液晶画面の向こうの文字列がほんの微かな私たちの繋がり


いつかのさよならの話をしよう。

じゃあ、私の中でいつまでも、過去にならない話から。


大好きなひとがいた。
まったりマイペース、落ち着いていて、いつも私の話を聞いていてくれた。素敵な絵を描くひと。

離れて、もう4年?くらいになる。
もうずっと昔の話。

私のせいで傷付けた。
謝りたいけどきっとそんなこと望まないだろう、私のことなんて、もう欠片ほども覚えていないのかも。


引きずったって仕方がない。
私たちを繋いでいたのは小さな画面1つだけだったから。

私はあの子のことが大好きだったけれど、
向こうも同じように思っていたかなんてもう確かめる術もない。

私はあの子の声をもう思い出せないし、
もうどこにも連絡を取る手段も声を聞くこともない。


あんなに毎日側にいたのに不思議。
あまりにも儚い。こんなにも遠い。
もう2度と会えない、会わないだろう。


私はまだ、ネット経由で危ない人に会ったことがない。

まだ、ってだけで怖くて危ないことをしている自覚はあるけど。
住所、学校、顔と、本名も。

簡単に教えるようなものじゃない。本当は。


私が信じることは簡単だけど、
それで向こうだって信じてくれてるのか、真実を話しているのか、私のことどう思っているのか。
わからない。本当のことは誰にも。

全部、嘘かも。


私たちを繋ぐのは本当か嘘かわからないほんの僅かの不安定な文字列だけ。

だから、いつかのさよならは意外とすぐにやってくる。
簡単に仲良くなったのだから、お別れだって簡単なものだ。気付いたら消えてることも。


バスツアーに行った時、
怖かった、とても。もう、朝日を拝むことはないのかもしれないと思いながら寝た。
詳細は割愛。

つまりはね、

私が今死んでいたって、みんな、確かめようもないのよ。
代わりに家族がこの文を打っているのかもよ。

それは誰にも、わかんないの。
私たち、画面の向こうで出会ったから。


いつかさよならするのかな。
いつか別れる時が来るんだきっと。



いつかは必ず離れることがわかっていても、好きになるのは悲しいね、
それでも好きは止められないけど、みんなみんな周りにいる人全員を愛して生きていたいけど
意外と難しいことだ。

次は、さよならまたね、くらいは言えたらいいのに。

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