中山記念 予想

開幕週の内枠先行天国に、中盤緩まない持続質の底力勝負。
・テン3Fは、スタート直後に坂とコーナーでペースが上がりづらい
・中盤3Fは、下り坂で勢いがつく
・上がり3Fは、ラストの急坂に向けてしっかり溜める

過去映像は、毎年同じ動画を見ているように思うほどそっくり。中盤3Fが最も速い特殊戦で、それ故にリピーターが生まれやすい。
週中はずっと雨。ペースも馬場もタフな戦いに。

過去良馬場平均 5F 58.9
35.7-34.9-35.6=1.46.3


※クッション値金曜 / 日曜 / 勝馬
走破時計 (3F区間ラップ)

2021年 12.1 / 12.2 / ヒシイグアス
 1.44.9 (34.9-34.7-35.3)
2022年 09.6 / 10.1 / パンサラッサ
 1.46.4 (35.2-33.9-37.3)
2023年 09.9 / 10.0 / ヒシイグアス
 1.47.1 (36.4-35.3-35.4)
2024年 08.1 / ?


白:過去平均、緑:結果

レッドモンレーヴ L系 C評価

加速力とトップスピードが武器。
ゲートに難があり、二の脚も遅く後方。ダービー卿、京王杯のように道中スローなら末脚を活かせるが、富士Sのように中盤が締まったり、安田記念のようにテンで追走すると甘くなる。
マイルCS後の鞍上コメント「東京のような直線まで構えていられるような流れではなかった。」と語るように、物理的に不向きな舞台。坂路主体でいつもと違う調教過程。


ソーヴァリアント CL C評価

淡々と流れるレースで良績。
距離延長・道悪は歓迎で、過去のレースラップ質も向く。マイルだとスピード不足で、後ろから追い抜くスピードや加速力はない。
加齢とともにラスト1Fの踏ん張りが効かなくなってきた。減り続ける馬体重を戻して、位置をとって人気馬破綻の持久戦になれば。


ソールオリエンス L B評価

昨年の皐月賞馬。圧倒的な加速力とトップスピードが魅力。
皐月賞以降スタートが改善して位置が取れるようになるものの、このメンバーでは後方。皐月賞→ダービー→菊花賞と着順を落としているように、距離短縮は歓迎。道悪ももちろん得意。
コーナーリングに難ありで、中盤11秒台を連発する経験がなく忙しい。後方に構える田辺騎手って…うっ…イルーシヴパンサーのトラウマが。


ジオグリフ LC C評価

おととしの皐月賞馬で、TLを賑わす馬。
ジオグリフが勝った皐月賞は、中盤が49秒台の歴史的スローで、ポテンシャル証明にはミスマッチ。今振り返れば、ダービーで同着のキラーアビリティやオニャンコポンと差がないとも見れる。
宝塚記念後の鞍上コメント「久々の芝で立ち遅れてしまいました。」とあるなら、芝再挑戦も懐疑的で。ドレフォン産駒の成長力に穴人気で赤オッズなら見送り。


ヒシイグアス LC B評価

中山記念2勝馬。とてもいい馬。
ここを2勝する馬らしく、中山記念やタイトルホルダーの宝塚記念のような全体が一定に流れるレースで良績。ただ、2勝しているものの、1勝目は究極持続の圧巻、2勝目はスローの人気馬破綻の凡戦。加齢とともにラスト1Fの失速率が高くなっており、3番人気5倍台ほど信頼はおけず。


イルーシヴパンサー L B評価

22年安田記念1番人気。私も本命にした。
岩田騎手になってからスタート成長し、ここでも先行できるレベルに。ただ、それと引き換えに終いの脚が鈍化。あちらが立てばこちらが立たず。
マイルチャンピオンシップは中盤締まった富士Sからの逆位置取り。久々の末脚勝負で0.3差。若い鞍上で前回の成功体験を繰り返しそう。
開幕週の道悪後方組でどこまで。道悪は関屋記念と安田記念でどちらも着外。


ドーブネ L C評価

昨年3着馬。
近走は、マイルで中盤12秒台まで緩む上がり勝負を逃げて連勝。前走は、金杯は歴史的ハイペースをトップハンデで4番手追走でドボン。
前走後の鞍上コメント「ペースが流れてしまうと力の差が出ますね。」と。昨年は近年で遅い部類の1000m60秒の武豊ペースでの粘り込み。ラストしっかり減速するタイプで、距離延長成績は [0-1-0-4] 。


マテンロウスカイ S系 A評価

騙馬らしい前向きな馬。
スタートの良さと二の足の速さでアドバンテージを取るタイプ。先行力と気性の悪さは表裏一体で、ケフェウスSのように暴走するときもあれば、リゲルSのように折り合って爆発できるピンパータイプ。
開幕週中枠で先行できるのは強みで、中山で要求される一瞬のキレも使えるなら、人気馬を完封する姿が微レ存。


白:過去平均、緑:結果

エルトンバローズ CL系 A評価

立ち回りのウマさは強力な武器。
重賞連勝は他馬の破綻による恩恵が大きく、全幅の信頼は置けない…。までがマイルCS前の評価。マイルCS4着は素直に驚きで、速めのペースを唯一中団から掲示板入りした結果は、評価を改めなければ。
中盤の追走力とラストをしっかり耐えられる持続力(若さ)も魅力。逆に言えば、トップスピードでは劣り、実際、直線で10秒台をマークしたことはない。このメンバーでは中団に位置する分、前を追い抜くために加速を問われる中山ではやや不利。道悪の助けが必要。


ラーグルフ L系 C評価

去年の2着馬。
大外からスイスイと2着したものの、同日2勝クラスと0.7秒差しかないスローの凡戦で、内で人気馬が破綻する中、着を拾えた格好。
1800-2000mを中心に使われてきて、ややスピード向き。11秒台後半の中盤力が売りで、舞台適性は高い。12秒前半のタフな追走になったらセントライト・札幌記念と結果が出ていない。
後方脚質にもかかわらず、加速力やトップスピードに乏しく、ラストの失速率も高めな馬。苦手な道悪も相まって、最後の急坂で前を捉えきれない。


マイネルクリソーラ C系 A評価

なぜか好相性の中山金杯3着馬。
スタートが上手で前向き。中山金杯では終始外枠を回りながら、先行して3着は素直に強い。その金杯でリカンカブールを先行させ、勝ち切った鞍上の手腕も好材料。謎の人気落ちなら喜んで。


エエヤン S系 C評価

3歳中山マイルで先行して3戦3勝。
先行力と直線での再加速力が武器だが、前走後の鞍上コメント「状態に悪いところはないが本気で走ってない」と精神面が疑わしいらしい。


隊列想定

近走からの隊列想定

テンの速いテーオーシリウスの逃げ。
大外を引いて痛恨。真横には番手候補のエエヤンが被さる形。どちらが逃げても不思議ではない。

外枠を尻目にマテンロウスカイの逃げも一興。自分との勝負に勝ち、いかにエルトンバローズより前にいるかが勝負。



◎マイネルクリソーラ
〇マテンロウスカイ
▲エルトンバローズ

エルトンバローズを開幕週の前で完封できるはどれか?
充実の中山金杯最先着馬と、先行して加速できる武器を持った馬を。

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