高松宮記念 予想

白:過去道悪平均、黄:道悪勝ち馬平均

重→重(クッション値:10.7)→重(7.0)→不良(7.2)の近4年。今年も雨模様。
スプリンターズSとは違い、上り坂スタートでテンやや遅め。勝ち馬は、12秒台中盤で中団に構えられるスタートと、道悪でも急坂で11秒台前半の加速力を兼ね備えていた。

過去5年 稍重/重 平均
 34.2-35.1=1.09.3 前傾 +0.9
 勝ち馬平均上がり 34.5

20年 クリノガウディー
 ク値: - 含水 14.5 / 14.8
 34.2-34.5 = 1:08.7  前傾 +0.3

21年 ダノンスマッシュ
 ク値:10.7 含水 11.7 / 13.8
 34.1-35.1 = 1:09.2  前傾 +1.0

22年 ナランフレグ
 ク値:7.0 含水 15.8/14.9
 33.4-34.9 = 1:08.3  前傾 +1.5

23年 ファストフォース
 ク値:7.2 含水 15.8/15.9
 35.6-35.9=1.11.5  前傾 +0.3

24年 雨が降る前の日曜午前現在
 ク値:8.3 含水 14.4/14.0

例年、高松宮記念と被っていたドバイ競馬が今年は来週。リーディングジョッキーはここに勢ぞろいし、レース中の駆け引きにも大きく影響する。リーディングジョッキーが揃う年は、人気馬の好走が目立つ。


隊列想定

近走1F実績からの隊列想定

1歩目が速いモズメイメイとビクターザウィナーに、テイエムスパーダがシゴいて争う構図。ウインカーネリアンが行き切るには、これまでより1馬身以上のスピードが必要。


ビッグシーザー ★★☆ L系

スタートは12秒前半で先行。
スタートで半歩遅れたり右に寄れたりする癖がある。包まれると首を振る仕草を見せ、京阪杯や淀短のように圧のない状況を好む体力L系。

好走ゾーンはテンに依存せず終いが34.5前後のタフな戦い。道悪適性は未知だが、内枠から体力で凌ぐイメージが近い。
初勝利以降、増え続ける馬体重は好感で、調教後馬体重は524kg (+8kg)。来年に向けてさらなる成長が楽しみ。

スタート躓き+4角不利があったオーシャンSの加速力戦で、スムーズだったトウシンマカオに差のない競馬なら逆転もある。


マッドクール ★★★ L系

スタートは12秒フラットで先行。
中京・中山で良績が多いように、直線に入ってからの加速力と終いの維持が魅力。

好走ゾーンはテンも終いも速いスピードレース。見た目のダラッとしたパワー質とは逆で、万能型の強いやつという見立て。道悪適性は、春雷Sの実績に加えて、香港スプリントのCデム「馬場は軟らかい方が合います」コメントを信頼。

実績は、全体時計がかかればかかるほど成績は悪くなるが、そのうちのCBC賞の大敗は、熱中症+斤量+早仕掛けのトリプルコンボで度外視。前走は、初の海外遠征で連続馬体重減。ここに向けて、調教後馬体重は548(+26kg)と戻してきた。デブともいう。


ナムラクレア ★★☆ C系

スタートは12秒前半で中団。
馬場を問わず、最後までスピードを維持できる持続力が売り。

好走ゾーンは終いを問わないテンが34.5の縦分布。1分7秒台前半の高速レースも、1分9秒台の鈍足レースもこなせる総合力の高い馬。道悪で120%の能力を出せるというよりは、95%を出して苦にしないというイメージ。総合力の高さに対して、特化した能力の存在を探すレース。

前走、テン1F目が過去最遅レベル。前哨戦仕上げ…で片付けられず、今回も調教パターンが変わった一戦。2歳時から活躍してきた5歳春。


トウシンマカオ ★★☆ L系

スタートは12秒前半で先行。
京都での好走が示す通り、長くいい脚が使えるのが特徴。

好走ゾーンは終いが求められる後傾戦。これが示す通り、重馬場は不得意で、昨年の宮記念の15着時の敗戦コメント「スピードを要求される馬場なら違うと思う」と。

去年の高松宮記念が462㎏、前走が480kg。
馬体重が増え続けながら、質の違う京阪杯→オーシャンS連勝は本格化の証。スワンSの凡走は熱発明けで度外視すると、課題は道悪のみ。

近走の成長が道悪をどこまで相殺できるかが焦点。耐えられる馬場ならもっとも評価したいが、当日雨が降り始める前のクッション値は8.3。キーンランドCよりも重い馬場。


ルガル ★★☆ M系

スタート難で、うまくいけば先行・いかなければ中団。同じ鞍上で偶数枠はいいものの、1番人気4.0倍にはハイリスクローリタン。

京都・新潟の平坦経験のみで持続力寄り。
急坂で4角で加速が求められるこの舞台は経験不足。母系の重さから道悪OKで、他の馬が破綻したときに浮上する。


ソーダズリング ★☆☆ M系

徐々に距離を短縮しながらの初スプリント。スプリントカテゴリに入れば、スタートは遅めで中団後ろ。

前走、初の1400m戦で追走がキツい中、得意の瞬発力戦で一発回答できたのは素晴らしい。ただ、ここはもう一段速い追走が求められる上に、急坂・道悪で経験値の差が出る見立て。

鞍上のタイプ的に、思い切って後方まで下げて、終いを活かす競馬をして3着拾うイメージまで。


ビクターザウィナー ★☆☆ S系

いつでもモズメイメイできるスタート抜群の逃げ馬。ただ、終い平坦な香港でもラストでしっかり減速してしまうタイプで、同型の存在がペース難易度を高め、経験薄の急坂が追い打ちをかける。

初速の違いでどこまでアドバンテージを取れるかが勝負。1頭になれば強い。


メイケイエール ★☆☆ L系

同舞台のレコードホルダーでラストラン。
馬齢を重ねるたびに最後の踏ん張りがきかなくなり、着順の悪さに繋がっている。最後の最後まで自分と戦い続けた女が、最後にトリガーを外すか。


ロータスランド ★★☆ C系

ミセス・ピンク帽もラストラン。
ようやく内枠に収まり、ここでも終い勝負に。内にこだわらなければならい程度には能力差はあるが、他の馬が道悪で破綻してどこまでやれるか。着順ほど衰えてはいない。


ウインカーネリアン ★☆☆ C系

マイルで淡々な流れを刻んできた馬。
逆に言えば加速力がないので、追走速くなるスプリント戦で外枠から追い抜くことをイメージしづらい。ビクターザウィナーの横につけて、体力勝負に持ち込みたい。


ママコチャ ★★☆ S系

ノーザンファームのマイルから降りてきたスピード馬。テンが速く、先行できるのが魅力。スプリンターズSからの外枠替わり。

阪神Cは、外枠ハイペースに付き合っての凡走で度外視できるものの、本質は大企業ノーザンファームのクラシック向きに教育された綺麗な馬。道悪経験は少ないが結果も出ておらず、スプリンターズSよりも苦しい馬場で耐えきれない見立て。安土城Sの超高速レースがベストパフォーマンス。


ウインマーベル ★☆☆ S系

スタートは12秒半ばで中団。
2桁着順が続いていた頃のゲート難が改善し、内枠1400mを連勝。

好走ゾーンはテンの速さに依存し、テンのアドバンテージと終いの踏ん張りで勝負するタイプ。その分、外枠・距離短縮は不利。

加えて、道悪は苦手で、
キーンランドC16着
「馬場状態も得意ではなかった」
阪急杯1着
「重い馬場がそれほど得意なほうではないと思っています。開幕週のぶん、何とかこなしてくれました。」
と。


◎マッドクール


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