結局どこが好きかなんて

私、推しのお顔が好きです。
いやいや、俳優さんなんだから演技が好き、が推す理由として妥当でしょ。と思うけどまずは顔です。
だいたいがそうなんですけど、最初に飛び込んでくる情報ってやっぱ見た目なんですよね。それは俳優さんだからとかじゃなくて普通に人と会う時でもおんなじ。
顔が全てじゃ無いけど、表情であったり、目線である程度その人のことがわかるような気がしている。

あの目が好き。
初めての接触の時、本当に驚いた。
自分からは何もしない、ただ、ファンがどう動くかをあの大きな瞳でじっとみている。
そしてそれを決して否定したり拒否することがない。
ただ、待ってくれる。そこにいてくれる。

これって意外と普通に思えてすごいことだ。
アイドルでもないのにアイドルみたいにキャーキャー言われて、私なら絶対嫌になる。
可愛いファンにはニコニコして顔を覚えて、好みじゃないと感じたらちょっと塩になるかもしれない。
でも、誰にでもおんなじに目を合わせる。

もちろん、長年通っていたりたくさんお金を積んでいる方 (私は心の中で筆頭株主と呼んでいる) と接する時はやっぱり笑顔が明るい。
いつも好きでいてくれて自分に尽くしてくれる存在はやっぱり大切に思うことが当たり前だし、もっと優遇してもいいんじゃない?とは思うけどそれを大っぴらに見せないところもまた、彼の心遣いで優しさだ


目を見ればわかる。笑顔を見ればもっとわかる。
自分の価値を、強さを知っている人。だから惹かれる。抗いようもなく。


まずは目を惹くことだ、それが1つの才能だ。でもそういう人は他にもいる。大勢。この世界はきらきら輝く外見も中身も素敵な俳優さん女優さんだらけだ。そこかしこにきっと今日も、すれ違った人のうちの1人くらいは、舞台に立つお仕事をしてる方かも、なんて。ね。

だからやっぱりお顔が素敵なのも、1つの要素で、入り口でしかない。

私はお芝居がわかる方ではないから、上手いとか下手とかまだいまいちわからないときのほうが多いけど、普通か、好みか、とっても好みか、どうしようもなく好みか、とか。
自分自身の枠の中で、特に響いたものをより分ける。

それでもやっぱり推しが好き。


なにも舞台の上だけが俳優さんたちの仕事場じゃない。舞台挨拶、アフタートーク、バックステージ、それはもちろん。雑誌やweb記事のインタビュー、写真集だしたり、ファンミーティングまで。イベントのグッズのデザイン監修までしちゃう。

なんでもこなす、恐ろしくクリエイティブなお仕事。
演じることがお仕事で、でもなんでもやらなきゃいけなくて。求める限り、追う限り、その需要にこたえるため俳優さんたちはこちらに笑顔を振りまく。


こちらに見せる顔が好き。
本当はどんな人かなんて、なにを思ってるのかなんて、ひとつもわからない。「本当」はわからない。

自分 何やってんだろ、
そう思うことも多い。オタクは正気に戻ったら終わりとも思うけど。


私が知り得るものは、客席で、画面の向こうで、ページをめくりながら、得られる情報は、
表の表のほんのほんのひとかけら。


だから、褒める。今日も、ひたすら、
お顔は変わらないから。表も、裏も。
24時間おんなじお顔で人は生きるから。

私が知る確かなもの。
たった1つ私が、推しについて知っていること。

だって他のことなんて全部嘘かも知らない、誕生日とか、血液型さえ。嘘がつける。
そんな嘘、つく意味なんてないからきっと、ほんとうなのだろうけど。でも。


「推し」のことを褒める時みんな同じことを言う
かっこよくてぇ、かわいくてぇ、優しくてぇ、ファン思いでぇ、家族思いでぇ、しっかりしてるけどぉ、ちょっと抜けたとこがあってぇ、そこもギャップっていうかぁ、、、

みんな同じことを言う。
わたしも同じことを言う。


わたしたちが見ているものは、全て、幻で夢で
確かなものなんてないよ。
表の表、外の外、お顔とか、目に見えているもの以外は。

声さえ、変えようと思えば変えられる。目に見えても、表情さえも変えられる。

だってそれだって、お仕事のひとつだもの。


だから今日も言うよ
わたしは推しのお顔が好き。

ほら、今日も世界一かっこいいよ。

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