学生と、社会人、その狭間。

学生と社会人の狭間。

僕は今、学生と社会人の狭間に生きている。

学生という立場はとても便利だ。

何か大人がやっていた仕事に取り組んだ時、
「学生なのにすごいね」と評価してもらえる。

学生が行かないイベントに参加した時、
「学生なのにすごいね、自分が学生の時は遊んでばっかりだったよ〜。」
と褒めてもらえる。

仕事でミスを犯しても、
「まだ学生だからいいけど、社会人になったらまずいよ。」
と注意されるだけで済む。

会いたい人、話したい人がいた時に、
「お、この子まだ学生なのか、おもしろそうだし話してみるか。」
と貴重なお時間をいただける。

僕は今年の2月くらいから、長期インターンでの仕事や、参加した外部イベントで、このようなことを経験してきた。

きっと、大人たちは、僕の存在に対していい意味でのGAPを感じてくださっていたのだろう。

初めのうち、いや、最近までは、
「学生なのに」という定型文は、僕の中では一種の褒め言葉だった。

「学生なのに」、「学生だったんだ!」と言われるたびに、
少し鼻が高くなるような感覚を抱いていた。

自分でも恐る恐るチャレンジをして、それを認めてくれる大人が周りにたくさんいたことは、本当にありがたいし、心置きなくチャレンジを継続することができている。


しかし、最近気づいたことがある。

「実は、まだ学生なんです。」

この言葉を発した瞬間、社会人の方と一線が引かれる。

今まではその線が良いものだと思っていた。
しかし最近は悪いものにも感じる。

「対等に見られていない。」

そう感じるようになってきたのだ。

「実は、まだ学生なんです。」

そう言った途端、大人たちは僕のことを、まるで我が子のように扱い、目線を下げて会話をしてくれる。

僕は正直なところ、大人が好きだし、かわいがられるのも好きだ。

だから、この感覚自体は嫌いじゃない。

ただ、誤解を招く言い方になるかもしれないが、
これはつまり「舐められている」ということでもあると思う。

「もっと1人の大人として対等に扱ってくれよ。」
と、心の奥底でそっと呟く自分の声に気がつくようになった。

「じゃあ、完全に大人として扱われたいのか?」

そこまで聞かれると、「はい!」と言えない自分がいる。

まだ、自分に自信が持てず、逃げている自分がいる。

大人になりたい自分と、まだなりきれない自分。

そして僕は今日も、
学生と社会人、子供と大人の狭間で戦っている。

まだまだ甘い。がんばろう。

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