週末の余談① 「ニューノーマル」


本年6月18日、英ジョンソン首相が官邸で仏マグロン大統領を出迎えた際、2人がしたのは握手ではなく軽いお辞儀でした。新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、「新常態」「ニューノーマル」といった言葉が、メディアでは盛んに取り上げられています。今後、社会的、構造的な変化が避けられない状態が迫ってきているからでしょう。

その一つに「非接触(タッチレス)」があります。

米ビジネス誌の米国人を対象の調査では、コロナウィルスの流行が落ち着いた後も「握手は無くていい」と半数以上が答えたと発表しました。握手に代わるものとして「手を振る」が22%、「口頭でのあいさつのみ」は15%、「お辞儀」は8%だったそうです。

お辞儀の存在感
一方日本が国際化するにつれ「ぺこぺこ頭を下げるのはみっともない」という雰囲気が生まれ、ビジネスマナーでは「握手をしながらのお辞儀は NG」とされてきました。お辞儀の存在感は無くなりつつあったのが、ここに来てにわかに脚光を浴びています。来年には多くの海外参加者をお迎えする我々も直面する課題かもしれません。

さて我々は会場サービス、イベントサービスの一員としてサービスという言葉に日頃から接しています。ところで、この「サービス」という言葉を皆さんは、どのように捉えているのでしょうか?
日本人はサービスというと無料と捉えがちです。
辞書を引くと「相手のために尽くす(奉仕、勤務、接客)」とあります。

EVSのミッションは、皆さんご存知の通り
『全ての観客に笑顔と一生の思い出となる経験を提供する。』

マーケティング的に言えば、お客様に満足していただくことでしょうか。
顧客満足:customer satisfaction, CS という考え方があります。様々な顧客のニーズに対応し満足していただくか、難しい課題です。製品における満足感と違い、サービスにおける満足度は様々です。同じサービスを提供しても、人によって満足度は違います。

お客様の立場になって如何に考えるか?
アドボカシー・マーケティングという理論が生まれています。アドボカシー(Advocacy)とは「支援」「擁護」「代弁」といった意味を持ち、社会的・福祉的に使われる用語のようです。
企業が顧客からの信頼を獲得し、長期的利益を得るために、顧客にとっての最善を徹底的に追求するマーケティング手法のこと。この顧客第一主義のマーケティングには、他社製品の推奨や自社製品の瑕疵の積極的な開示などが含まれます。
「顧客満足」という概念では、顧客と対峙しているスタンスですが、アドボカシー・マーケティングでは、顧客のそばに寄り添い同じ目線で考えるスタンスです。

「ニューノーマル」におけるお客様目線は、どのように変わっていくのでしょうか? 興味あるところです。
                            
2020年7月6日