拝啓、あの日の私へ


2020年4月24日
阿津賀志山異聞(本公演)
dmmさんの無料配信を見ました。


私が初めて刀ミュに触れたのがこの作品で、私が初めてさきやまさんをみたのがこの作品です。

大好きで、愛しくて、だからこそ苦しくて
なんだかまとまらない心。


この作品をみるのは2度目でした。
最初に見たのは友達のお家のリビングのテレビ。

人のお家なのにみっともなくぼろぼろと泣き崩れて、その子含め3人で箱ティッシュ全部使い切るかというくらいみんな不思議と涙が枯れずずっと泣きまくっていた。

ずっと、加州くんが好きで。

初期刀は最後まで蜂須賀、歌仙と迷って(私は物腰の柔らかい綺麗どころがすきなので)うんうん唸って、
ずーっと、二次創作で見てたときからやっぱりいちばんの加州くんに決めた。

この子は、初期刀として愛したいと思った。
右も左も分からない最初の瞬間からずっと一緒のいちばん初めのパートナーになって欲しかったから。
彼が、それを望んでいると思っていたから。

それから
加州くんはわたしの「世界一かわいい」存在になって(確かゲーム含め公式では1度も「世界一」なんて言葉は出てこない。ファンが言い出したことだけど。)
どんな時も、どんな媒体でも、どんな加州くんでも愛したいと、いちばんに愛しているという自信があった。

はじめて刀ミュをみたのは
みほとせのチケットをそのお友達が当ててくれたからで

私がこの目で間近に最初に見るのは
加州くんじゃない。そう決まってた。わかってた。

それが、ちょっと
…ううん、けっこう。嫌だった。


私は割となんだって一途で、つまりは盲目だから
いちばんを、いちばんに愛するために、そのほかを全て切り捨ててほんの僅かも目に入らないようにするような…小さな器に入った想いを必死に、溢さないように抱えるだけだから

だから、みほとせに行くのがほんのちょっぴりだけど怖かった
その頃にはもう刀ミュは有名だったしファンも多かったから、レポとかファンのツイートとかみてたら絶対好きになってしまうのはわかっていて、でもそれがもし万が一加州くんじゃなかったら?加州くんだったとしても、加州清光を通してみる俳優さんに惹かれてしまったら??
わたしの唯一でいちばんの愛はどこへいってしまうんだろう。
わたしにはそれしかないのに?


加州くん、加州くん、加州くん…
かわいい、世界一かわいい加州清光。

私のいちばんは加州くん。
だから加州くんの定点をする。
DVDだからまぁ…限界はあるけどさ、


そうして私がみつけたのは、さきやまさんの石切丸で
あっけなく、息を飲む間に、無意識のうちに、瞳がぐっ、と奪われる感覚。焼けつく。引き付けて、脳裏を離れない魅力。
夕陽にかざした水晶のようだと思った。

あぁよりによって、なんで石切丸…!!



加州くんより前に知って、加州くんより前に好きになってしまった
ほんのひとすくいに重た過ぎる感情を託すわたしらしく、一振り教のこの本丸で唯一、ただほんの数日だけ、刀解も連結も惜しくて2振り存在していた刀。

前のジャンルにいた時、刀剣乱舞というゲームが急速に、大いに流行って、誰もかれもあっという間にそちらに持っていかれてしまった
もとより供給が絶たれた大地で、あとはオタク達の自給自足で生き長らえるのみ。そんななか人口の大半を目新しく美しいそのジャンルに奪われた国は、かつての栄華も見る影なく日を落とした。

ちょっと嫌いだった刀剣乱舞。
みんなを連れて行った新しいジャンル。魅力的なキャラクター。掘り下げ甲斐のある設定。盛り上がる人たち。うつくしいかみさま。
あるとき好奇心に負けて、動画サイトで見つけた刀帳ボイス集を聞いた事があった。

うっとりするような穏やかな声が素敵ですぐに動画を止めました。
いしきりまる、
ちょっとなんだかおじゃる丸的な感じがする。平安貴族みたいな。それと、またおかっぱかぁ。今のジャンルの推しで見慣れたけどこの髪型は元々そんなに好みじゃない…線の細い洋装のかわいらしいキャラでもいればゲームも始めたかもしれないのにな。


なんだって、「いちばんはじめ」は肝心なんだ。

とっても大事なことなんだ。最初に巡り合うって、その偶然だって推しになるには十分すぎる要素だよ。

うちの初大太刀
さいしょに好きになってしまった刀


もう一度ここで巡り合ってしまった…
何でも全部加州くんがいちばんって、決めていたのに。キャラと俳優さんは違うのに。どうして好きかなんて、なんでずっと見てしまうかなんてまだ、わからないのに…!

どうしようってくしゃくしゃの気持ちのまま、そのまま幕末天狼伝のDVDがデッキに吸い込まれていく
なるほど堀川くんがとっても好みだけど加州くんできちんと定点できる。
それってつまりどういうことだ?

うちわは、何て書けばいいんだ?
ペンライトは、何色をつけてればいいんだ?

もう全て、どうすればいいのか教えて!!!!



みほとせをみた私がどうなったのか、オタク人生のサビだから何度だって歌うけど今回は割愛。

当時わからなかった、なぜさきやまさんに惹かれたのか。どうしてさきやまさんのことがあんなに好きだったのか。
今日はそれをゆっくり考えながら見て、いろいろと思ったりした。

みんな美しくなった。
いやこの頃からみんな美しいのだけど、やっぱり今の方がいい。 
演技だって、素人目にもわかるくらい青くて粗くて、突き詰められるところばかりだ。今から引き算してみているのだから当たり前なんだけど。

それでもさきやまさんは、その中でもひときわ光り輝いてみえた。6人とも、それぞれに素敵なんだけどね。それでも。

声が好き。
ぜんぜん石切丸じゃないのに穏やかで暖かで重さ?のようなものを感じる。たぶん剣の重さなのだろうし、歴史の重さなんだろう。
演技も好き。
今見ると「えっ、そこそんな風にする?」みたいなところもあったけど、一歩引いて後ろから静かに見つめたり諭したりする役どころはさきやまさんにも石切丸にもぴったりとはまると思う。
顔が好き。
国宝。以上。いや、これは世界遺産。世界文化遺産。文化?文化遺産は違う?でもとにかく世界遺産。遺産?死んでないけど生きてるけどまぁいっか。

細かいところにもたくさん、きらきら散りばめられたさきやまさんの石切丸の素敵なところ。
初めて観てからもう3年以上になるけど、やっとすこしづつ拾い集めてる。手のひらにのせて、とてものっかりきらないからポケットに詰めちゃう。こんどは落っことさないように。これから3年先だって、もっともっと先にだって持っていけるように。忘れないように。

演技がすきって、実ははじめて思ったなぁ。
なんというかさきやまさんは、全身の皮膚にじゅわぁっと「愛おしい」って気持ちが浸透していくような、きゅっと微笑んでしまうような演技だなぁって思うんだ。好みかどうかはもうこの際どうでもいいや。


いま、さきやまさんが愛おしい。
それで、それだけでいいよね。




2020.4.24 a

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