「ひとのため」がモチベにならない
昔から不思議だった。
「人に役に立ちなさい」
「誰かの役に立ちなさい」
学校でも家でも言われてきた。
だから二十歳の誕生日に、自分に全振りしていたことを反省して、少しは他人のためにエネルギーを投下しよう、と決めた。
外発的な「ひとのため」は多少できるようになったものの、本能ではない意識的な取り組みなので、社会のふるいになんとか落とされないようにしがみついているレベル。
大人になり、周りを見渡して見ると、内発的に「誰かのために」「目の前のあなたのために」とエネルギーを投下しているひとがたくさんいることに気づく。
そういったひとたちのみんながみんな、自己犠牲をしているわけでもない。
他人にエネルギーを投下しつつ、自分もハッピーになっているひとがちゃんといる。
正直、そういう気持ちが、よくわからない。
16 パーソナリティーという自己分析タイプ診断をきっかけに、この長年の謎が少し解けた。
ありがたい。
自分のタイプはINTP(論理学者/研究者)と呼ばれるもの。ロボットという愛称がついていたりする(悪口とは思ってない)。
そう言われる理由は、16パーソナリティの心理機能から説明がつく。
(心理機能とは?という方は、「MBTI 心理機能」で検索。楽しい世界が待ってます。)
INTPの心理機能は、第一機能が内向的思考(Ti)で、その結果相反する機能のFeが劣勢機能なっている。
各心理機能の説明は他人にゆだねる。ソースの精査は割愛し、主観的に自分の理解と一致していそうなものを利用させていただく。
Feが劣勢であることがロボットといわれるゆえんなのかと思っていたが、Tiが優勢であることだけでもロボット感が十分強いようだ。
謎が解けたというよりは、16通りの思考パターンに優劣はなく単なる違いとして並べてくれるこのタイプ論のおかげで、
他人の気持ちが動機づけになるひともいれば、自分みたいにならないひとがいるよねっていうことが、判断なしにニュートラルに理解することができたことが、自分にとって価値があった。
ひとの気持ちを動機にすることはできないが、自分なりにもっている仮説を精緻化できたり、本質に近づいているという感覚が得られる場面ではモチベーションが上がる。
具体的にどんなときか自分でもよくわかっていない。
とにかく小さいころから、無駄でやりたくないと思うことは多い(モチベが上がらない)し、わかりやすい餌が、自分には餌として機能していなかった。(お菓子くれるとか、物もらえるとか)ので、親は大変だっただろうと思う。
自分にとっての餌はなにか。
よくわからないから、消去法で考えてみる。
「人のため」はちがうことは前述の通り。
若干言うのが憚られるが、「人からの称賛」「人への迷惑」といった要素も正直、自分の中にうまく取り込む事ができない。
そのほか、形式的なもの(昇進とか、名誉とか)も響かない。
あとなんだろうね。
モチベーション探し
いわゆるモチベーションとしてリスト化されてるものから考えてみるか(思考プロセスの垂れ流し)。
☆五段階で評価して、自分に合うモチベーション探してみる。
モチベーションは8つあるらしい。順にみる。
参照元 「8つのモチベーションの種類とモチベーションを維持する方法を解説 」(indeed)
何故かリンク貼れません。
①報酬 ・・・・・
お金貰えばもらうほど、お金のためにエネルギーを注いでる気がしてむしろ逆効果。バイトするくらいならボランティアする。
②達成 ☆・・・・
山のてっぺん登りたいはある。目標掲げたらそれをクリアしたい気持ちもあるからわかる。
だが実際のとこほ目標によるプレッシャーがストレスなので、あまり目標を掲げない。
その目標になんの意味があるんだ?と、目標の精査をしすぎて、達成プロセスに進めないことともしばしば。
③権力 ☆・・・・
自分のことは自分で決めたいので当てはまる。だが他人のことまで影響を及ぼそうとは全く思わない。
④恐怖 ☆☆・・・
ピースボートの通訳がうまくできなかったらやばい、と思ってめっちゃ訓練してたの思い出した。本当に自分が怖いと思うことなら、動機づけになる。
恐怖や不安をそもそも感じにくいので☆が増えない。負の感情って、想像力が必要だったり、可能性として起こる確率が低いものに不安になったりする必要がある。それはなかなかできない。
目の前で友達から「それをすると傷ついて絶好します」と言われたら、行動を変えるけど、絶好されるかもという不安では行動に変化はないだろうな。
⑤社会的(帰属意識・公益貢献)・・・・・
組織への貢献度や他者からの承認により動機づけられるか。ならない。個人への貢献はまだわかる。嬉しい。「組織」となると、それは誰?何?ってなって、何をどう喜んだり悲しんだりすればいいのかわからない。
上司の評価もさして気にならない。自分の仕事の出来不出来を評価するための一つの参考情報でしかないし。
ここまでで5つ。やばい、どれもなんともやる気がでない。このままやる気スイッチ無いよーと悲劇を叫ぶしか無いのか。
⑥能力発揮 ☆☆☆☆☆
特定の分野の専門家になりたいという気持ちでもあるらしい。あるある。能力が発揮できたらめっちゃ嬉しいし、やる気出る。
常にこの仕事は自分の才能が活かせてるか?って自問してしまう。仕事や作業が全て能力に合うとは限らないし、自分の才能の理解もたかが知れてるので、この自問も思考停止させないといけないのだが。
わかりやすい何かの専門家になれれば一番楽しそうだなあ。
⑦他者の認識を変える☆☆・・・
学生時代は環境アクティビストになりたいと思ってた。でも、人を変えることは難しいと知って、あまり人に期待しなくなった。
変化を受けた、影響された、と言われたら嬉しくはあるけど、多くの場合、一時的な変化であり、根本的に人は変わらない。
とはいえ、ジェンダー問題の普及活動をすることもある。モチベーションは、知識によって行動変容が起きることを願ってるから。
⑧報酬の期待☆☆・・・
努力により望ましい結果を期待した時にやる気が出るか。出る。頑張っていい事あるってわかってたらやる気出るって普通じゃ無い?
と思いつつ、未来の報酬に今の快楽が勝ることなんてしばしばなんだった。怠惰だなあ。
長々と自己探求にお付き合い頂き、恐縮です。
結論、能力が発揮できるか、がとにかく大事らしい。
今回は一旦短絡的な結論で落ち着けるが、また自分の餌は何か、引き続きウォッチしておきたい。
ここにはなかったが、
さつまいもモチベは☆100
追記:noteを読んでフィードバックをくれた友人様の影響により、追記。
「ひとのため」はモチベ
「ひとのため」がモチベにならず、利己的な理由がモチベーションだと言ったものの、不足してたと気づいたので、追記。
シンプルな結論だが、モチベは利己的な理由に端を発したのち、それが持続するか、増大するかは利他的な、ひとのためになっているかどうかが、自分にとっては重要である。
よく利他と利己のベン図の丸が重なったことをしよう!という啓発メッセージを聞くが、この丸の大きさに加えて、それらを満たす順番を時間軸で捉えれば、各々のパターンが見える。
自分の場合は、まず利己的な理由を満足させて、そのなかに利他的な要素が見つかり、満ちればより長く大きくその事象に取り組むことができる。
似たようなことを、朝井リョウが言っていた。
自分は二つ目に近しい、というか、そうありたいと思う。
一つ目のひとを羨むこともなくはないが、それをやめようとしているし、利己的な理由が強い自分を受け入れたくて、受け入れて欲しくて、このnoteも書いているのかもしれない。
ちなみにこの本は、一つ目でも二つ目でもないひと(現状の自分はそう)をテーマに書かれた話。ぜひ。
追記2.
中長期的モチベ
動機に関連した研究を見つけた。
より長期的な成果を出すにはどうしたらいいかという切り口の内容だったので、とても関心がある。
動機づけ(モチベーションがうまれたのち、それが維持されてる一連の仕組み)は、四つのパターンがあるらしい。
外的調整: 報酬の獲得や罰の回避、社会的なルールなどの外的な要求を行動の理由とする
取り入れ的調整: 罪や恥の感覚、劣等感の回避、優越感の獲得などを行動の理由とする
同一化的調整: 自ら認めたその行動を行なう価値を行動の理由とする
内的調整: 興味や楽しさを行動の理由とする
わたしのモチベは4「内的調整: 興味や楽しさを行動の理由とする」に当てはまる。楽しいことはやるし、それ以外にはあまり興味がない。
好きなことにのめり込むことは一見よさそうだが、この引用元の結果はちがった。
つまり、自分で決めた目標が無いと長期的には頑張り続けられないってこと。
たしかに、持続させるのはとても苦手だ。
瞬発的な探求心により寝食をないがしろにして気になったことを考えるが、たいてい3日で満足して、テーマが変わる。
前半の内容と合わせて考えると、最初のモチベとして内発的な「楽しい!」「才能活かしたい!」があり、それを短期的な持続剤として利他的な効果が得られることは寄与する。そして、そこに自分なりの(内発的な)目標を決められれば、中長期的なモチベーション維持装置になる。
目標を立てることの必要性や効果を理解したものの、自分マネジメントに効果的に実行させるのはなかなかむずかしそうだ。
友達でラジオをずっとやってるひとがいて、まあまあタフな目標を持ってがんばってる。このモチベ装置の具現化だ。見習いたいし、教えを請おうかしら。
https://open.spotify.com/show/5CSPC5thPZaTOuYPBChoiq?si=9cede27f8d5d4b34
ボンボヤージュ
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