいけないという強迫観念がありました。例えば、南米を横断したり、未経験の仕事に飛び込んだり、合理的ではないけど刺激的な選択を取ったとき(正確には、それを続けて一定程度慣れたとき)、ノリノリで挑戦している自分のことを好きになれる実感を得ました。他人からの応援も大事ですが、自分で自分を応援する力こそがこれからの人生でも役に立つのではないかと思っています。

エモいことばかり言ってて、本当にサイエンスしてたのか!?って感じですが、「MOTで得た一番大事なことは、他人にはシェアできないことだ」っていう先生のお言葉通り、個人的な成長を生んだ2年間でございました。(この経験談はChatGPTは教えてくれないだろう)

パワーアップした自分で社会に役立てるべく、これからも頑張っていきます!

クソお世話になりましたああああああああ!!!!!!!!!!

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