何ひとつ決めずに、何者にもなれない
仕事をずる休みした。
夜勤明け、ふらつく脚とまともな思考が成せない頭を引き連れて横浜駅へ。新しく出たスタバのタンブラーと、うちわ作りの道具を集めてしばらくぶりの中華街をふらふら。
あーあ、休んで良かった。諦めなくて良かった。
今度こそ私は間に合ったんだから。
広島には3年年前にも遠征で来た。忘れもしない、しにつかの千秋楽
感情がぐちゃぐちゃになって帰りの夜行バスで泣いた事、牡蠣が美味しかったことを思い出す。
せっかく遠出をしても、頑張ってやっと取った休みでも、報われない日はある。私だって仕事で大ミスして周りに迷惑かけることなんて何回もある。人間を推している以上、彼らにそんな日があったとしたって文句も何も無駄なんだから
舞台は生物だから。
だから何回でも会場に向かいたいし何公演だって推しを見つめていたい。毎秒変わっていく推しを見逃すのが怖い。自分が見たいものが見られるかなんてわからないけど、それでも行くしかない。行かない後悔はいちばん辛い。
オタクは本当に頭がおかしいんだよ。
たった1度きり、たまたま自分が入った心覚の1部の演技が衝撃的に素晴らしかった。たった1度でこの人を推したいと思うほどに。
でももう、それが本当だったかもわからない。配信もない日だったしもちろんDVDに収録もされていない。ただその日の私の想いだけがいまの私をここまで連れてきた。真実か幻覚かも確かめる術がないのに。それだけのことなのに。1週間後に見た公演では演技プランが全く違っていて即不安になったくらいだけど、それでも推してしまったからには逃げられないんだ
同じように、全てをゆるして、愛して、抱き締めたくなるようなパフォーマンスを推しがしてくれた回が、私が行かなかった公演だったらどんな気持ちだろう。まぁ、見逃している訳だからどうしようもないんだけど。
どうか何度でも夢におとして、決して目を逸らさせないで。
ずっと見てたい。ひとりだけを。お願いだから私をもう2度と正気に戻らせないで。いまさら推しを失ってしまったってもう私は私ですらないのに
真横からくもくんが出てきて、何が起きたのかしばらく気が付かなかった。
大包平か〜赤振るか…?微妙なラインだな〜もうひとり誰だろ〜って呑気に思ってたら近くのオタクたちが横を見だして。脳がバグってて近いのに逆に小さく見えるくらいで。たぶん本当に身長はちっちゃいんだけどそれはいいとして
ほとんど暴れるみたいにガチャガチャペンライト付けて、全てにピンクトパーズが灯ったところでやっと、今日の日替わりはくもくんなんだって実感が湧いてきて、怖くて仕方なくて手が震え出す。
止まれ止まれって心では思ってるのにペンライトはガチガチ鳴ってるし、くもくん越しに見える客席の9割は赤だし、もうこのまま死んでしまいたいって心から思った。
やっぱり下手くそだったけど、本当に頑張って練習してくれたことがわかって少しほっとした
原曲もいっぱい聴いて、松島さんとも合同練させてもらってたんだなっていうのがすぐに伝わったからもうそれだけでいいよ。他にはなんにもいらない。ハモりもやろうって決めて、きっと歌うま組にどうすればいいか相談したりとかしてなんとかやってくれたんだと思う。挑戦続ける気持ちがあればまだまだきっと伸びていけるよ。大丈夫。
歌下手だって、きっとずっと言い続けてしまうけど私がそう言えなくなるくらいまで成長してくれたらきっと、舞台の真ん中に立てる時が来るんだろうな。その時を信じて祈ることしかできない。オタクは無力。
せめてあなたを愛し続けられる時間が少しでも長くなるようにチケットを取ります。少ないけどブロマイドを買います。どうか、どうかその時が来るのがずっと未来のことでありますように。
問わず語りを歌うくもくんを見て、この人をまだ追いかけていたいなって思えました。
何が良かったとかそんなのはあんまりないけど、歩き方とか、目線の運び方なんかが本当に好きで。なんだかちょっと切ないような気持ちを訴えかけてくる瞳をみると、どうしようもなく苦しくなるんです。
それはくもくんとしてもだし、きっと同じような気持ちが永田さんにもあって、それはたぶん私が抱えているものにも似ていて。だから、自分も救われているような気持ちになるんだと思う。
どうか、どうか世界でいちばん自分のことを大事にして、愛してあげられる人になって欲しい。それがきっと私の人生の重荷を下すし、私にかけられた呪いを解くきっかけにもなるんだろうから。助けてください、自分ごと、私のことも救ってくれないかな
誰よりも輝く大粒のピンクトパーズの瞳に、今の私が贈れる最大限の愛と想いと時間をかけます
くもくんありがとう。永田さんを見つけられて良かったです
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