AJCC 予想

白:過去平均、黄:オールカマー平均

冬中山最終週。
秋の軽い野芝オールカマーと比べ、後半のスピードの乗りが遅い。 レースラップは、坂の頂上から徐々に加速する持久力戦。ただ、別定G2でも下り坂の中盤に12秒後半まで緩めば、L2Fの急加速戦に。

過去5年良馬場平均
 36.3-37.0-24.1-35.6=2.13.0
 前後半5F 61.1-59.7 後傾 -1.5

23年 ノースブリッジ
 36.3-37.0-25.0-35.2=2.13.5
22年 キングオブコージ
 36.5-36.8-23.7-35.7=2.12.7
19年 シャケトラ
 36.7-38.3-24.1-34.6=2.13.7

23年 ノースブリッジ
3馬身突き放しての逃げ。1000m61.3。
残り4F目まで12秒台が続くスローの2F戦。掲示板は4角6番手以内が4頭を占める前残り。内で我慢して、ラスト2Fから一気に加速したノースブリッジが突き抜けた。

22年 キングオブコージ
1馬身半差の逃げ。1000m61.2。
1200m通過から逃げと番手の差がなくなり、ペースが上がってのラスト5Fロングスパート戦。掲示板は4角6番手以降が占める差し決着。3~4角から徐々に進出し、大外マクったキングオブコージが突き抜けた。

19年 シャケトラ
1馬身半差の逃げ。1000m62.2。
1回目の坂を登りきって下り坂から12秒後半が3連発するスロー戦。ラスト4Fから一気にペースアップし、ラスト2F目に10秒台の出る急加速戦。馬券内は4角6番手以内で外を回した3頭が占める前残り外決着。


昨年こそ最内のノースブリッジが勝ったものの、最終週らしく外が届くシーンも多い。



【A】マイネルウィルトス 

白:過去平均、緑:結果(レースラップ)

スタートは13秒台後半~14秒台前半で遅め。
スタートの遅さを後半の持続力に活かすタイプ。他の馬が最後にバテるところを、減速を抑えて維持し続けられる強みがある。

軽いスピード勝負は分が悪いので、アルゼンチン共和国杯のようなロングスパート戦が望ましい。同じ2着でも、23年アルゼンチン共和国杯は中盤が締まってレベルが高く、鞍上変わってより持続力を活かす競馬ができる。


【B】クロミナンス

1年休養明けの前々走は全体時計速く、4着入線は悪くない。ラスト5F11秒台の持続力+3F11秒前半の瞬発力戦で、6月阪神1800mとして全体時計優秀(1位)だったが、開催全体で時計が出やすい馬場で過信禁物。

スタートは普通だが、追走力がなく道中に位置を下げて差しに回る。速い上がりを使う割に、首の高い走法で脚の回転が速い印象。他の馬を気にしながら走る集中力の無さが気がかり。

軽い印象で、冬の中山・道悪の舞台は合わなそう。前走のゴール後、しっかり止まったので力を出し切った感。距離もここまでか。


【B】モリアーナ

白:過去平均、緑:結果(レースラップ)

前走の秋華賞は、道中に13.0前後が3度も出る超スロー戦。
この緩い流れを後方の内から運んで展開不利。直線でも窮屈になって力を出し切れず。

前々走の紫苑Sは、11秒台中盤の速い追走から1秒近い加速力と維持を見せた。展開が向いたとはいえ、他の馬にはない新しい強力な武器を披露した。ここでその再現があっても不思議じゃない。


【C】ショウナンバシット

中盤経験乏しく、道中12秒半ばのレース経験ばかり。
中山・道悪得意のシルバーステート産駒だが、ラスト1Fはしっかり減速してしまうタイプ。加えて、雨は得意ではない。


【C】サンストックトン

重心の低い走りでパワーが必要な馬場が合いそう。生涯の上がり最速が33.7でトップスピードの低さがそれを物語っていて、直近のリステッド2連発は中盤11秒台連発のスピード質なレースだった。

札幌・函館の好走から、重い冬の中山も歓迎…のように思えるが、馬場の緩さをはテンでダメのよう(共同通信杯レース後コメントより)。前回太かったので体重減が必須。


【C】アドマイヤハレー

スタート後、1・2歩目でバランスを崩しやすく、後方からの競馬が多い。2200m戦でも折り合いに苦労する中距離以上の持続力戦向き。前走、大逃げ馬を追い上げているときの躍動感は好き。


【A】カラテ

前走の宝塚記念は、テン3F通過 34.0 で近年2番目に速い激流。
中盤緩んだものの、1~9着が初角7番手以降の馬で後方決着。最内2馬身差4番手で構えたカラテは当然キツイ競馬。ペースに加えて距離もやや長めで踏ん張りが効かなかった。

前々走の鳴尾記念は、道中12秒台が1度しかない高速持続力戦。そこを最内4~5番手で追走するも、勝負どころで抜け出すタイミングがなく脚を余して終戦。

直近の好走は、長期休養明けに重斤量の道悪。G1以外は一定の成績を残していて、近2走は言い訳もできる内容。気持ち長めの距離も、逃げ馬不在のスロー想定なら相殺で、逃げの解放感のカードも残している。


【C】ラーグルフ

1800-2000mを中心に使われてきて、ややスピード向き。11秒台後半の中盤力が売りで、12秒前半のタフな追走はセントライト・札幌記念と結果が出ていない。

加速力やトップスピードに乏しく、スロー想定のこのメンバーなら、持続質なレース質の中にも一定のキレに不安を感じる。また、ラストの失速率も多めな馬で、最後の急坂で前を捉えきれない。


【B】チャックネイト

マイネルウィルトス同様、アルゼンチン共和国杯の好走は評価。例年に比べ、中盤緩まず持久力戦になったことは、AJCCにも繋がる内容。

走りが重く映るタイプで加速力に乏しい。スロー想定のこのメンバーなら、もう少し素軽さが欲しいものの、相手なりに走ってくるので3連系の底に。


【B】ボッケリーニ

白:過去平均、緑:結果(レースラップ)

G2大将。G2以下は7連続連対中。
22年は瞬発力戦、23年は持続力戦が多く、どんな舞台でも一定の力を出し続けられる良質な馬。ラストの失速量の多さがG1で勝ち負けできない要因で、前走のチャレンジカップもべラジオオペラを交わせそうで交わせない。

着実に走る分、突き抜ける何かが不足する分だけ、評価を下げ。



◎カラテ
〇マイネルウィルトス

道悪得意で条件も合う・敗戦理由も目を瞑れる2頭で新年初当たりと行きたいところ。より前に行ける分、カラテを上に。

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